new-year-2022

アメリカに来て、3年半が経過しました。

こちらに来てから様々な出来事があり、その度に自分の行動を振り返り、深く考えさせられました。

Anytime we think the problem is "out there," that thought is the problem.
— Stephen R. Covey (American educator, author, businessman, and keynote speaker. 1932–2012)
問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。

 

それぞれの辛い出来事は、10代-20代の頃の私なら

「全てが自分の成長の糧になる」

と簡単に割り切る事ができたと思います。

しかしながら、人生の折返し地点と呼べる年になり、自分に残された時間は限られていると考えるようになってからは、

「この歳になってこんな事に時間を使っている場合ではない」

という焦りが重なり、なかなかポジティブな考えに身を置く事が難しく感じられました。

 

それでも諦めたら終わりなので、不格好ながらももがき続け、今日までやってきました。

それによって得られた知見の数々は、今後の私の人生においても常に心に留めておかなければならない事柄だと思っています。

 

当たり前の事ですが、人生を輝かせるか曇らせるかは、自分の心がけ次第です。

でもただ前向きに楽しく過ごすとか、ひたすら理想を追い求め続けるとかいう事ではなく、

自分の時間的能力的限界をしっかりと把握し、その上で自分にできること、自分の力を最大限に発揮できることに注力し、自分一人では成し得ない大きな力に変えて化学変化を起こしていく、

という考えが、私にとっては最も大切なんじゃないかと思っています。

Load, give me the courage to change the things which can and ought to be changed, the serenity to accept the things which cannot be changed, and the wisdom to know the difference.
— Alcoholics Anonymous prayer
主よ、我に与えたまえ。変えるべき事を変える勇気を、変えられない事を受け入れる心の平和を、そしてこれら二つを見分ける賢さを。

毎年恒例になってきましたが、去年の目標についての振り返りと今年の目標について考察していきたいと思います。

読書

去年1番の目標にあげていた読書ですが、後半はなかなか時間がとれなくなっていました。

けれども、研鑽系に関してはある程度の共通項のイメージができてきたので、良しとしようかと思います。

勿論、これで十分という事はないので、今の状況が落ち着いたら、再び読書とそのアウトプットを再開しようと思います。

 

読書を日課としている人たちのコメントに、

「読書は楽しむためのもの。本を読まなければという意識で読んではいけない。」

という意見がありました。

私もその意見にある程度賛成ではありますが、自分の時間は限られているので、私自身としての読書の立ち位置は、当面、

「私にとっての読書は、私を作るためのもの。自分を向上させるための本を選別し、時間を作って読む。」

という意識でいたいと思います。

アウトプット

樺沢紫苑さんの「アウトプット大全」という本を読み、昨年は常にアウトプットについて意識してきました。

結局アウトプットしたいと思っていた事の全てを文字に起こすことはできませんでしたが、ある程度は書き留める事ができたんじゃないかと思います。

特に、ブログにまとめる時間のなかった論文の内容を Twitter で簡単に発信できるようになったのは大きな変化だったと思います。

まだまだ改善の余地はあると思うので、今年も引続き意識していきたいです。

研究に対する意識1: 研究室

研究室に対する考え方は、基本的に前回の考察と大きく変わっていません。

現在私の所属しているラボは、いわゆるビッグラボと呼ばれる部類に入ると思います。

日本にいた頃は、このようなビッグラボを作った人たちの考える事は、自分の考えの及ばない領域にあるのではないかと思っていました。

けれども、実際にカンファ等での人々の発言を聞いていると、そんなに度肝を抜かれるようなものではなく、ほとんどが自分の想定内の事のように感じました。

 

ただ、以前日本で所属していたラボのカンファとの相違点は、

「発表者は、プロジェクトや実験結果の問題点をしっかりと把握して意見を求め、聴衆は問題の本質を真剣に考えて議論する」

という事が徹底されているように思います。

 

また、プロジェクトを進める上で最も重要な

  1. 土台となる実験系の精度(foundation)
  2. 落とし所(punchline)
  3. ボトムネックとなるポイント(bottomneck)

に対する意識がとても高いと感じます。

特に、「1.実験系の精度」に関してはPIからかなり厳しく指摘されます。

これは、以前のラボでは発表者を尊重しすぎて緩くなりがちだったので、帰国後もしっかりと考えていきたいです。

 

以上を徹底した上で、以前考察した(こちら

  • プラットフォームの構築
  • ハイレベルな人たちとのコラボレーション

を実現させていきたいと思っています。

研究に対する意識2:自分

去年、このラボで取り組んだプロジェクトの原著論文を1報出すことができ、少し肩の荷がおりました。

このプロジェクトは、最初全然気乗りしなかったのですが、

実際に取り組んでみると、ビックデータの扱い方やコラボレーションの取り組み方など、とても多くの事を勉強させてもらいました。

振り返ると、自分の知らなかった事を色々と気づかせてくれた大切なプロジェクトとなりました。

改めて、このテーマを与えていただいたPIとCo-PIをはじめ、様々な方面で支えていただいた共著者の方々、生活面でかなりお世話になった夫や子供たちに感謝申し上げます。

 

また最近の話としては、去年少し触れていた

「自分で考え、自分の強みを活かしたプロジェクト」

が本格的に軌道に乗り、その筋の大御所と呼べるラボとのコラボレーションも順調に進んでいます。

今、技術補佐員がいなくなってかなりしんどい状況ではありますが、このプロジェクトは今後の自分の方向性を決定すると思っているので、

プロジェクトに関わっている人たちとの信頼関係をしっかりと保ちながら、全力で進めていきたいと思います。

感謝

去年1年を通して、「感謝」の気持ちが陰る事はありませんでした。

自分がこれまで生きて、なんとかやってこられたのは、

私を生み育ててくれた両親、兄弟姉妹、夫と子供たち、義理の両親、先生、友達、職場の同僚や上司、アメリカでお世話になっている人たち 等々……

全ての人たちの名をあげる事はできませんが、私に関わって頂いた全ての人たちのお陰だと思っています。

全ての人たち、全ての出来事が今の私を作り、そしてこれからの私を作っていくはずです。

これから先も感謝の気持ちを絶やすことなく、日々過ごしていきたいです。

 

 

今年もよろしくお願いいたします。

2022年1月

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