年の瀬、各誌この1年のブレイクスルーや来年の展望etc.をまとめています。
今回は、Science誌の ”2019 Breakthrough of the Year” から。
ブラックホールの撮影に成功
今年のブレイクスルー研究は、投票の結果「世界初のブラックホール撮影」が選ばれました。
ブラックホールの存在に関しては疑う余地のなかったものの、その姿を直接目にした人は、これまでいませんでした。
宇宙物理学者のロジャー・ブランドフォールド氏は、
「いまだに驚いている。」
とコメント。
実際、最近まで、ブラックホールを撮影するのはほぼ不可能と考えられていました。
だって、光も逃さないのがブラックホールなので……
けれども20年前くらいから、ブラックホールの周囲をグルグル回りながら吸い込まれていくガスによって、ブラックホールの形を可視化できるのではないかと考えられるようになりました。
ターゲットとして浮上したのは、いて座A*(Sagittarius A*: SgrA*)。
地球からわずか26,000光年の距離にあります。
大きさは水星の軌道より小さめ。
12年前、ハワイとメインランドの望遠鏡がSgrA*の近くにあるガスの断片的なデータを報告すると同時に、次のターゲットとなり得るブラックホール、M87*を見つけます。
M87*はSgrA*より2000倍離れたところにありますが、1000倍くらい大きいので、地球上からは同じくらいの大きさに見えます。
この成果により、International Event Horizon Telescope (EHT) が結成されました。
2017年の晴天に恵まれた10日間、Atacama Large Millimeter/submillimeter Array (ALMA)の他、アメリカ、メキシコ、チリ、スペイン、南極の計7箇所の展望台から一斉に、SgrA*とM87*を撮影し続け、その後2年をかけてデータを解析しました。
最初はSgrA*とM87*を並行して解析していましたが、SgrA*の周りのガスは時間単位で変わっていて画像がぼやける事がわかったので、M87*のデータを優先的に解析することにしました。
そして4月、EHTはM87*の撮影画像、周囲のガスで可視化されたブラックホールのシルエットを公開したのです。
SgrA*の解析も、現在微調整の段階に入っていて、2020年に完成予定との事。
M87*よりも正確な質量、大きさ、距離等のデータが期待できるそうです。
EHTはさらに次の計画に取り組んでいるそう。
静止画ではなく、動画で、ブラックホールが物質を漏斗状に吸い込んでいく様子などもみえるようになるかも、との事。
まだまだ新たな発見が期待できそうです。
以降、上位入賞研究……
デニソワ人とこんにちわ
40年前、チベット山岳地帯のBaishiya Karst洞窟で、一人の僧侶がヒトの下顎骨と思われるものを拾いました。
けれどもヒトの下顎骨にしては大きく、立派な臼歯がありました。
彼は他の僧侶にその骨を渡し、その僧侶が科学者に寄贈しました。
今年の5月、科学者達はこの骨を遺伝学的に解析し、デニソワ人の下顎骨であることを明らかにしました。
デニソワ人は、50,000年前くらいまでロシア・アジア地域に生息しており、ネアンデルタール人が生存していた時期と重なっています。
最初に見つかったデニソワ人の骨は、2008年、ロシアのアルタイ山脈にあるデニソワ洞窟で見つかった、子供の小指の骨でした。
2010年、マックス・プランク進化人類学研究所などの国際チームは、この小指の骨の化石をDNA解析し、ネアンデルタール人とも現代人とも異なる人種の女の子の骨であることがわかりました。
発見された洞窟から、デニソワ人と名付けられました。
Baishiyaで発見された下顎骨からはDNAが採取できなかったので、中国とヨーロッパのチームは軟骨の抽出を試みました。
9月、他のチームがデニソワ洞窟の少女のゲノム解析を行いました。
彼らはDNAのメチル化の部位を解析し、サイレンシングされた遺伝子によってどのような容貌が形作られるか検証しました。
そして、少女の画像を公開。
その容貌は、ネアンデルタール人に近く、広い骨盤と傾斜のあるおでこ、突き出た下顎などが特徴です。
さらに、現代人やネアンデルタール人よりもより広い顔だった様子。
この少女のスマイル画像をBaishiyaの下顎骨と照合すると、ほとんど一致したそうです。
量子超越性(Quantum Supremacy)の実現
- 今年の10月、Googleが量子超越を実現したと報告しました。
- これは量子コンピュータにおける新時代の幕開け、といえるでしょう。
- 通常のコンピュータは、0と1の二進法を使用していますが、量子コンピュータは「量子ビット」と呼ばれる方法ー0、1、だけでなく、
- 0と1の状態の量子力学的重ねあわせ状態も取ることができる方法ーを使用します。
- Googleは、53量子ビットの量子コンピュータを開発し、今までの最新コンピューターで1万年かかる問題を200秒で解けるようになったと主張しています。
- ただ、IBM等、方々から疑問視する声も上がってるので、全ての物理学者達の賛同を得るまでにはもう少しかかりそうです。
栄養障害克服の鍵は、腸内細菌
毎年、何百万人もの子供達が栄養失調で亡くなっています。
その子供達は、長期栄養失調のあと、栄養のある食べ物を食べても回復できないのです。
科学者達は10年間にわたって調べ続け、その原因を突き止めました。
その結果、栄養失調の子供達は、腸内環境が成熟せず、栄養を適切に吸収できなかった事がわかりました。
科学者達は、腸内環境成熟の鍵となる15種類の腸内細菌を同定し、これらの腸内細菌を増やすにはどのような栄養素が必要か、マウス、豚、そして栄養失調の子供達に摂取させて調べました。
粉ミルクや米などはそれらの腸内細菌の成熟にはほとんど効果がありませんでしたが、ひよこ豆やバナナ、大豆、ピーナッツなどに含まれている栄養素は腸内環境の成熟に効果がありました。
これらの栄養素を摂取した子供達の血中蛋白や代謝物を測定したところ、それらの値は子供達の体が発達していることを示していました。
この子供達が成長障害から完全に回復できるかどうかについては、より長期的な観察が必要となりますが、
もしそれが証明できれば、飢餓に苦しむ子供達のおおきな救いとなることでしょう。
小惑星衝突による壊滅的打撃とその余波
6600万年前、大きな小惑星が地球に衝突し、恐竜達を含む、地球上の76%の生物が絶滅しました。
けれども、どのようにして生物達が絶滅し、その後どのようにして生態系が回復していったのかはよくわかっていませんでした。
2016年、国際深海科学掘削計画(International Ocean Discovery Program:IODP)のチームは、メキシコのユカタン半島北部にある、193kmにも及ぶチクシュルーブ・クレーターの地質を調査しました。
それにより、小惑星衝突後、分単位で様変わりする様子が映し出されました。
溶岩が衝突部分を埋め、岩石があられのように降り注ぎました。
高波が押し寄せ、それらを撹拌しました。
衝突の日の終わりには、津波が起こり、岩石のほか、山火事によって生じたたくさんの木炭たちも一緒に押し流しました。
衝突部周辺には硫化物を多く含む鉱石が多くみつかったものの、中心にはほとんどみつかっておらず、蒸発した模様。
それにより急激に地球は冷却され、あたりは暗くなったと考えられます。
グラウンド・ゼロから数千キロメートル離れた、北ダコタの地質調査からは、衝突による災害の様子が浮き彫りになりました。
衝突から1時間以内で、地震によって川が逆流し、多くの水中の生き物が瓦礫の上に押し流されました。
このころの魚の化石には、鰓の間にびっしりと草が詰まっていて、衝突によって生じたイリジウムが検出されており、災害の強さを物語っています。
けれども、そこからの回復は、予想していたよりも早いものだったようです。
コロラド州のコラール・ブラフスから採取された、花粉、植物の化石、ほ乳類の骨などから、年代記が明らかにされました。
シダ植物やラット以下の小さな哺乳類は、この衝撃によって絶滅し、白亜紀の終わり、そして古第三紀の始まり、いわゆるK-Pg境界が形成されました。
1000年以内に、シダ植物にかわってヤシの木が生い茂り、300,000年後にはクルミ類、700,000語には豆類が姿を現しました。
哺乳類は、衝突から100,000年後には二倍の大きさにはり、700,000年後には50㎏くらいの大きさの哺乳類も出てきました。
昨年、このチクシュルーブ・クレーター地域から採取された、有孔虫網と呼ばれる小さな貝殻を持ったプランクトンの解析結果が報告され、この地域の海洋生態系は、衝突から30,000年以内に戻ってきたと推測されました。
けれども、他の地域の回復はもっとゆっくりだったようです。
今年、世界各地の有孔虫網の解析結果から、衝突後、海は急激に酸性化し、有機物は半減していたとわかりました。
これにより、海洋生態系の回復が1,000,000年間くらい妨げられていたようです。
太陽系外縁天体へクローズ・アップ
昨年まで、それは暗い宇宙に浮かぶ小さな灰色の点に過ぎませんでした—今は、アルコスと名前がついています。
今年1月1日、NASAのニューホライゾンチームの探査機が、地球から660憶km離れたカイパーベルト内にある、36kmくらいの大きさの天体、2014MU69を訪れました。
ニュー・ホライゾンはこの天体をパウハタン族とアルゴンキン族の言葉で「空」を意味するArrokothと名付けました。
アルコスは、2つの原始的な天体が合体した、でこぼこしたパンケーキのような形をしていています。
ほとんどクレーターがない状態から、アルコスは、太陽系の始まりの時期に、別々に形成された2つの氷の塊がくっついたものだと考えられます。
この時期に生じた天体はあまり衝突を繰り返していないので、へんな形をしていて、無傷で均一な表面をしているのです。
太陽ができた直後、静電気が周りの塵を集めてcm単位の小石を作り、その小石達は青雲の渦によって集まり雲を形成し、引力によって衝突してkm単位の塊ができました。
小石の雲は衝突によって速く回転し、乱流ができます。
2つの天体は接近して回転軸が並び、互いに引き合ってくっついたようです。
スペースクラフトのミッションはまだまだ続きます。
アルコスの観察結果は2020年末まで届けられ続ける予定です。
また、探査機の望遠鏡を使って、カイパーベルト内で他にターゲットとなりそうな天体を探しているそうです。
古細菌が真核生物の起源を語る
細菌生物学者達にとって、今年は大きな前進の年となったようです。
真核生物の起源についての論争に終止符を打つような重大な報告がありました。
日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)と産業技術総合研究所(AIST)の研究チームは、海底の堆積物から採取したアーキア(古細菌)を、12年という歳月をかけて培養し、ゲノム解析を行いました。
Prometheoarchaeum syntrophicum株のMK-D1は、アスガルド類の微生物で、細菌とは全く異なる、アーキアに分類されます。
アスガルド類は、今まで、深い海底堆積物中から採取された微生物の遺伝子断片の解析から、真核生物だけが持つとされていた遺伝子を持つことがわかっていました。
さまざまな分析結果は、真核生物がアーキアの祖先から生じたことを示唆していました。
特に興味深いのは、アーキアが真正細菌を飲み込んで共生生活がはじまり、その飲み込まれた細菌はミトコンドリアへと進化し、真核生物となったのではないか、という考え方でした。
アスガルド類の全てのゲノム解析を行うためには、これらを培養する必要がありましたが、この微生物はとても成長が遅く、培養に何年もかかりました。
培養されたアーキアは、ある種の細菌と共培養するとよく育つことがわかり、さらにその形態に興味深い特徴がありました。
その微生物には、細菌を飲み込めるような短い触手がありました。
ミトコンドリアと共生する真核生物の起源がこのようなアスガルド類アーキアにある可能性が濃厚となったのです。
これにより、今まで提唱されていた系統樹の3ドメイン説(真核生物ドメイン、古細菌ドメイン、細菌ドメイン)に対して、2ドメイン説(古細菌ドメインと細菌ドメイン―真核生物は古細菌ドメインから進化)の方が有力になってきました。
嚢胞性線維症が治療可能に
10月、嚢胞性線維症に対する遺伝子治療薬が認可されました。
Trikaftaは3種類の薬を組み合わせており、約90%の嚢胞性線維症の患者さんを治療できるといいます。
嚢胞性線維症の原因遺伝子CFTRが同定されてから30年後、研究成果はついに治療段階へと進みました。
嚢胞性線維症の患者さんは、CFTRの遺伝子変異を2コピー持ち、40代半ばで死亡します。
Trikaftaは、CFTRのG551D、F508delをそれぞれターゲットとしたVertexとKalydecoの組み合わせ、そしてそれら効果を上げる3番目の薬を混ぜ合わせて誕生しました。
臨床試験では、この薬は肺機能を10-15%上げ、合併症を和らげました。
いつから投与すべきか、残りの10%の患者さんにはどうするか etc.、課題もあります。
特に医療費問題……年間300,000ドル以上かかるし、患者さん達は一生薬を飲み続けなければなりません……
エボラ出血熱患者に希望の光
1976年、コンゴ共和国の熱帯雨林で新種のウイルスが姿を現し、280人の村民が亡くなりました。
その後、この伝染病は自然発生を繰り替えし、そのたびに甚大な被害をもたらしてきました。
新たなエボラ熱の流行のさなか、科学者達は2種類の薬の開発に成功しました。
2つも抗体療法で、1つは1996年に流行したエボラ熱から生還した患者から作製された薬、もう一つはマウスから作製された3種類のヒト化抗体の組み合わせです。
臨床試験では、2つのうちどちらかの薬を投与された患者の生存率は70%(他の薬は50%)と、明らかに効果があったため、すぐに打ち切られました。
この疾患には今までは有効な治療法がなかったため、患者達は、感染しても民間療法をもとめて検疫を逃れ、それがさらなる感染の拡大につながっていました。
新しい治療法は、患者の生存率を上げるだけでなく、このように絶望感に苛まれた患者達を救い、流行の拡大を抑える効果も期待されます。
AIが多人数参加型ポーカーで優勝
今年、人工知能(Artificial intelligence: AI)が、最も有名なポーカーゲーム、テキサスホールデムで、世界のポーカー名人達に打ち勝ちました。
この偉業は、相手の手札が見えず、得られる情報が限られるような、多人数参加型ゲームで初めて勝利を収めたことにあります。
AIは、ここ十数年の間に、ボードゲームで次々と人間を負かしてきましたが、多人数でしかもそれぞれの相手の手札が見えないポーカーは、AIにとってまだチャレンジングだと考えられていました。
けれども、AIのPluribusは、今回テキサスホールデムで世界屈指のプレイヤー達を完敗させました。
Pluribusは、自分の中で1兆回試合をして、さまざまな状況における最善の手を学びました。
ポーカーの世界では、AIにはまだ伸びしろがあります。
コントラクトブリッジのようなより複雑なゲームはまだAIは勝てていません。
けれども、ゲームの世界で人間の出る幕が全くなくなる日は、そう遠くなさそうです。
今年の残念な出来事達……
2019年、何かがおかしい……
アマゾンの大火災
今年、数千km2のアマゾンの森林が山火事で消失し、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領に非難が集まりました。
火災件数は2018年と比べて44%上昇しました。
原因の一つとして森林伐採が上げられています。
農場や牧場経営者は貴重な木を切り倒して森林を焼き、穀物栽培や蓄牛のためのスペースを確保しています。
ボルソナーロ大統領は、就任直後からアマゾンでの農業開発を進めていて、森林保護の予算を削減してきました。
山火事は彼の就任後から急増しているのですが、彼は「でっちあげだ」と反論しています。
麻疹の流行
アメリカや世界中で麻疹が流行しました。
貧困や紛争、そして欧米ではワクチンに対する誤解がその原因と考えられています。
有効なワクチンがあるにもかかわらず、2018年には142,300人が麻疹で亡くなりました。
アメリカでは1276人の症例が報告されました。
その75%は ニューヨークブルックリンの正統派ユダヤ教徒のコミュニティで発生しています。
世界保健機構(WHO)は今年11月5日までに440,000人の麻疹の報告を受け、これは2018年より25%多く、2017年の2倍近い数です。
1/10以下の症例しか報告されていないことを考えると、実際の患者数は2018年で9800万人と推定されます。
世界の地域では、特に酷い流行となりました。
ウクライナでは政治の混乱とワクチンへの誤解から、9月までに56,802人が麻疹にかかりました。
アフリカのマダガスカルでは、麻疹症例数は1月から4月の間だけで126,000人以上になりましたが、その後行われた国際チームのワクチンキャンペーンにより劇的に症例数を減らすことができました。
コンゴ共和国では、12月までに269,079例が麻疹と診断され、5430人が亡くなりましたが、そのほとんどは5歳以下の子供でした。
サモア諸島では、ワクチン接種率が30%まで落ち込んでおり、4898人が感染、71人が死亡しています。
鳥の数が減少
北アメリカでは、1970年から現在にかけて、鳥の数が約30%減少しているという、目の覚めるような研究結果が報告されました。
減少した鳥の中には、希少種だけでなく、すずめや黒鳥などといった一般的な鳥も含まれています。
生息地の減少や、環境汚染による生態系へのストレス、気候変動、開発計画などが、その原因と考えられます。
北アメリカでは現在、鳥の数は30億羽に満たない数となっています。
研究者達は、生息地の確保、猫の放し飼いをやめること、草を植えること、などの細かな対策で、これ以上の減少を食い止めることができると考えています。
私達は土壇場で気候変動危機と向かい合う事ができるか
アメリカは地球温暖化に関して対策をとるべき、と考えるアメリカ人が増えてきている様子。
世論調査によると、地球温暖化は本当で、人間の活動が原因であり、政治家や企業はその問題にしっかりと向き合うべきだと考える人の割合が増えているそうです。
けれども、実際の国際政治は、それと逆行しているように感じます。
トランプ政権はパリ協定の脱退を公表し、地球温暖化対策を後退させました。
オーストラリアや北アメリカの異例の山火事や太平洋のサンゴ礁の白化、ヨーロッパの強烈な熱波など、地球温暖化の影響は疑う余地がなく、温室効果ガスの排出量を減らせない政府に、人々は苛立ちを隠せないようです。
アメリカの各州では、独自に民意に答えようとしています。
民主党と違って、共和党は今まで課地球温暖化対策に後ろ向きでしたが、今年は変わりました。
フロリダ州の共和党等、地球温暖化対策専門の部署をつくったり、ディスカッションの機会を設けたりしています。
にもかかわらずトランプ政権は、パリ協定脱退の表明、発電所や自動車の排気ガス制限の緩和など、反地球温暖化対策の方針を推し進めています。
海外でも、オーストラリアやブラジルなど、同様の考えをもつ政府の方針が、気候変動対策を後退させました。
スペインで開催されたCOP25では、各国の思惑が交錯し、パリ協定ルールの合意は先送りされました。
世界の化石燃料への依存は、地球温暖化対策に暗い影を落としています。
風力や太陽光発電などの再生可能エネルギー技術が進歩してきているにもかかわらず、世界の温室効果ガス排出量は上がり続けています。
「温暖化対策を現実化するためには、世界全体の強い政治的意思が必要」と国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)ファティ・ピロル事務局長は語りました。