アメリカの新規感染者数は依然として数万人規模と、なかなか厳しい現状が続いています。
そんな中、ラボのミーティングはひたすらオンラインです。
以前、「全員クビ」と叫ばれていたグループミーティングですが、
ポスドク達が少しずつデータを出してきているので、
毎週2時間超えだった、以前の活気を取り戻しつつあります。
特に、あるポスドクだけで毎回30分以上ディスカッションすることになるのですが、先日は一人で1時間超えでした。
彼は、頑張ってたくさんデータを出してくるのですが、
かなりの確率でPIが声を荒げる事になります。
「あなたのデータは全て7dpi 以降、タンパクがデグラデーションしているでしょ。そんな40日後のデータをもってきてもそもそも信用できない!」
「ちょっと待って!もう一度さっきのデータに戻って。ここはどうなっているの?」
「それは、数ヶ月前にやって、結論が出たでしょ。いつまで同じ実験を繰り返すつもりなの!?」
PIはテンションがあがると語調がきつくなるので、
まるで一方的な喧嘩のようです。
彼も、
「今日は特別機嫌が悪かったな。」
とか、
「僕、今日はミーティング後に再起不能になっているかもしれないから、午後の約束はできないと思う。ははは。」
等と、よくジョークを飛ばしていますが、結構しんどいん事も多いんじゃないかと思います。
ただ、彼はめげることなくひたすらデータを出し、
PIも、そんな彼を買っているように思います。
そして、ミーティング中のPIの発言を聞いていると、
(時々変なことも言いますが、)
「とにかくデータをじっくりみて、じっくり考える」
ということを、徹底しているように感じます。
特に生化学のデータは、
「このデータからそこまで考えるのか。」
と、驚くことが多いです。
あの攻撃を自分に向けられると
今の精神状態ではとても耐えられませんが、
「絶対に学べることがある」
という気持ちを忘れずに、
最後の日まで大切に過ごしていきたいと思います。
A cautious person leaves no stones unturned.
— From an ancient Greek legend (originated in the mid 1500s)
賢者は全ての石をひっくり返して確認する。