適応障害

先日、職場のカンファレンスルームで一息ついていると、同僚がかなり疲れた様子で部屋に入ってきました。

彼女は、少し前にニュージーランドからやってたポスドクです。英語が母国語なので、私と違い ”language barrier” に困る事はありません。

とても話好きで、すぐにみんなと打ち解け、カンファでも臆せずよく発言していました。

 

彼女「元気?」

私「うん、元気だよ。そっちはどう?」

彼女「まあ……大丈夫よ。」

私「なんかしんどそうだけど、本当に大丈夫?」

いつもの快活な様子とはちょっと違ったので、私は心配して聞きました。

 

彼女「大丈夫なんだけど、今は理由もなく不安な気持ちになっているのよ。」

私「理由もなくって……ほんと?」

私は驚いて聞き返しました。

 

彼女「いや、きっかけはあるんだけどね。

この間PI達と個人ミーティングがあって、研究テーマについて話したんだけど、前回のミーティングの時に私が話した内容を2人ともすっかり忘れていて、前回はOKと言われた内容を、今回は頭ごなしに全然ダメって言われたの。

私は次のステップに進んだつもりでいたから、また一からあの人達を説得しないといけなくなって、スタートラインに戻ってしまって。

それから否応なく不安な気持ちが続いているの。

頭ではこーゆーこともあるって理解しているつもりなんだけど、気持ちをコントロールするのは、時に難しいものだから……。

ほら、以前、あなたが何度かつらい思いをしていたとき、『あなただけじゃないわよ。あの人は皆に対して同じような事言ってるから。』って言った事あったでしょう?みて……私も同じだわ。」

と笑って答えてくれました。

 

私はその話を聞いて、

「バックグラウンドは違っても、皆、色々悩んでいるんだな。それなのに、最近の私たちは被害者意識が強くなってきている感じがするな。」

と思いました。

 

彼女「あなたの方はどう?最近はハッピーになってる?」

私「うーん、まあ毎日しんどい気持ちの方が強いけど、あの人達に過剰な期待をかけないって決めてからは、だいぶ楽になったと思うよ。期待しなければ失望もしなくていいからね。」

彼女「そうなの!それはよかった。とても大事な考えだわ。」

 

 

自分の返答に、少し驚きました。

上司の性格に多少のクセがあるという話は聞いていましたが、

「性格がきついだけでサイエンスには忠実なの人なのでは?」

と、どこか期待していたところがありました。

こちらに来て、期待どおりの事もあれば、予想とかなり外れる事もあり、私たちはどうしたらうまく事を進める事ができるのか、考えあぐねていました。

けれども、彼らは、私たちが知るずっと前から、自分達のスタイルを貫いてきたのです。

こちらが勝手に何かを期待していた事で、私たちは必要以上のストレスを感じていたように思います。

そんな今の私たちに診断をつけるとしたら、「適応障害」が一番しっくりくるような気がします。

 

この間、ラボの古株の同僚から、大学にカウンセリングがあり、職員は無料で受けられるという話を聞きました。

「みんな最初とても大変な思いをするから、利用してきた人、結構多いよ。」

との事。

 

今後、自分で自分の気持ちを処理する事が難しいと感じてきたら、行ってみたいな、と思いました。

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