momの雑記帳

3人の子供達との日々や、考えたこと、勉強したことetc.の備忘録集

「一人抄読会」の記事一覧

nature-2022-ccr5-memory-linking-12

CCR5は、記憶同士をリンクする時間枠の窓(temporal window)を閉じる

記憶の形成というのは色々と複雑な機序が絡み合っているという印象がありますが、「最初に入ってきた記憶が、そのちょっと後に入ってきた記憶の整理に影響する」というのは、私達の実社会でもなんとなく実感が湧くと思います。 マウスで […]
nature-2022-somatic-changes-AD-1

アルツハイマー病では、神経細胞の遺伝子がより多く変異している

私達は、普段何気なく生活しているこの瞬間にも、どこかの体細胞の遺伝子が傷つき、損傷と自己修復を繰り返しています。 増殖抑止機能の部分の遺伝子修復が追いつかなかったりして、自己増殖能がイカれた細胞の一部はがん細胞として独り […]

髄液中の可溶性TAM受容体(sAXLとsTyro3)はアルツハイマー病のバイオマーカーになり得るか

神経炎症は、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)を含む多くの神経変性疾患で認める初見で、病態との関連も多く報告されています。 炎症を語る上で外せない細胞の1つがミクログリアですが、そのミクロ […]

PSPとCBDの脊髄にTDP-43病理

前頭側頭葉変性症(Frontotemporal lobar degeneration, FTLD) は、人格変化、情動異常、言語障害などを特徴とする認知症の1つで、若年性認知症(65歳以下)の症例数としては、アルツハイマ […]
Alzforum

Alzforum: 2021年のまとめと2022年の展望

今年に入ってから、身内の手術やメンターの他界などであまり頭が働かず、論文もアブストをさらっと見るだけで、内容をまともに読めていませんでした。 でも、このまま停滞していても良くないので、一人抄読会を再開しようと思います。 […]
ANP-2021-CSF-181-217-tau-2

Aβがp181タウとp217タウを誘導する

アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の2大病理といえば「アミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)」と「タウ」ですが、 この2つの病理はどちらが先か、という議論は以前から続いていました […]
lamina-age-inflammation-1

加齢による炎症増加のメカニズムに核ラミナの減少が関与

加齢による慢性炎症は、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患と密接に関係しており、 炎症がこれら変性疾患の二次的変化だけでなく、増悪因子として働く事は周知の事実だと思います。 でも、どうして歳をとると慢性炎症 […]
nature-med-2022-11-clinical-trials

2022年 注目の臨床試験(Nature Medicine)

2022年、医療科学界で注目されている臨床試験について、Nature Medicine が各領域のリーダー達にインタビューしています。 感染症から変性疾患まで、11の臨床試験がピックアップされました。 2022年に注目す […]
ature-science-events-to-watch-2022

2022年 注目の科学(Nature)

新年を迎えました。 2022年、サイエンス界でどのようなイベントが注目されているのでしょうか? 今回は、Nature誌の ”2022年に注目すべきサイエンスイベント” からの情報。 今年注目されている領域は、コロナウイル […]
science-2021-memory-consolidation-sleep-5

記憶の固定化には2日目の睡眠も大事みたい

私が大学生の頃、よく一夜漬けで勉強し、後から後悔していました。 テスト初日はなんとかなっても、2日目、3日目となるとそうはいかない…… 後に「記憶の固定にはその日の睡眠が重要」ということを知り、「やっぱりなー」と腑に落ち […]

グリアを神経に変えて病気を治す…という論文には間違いがあったらしいーその2

先日、「アデノ随伴ウイルスベクターを使ってNeuroD1を過剰発現させ、アストロサイトをニューロンに形質転換する」という論文の間違いについて取り上げましたが [1]、 今回は「レンチウイルスで同じNeuroD1を過剰発現 […]
sci-acv-2021-microglia-tau-propagation-eyecatch

タウ+ニューロンを貪食したミクログリアは、お腹いっぱいになるとそれを吐き出してタウ伝播に一役買ってしまう……

脳のお掃除屋さんのミクログリア。 アミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)とかタウとか、脳内で蓄積すると困るタンパク達を貪食して除去しようとしてくれていますが、反面、活性化したミクログリアが炎症性サイトカインを出 […]
nature-neurosci-2021-covid19-microvessels-1

コロナ後遺症「ブレインフォグ」の原因?新型コロナウイルス感染で脳の微小血管が障害される

新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)の脳内感染等についてはこのブログでも何度か取り上げましたが、 現在、新型コロナウイルス感染後遺症の一つ「ブレインフォグ(brain fog)」に悩まされている人が多いという現状を […]