どうやって火星からサンプルを持って帰るか
火星の石を採取し、地球に持ち帰るプロジェクトの詳細が固まった。 最初のステップは今年7月、NASAがPerseverance roverを打ち上げる。 Perseverance roverは火星表面を走り、火星の埃や岩をチューブに採取する予定。 この計画が成功すれば、火星の石を地球に持ち帰るのは実に約10年ぶりとなる。 Pervererance roverは来年2月に、火星のJeze […]
火星の石を採取し、地球に持ち帰るプロジェクトの詳細が固まった。 最初のステップは今年7月、NASAがPerseverance roverを打ち上げる。 Perseverance roverは火星表面を走り、火星の埃や岩をチューブに採取する予定。 この計画が成功すれば、火星の石を地球に持ち帰るのは実に約10年ぶりとなる。 Pervererance roverは来年2月に、火星のJeze […]
中脳黒質緻密部のドパミン神経細胞の変性は、加齢と共に進行し、とくにパーキンソン病(Parkinson’s disease, PD)に特徴的である。 加齢はPDの最も大きなリスク因子である事から、アメリカ・フロリダ医科大学のKhoshboueiらのグループは、加齢と共に黒質のミクログリアの老化(senescence)が起こっているのではないかと仮説を立て、野生型マウス(C57BL/J6マ […]
シナプスの記憶コードの可視化—ショウジョウバエモデル 動物達は、感覚刺激を受けて、常にポジティブ/ネガティブな状況予測をしている。 感覚の合図は、該当するニューロンでエンコードされており、シナプス可塑性をモニターするはず。 ドイツGöttingen大学のFialaらの研究グループは、ショウジョウバエの嗅覚記憶を司る、キノコ体γ葉のKenyon細胞のシナプス終末を、可視化して観察した。 彼らは、蛍光 […]
高齢者の認知機能障害に先立ち、軽度行動異常(mild behavioral impairment, MBI)が起こる事がある。 カナダCalgary大学のGauthierらのグループは、症状のない高齢者を対象に、MBIとアルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)バイオマーカーに相関があるかどうかを調べた。 軽度行動異常の段階でAβが溜まっている 方法: 96人の […]
先を見通し、予測し、柔軟に計画する事は、私達の生活にとってとても重要な能力である。 スタンフォード大学のWagnerらの研究グループは、加齢やストレス下の状態により、先をを見通し、柔軟に計画する機能が落ちる事を報告した。 ストレスで記憶の使い方が下手になり、計画性が落ちる 方法 被験者達には、ストレス無/有りグループにわけられ、それぞれ仮想空間の町をバーチャルで歩き、その間の神経活動を機能的MRI […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)のバイオマーカーとして、 血漿中のAβ/タウ/NfLの組み合わせの報告(こちら)、 血漿中のp-tau181の報告(こちら)等、 色々でてきていますが、 今回は脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中のp-tau217が、Aβ PET陽性となる前から上がっていて、CSF中p-tau181よりも特異度 […]
実験によく使用されているマウス達。 喜び、悲しみ、恐怖などの感情で、彼らは表情を変えているのだろうか。 ドイツにあるMax Planck Institute of NeurobiologyのGogollaらの研究グループは、マウスに様々な刺激に対してその表情を変化させることを明らかにした。 マウスにも表情がある模様 彼らは、マウスの表情を見分けるアルゴリズムを作製し、様々な感情(プレッシャー、不快 […]
Aspirin in Reducing Events in Elderly (ASPREE) studyの結果が発表された。 インシデントのアルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)、軽度認知機能障害(mild cognitive impairment, MCI)、その他の認知機能低下の患者さんを対象に、低用量アスピリンが認知機能低下を防げるかコホート研究を行っ […]
先月のNature Medicineに抱き合わせで発表された、血漿P-tau181に関する報告を2報紹介します。 血漿中P-tau181はADの有望なマーカーとなり得る スウェーデン・Lund 大学からの報告 1つ目の論文はこちら (概要) アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)では、血漿中のタウ181のリン酸化が増加している模様。 スウェーデンのLund大 […]
先日、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(antiogensinconverting enzyme inhibitor, ACEI)やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(angiotensin II receptor blocker, ARB)の服用がCOVID-19重症化のリスクかも、という仮説を取り上げました(こちら)が、 それらを内服する人達が不安になっている事を受け、 米国心臓協会(AHA)、米 […]
中国华中科技大学(Huazhong University of Science and Technology)のLuらのグループは、以前、歯状回にある苔状細胞(mossy cells, MCs)は、記憶の正確性に関与するという事を報告していた。 アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)では、細胞死よりも先にシナプス障害がおこると報告されている。であれば、 海馬 […]
大脳皮質は、様々な情報を処理する。 magnetic resonance imaging (MRI) で解析される、ヒトの大脳皮質の表層や厚さは、神経学的、精神学的、行動学的な機能と相関する事が知られている。 けれども、遺伝子多型が大脳皮質の構造に影響するかどうか、今まで明らかではなかった。 今回、オーストリア、アメリカ、オランダ etc.の研究グループは、遺伝子多型と脳皮質の構造の違いについて調 […]
脳の様々なエリアは連携して思考や運動など様々な活動をコントロールしている。 しかし、今までの機能的MRI(functional magnetic resonance imaging, fMRI)や脳波(electroencephalogram, EEG)では、グリア等、様々な細胞の電気活動も一緒にひろうため、神経1細胞あたりの電気活動を観察する事はできなかった。 また、ホムンクルスが提唱されてから […]
脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中のタウ、ニューロフィラメント(neurofilament light chain, FfL)、アミロイドβ(Aβ)は、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)のバイオマーカーとして広く使われている。 より非侵襲的な血漿で同じように測定できないだろうか? 英Wolf、蘭Ghanbariら […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)では、βアミロイド(Amyloid beta, Aβ)やタウ病理と共に、鉄代謝の障害が起こっている。 フェロトーシスは最近同定された鉄依存性の細胞死であるが、AD病理との関連は明らかではなかった。 英King大学のSoらのグループは、タンパク解析やメタボローム解析などを組み合わせて、AD患者(n = 7)と認知機能正常コ […]
結核 etc. の予防接種として世界で広く使用されているBacille Calmette-Guerin (BCG) を接種することで、COVID-19の発症や重症化を抑制するかどうか調べる臨床試験が、ヨーロッパやオーストラリアで検討されているそうです。 BCG接種がCOVID-19に有効か検証予定 オーストラリア・メルボルンのMurdoch Children’s Research In […]
γセクレターゼは、アミロイド前駆タンパク(amyloid protein precuror, APP)を切断し、アミロイドβ (amyloid beta, Aβ)産生に関与する。 γセクレターゼの機能を調節する分子機構はいくつかあるが、Notchシグナリング等、APP以外のγセクレターゼ機能にも影響してしまうため、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)への臨 […]
大脳皮質には6層の興奮性神経細胞の層がある。 では、グリアの層は? 特に、アストロサイトは脳内の細胞の50%を占め、神経細胞の機能維持等、色々な役割を果たしている。 英ケンブリッジ大学のBayraktar, Rowitchらの研究グループは、large-area spatial transcriptomic (LaST) mapを用いて、1細胞あたりの遺伝子発現量を調べ、アストロサイ […]
米ルイジアナ州立大学のDiaz氏は、降圧薬内服歴とCOVID-19重症化との関連についての仮説を発表した。 仮説:ACE阻害剤とARBの服用はCOVID-19の重症化リスクかも アンジオテンシン変換酵素阻害薬(angiotensin-converting enzyme inhibitors, ACEIs) とアンジオテンシン受容体拮抗薬(angiotensin receptor blockers, […]
K+チャネル機能は脳機能を調節する。 National Institute of Child Health and Human DevelopmentのHoffmanらのグループは、peptidyl-prolyl cis–trans isomerase NIMA-interacting 1 (Pin1) が、A型K+チャネルサブユニット Kv4.2 とその補助サブユニット dipept […]
ビタミンB12でPDの認知症予防? 米メイヨークリニックのSavicaらの研究グループは、パーキンソン病 (Parkinson’s disease, PD) の患者の血漿中ビタミンB12(VitB12)レベルを調べた。 結果、PDで認知症を発症しなかった患者群で血漿中のVitB12レベルが高かった(648.5 ng/L vs 452 ng/L, p < 0.05) 。 VitB1 […]
米シカゴのRush大学のChu, Kordower et al., は、パーキンソン病(Parkinson’s disease, PD)の患者で、AAV2-neurturin (CERE120) の遺伝子治療後8-10年で死亡した検体を病理解析した。 ニューチュリン遺伝子治療後のPD脳の病理 CERE120は、1例は両側被殻に接種され(術後10年)、もう1例は両側被殻と両側黒質緻密部に […]
米メイヨークリニックのZhao, Buらのグループは、ADのリスク因子である、加齢、APOEジェノタイプ、性別について、Morecular pathwayの変化を調べた。 彼らは、human apoE2-/apoE3/apoE4マウス × young (3mo)/middle (12mo)/old (3mo) × オス/メス の群に分け、脳組織のトランスクリプトーム解析、血漿のメタボローム解析を行 […]
アルツハイマー病 (Alzheimer’s disease, AD) 患者の神経イメージングや、ADモデル動物の解析では、ADによる神経変性は嗅内皮質から始まり、側頭頭頂葉皮質へと広がるとされる。 しかし、マイネルト基底核(nucleus basalis of Meynert, NbM) の変性の方が嗅内皮質よりも早く変性するというデータもある。 マイネルト基底核は前脳基底核に存在する […]
気候変動により、オーストラリアでは山火事が多発している。 その頻度は例年よりも30%増。 それにより、2019年四半後期から2020年にかけてのオーストラリアでの健康被害も急増している。 山火事との関連が示唆される健康被害による死者の数は417人、1,305人が救急処置を必要とする喘息発作で入院した。さらに3,151人が心疾患や呼吸器疾患で入院した。 心疾患や呼吸器疾患、急性喘息等で入院、死亡した […]
慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis, RA)で、Tumor Necrosis Factor (TNF) 阻害剤(etanercept, adalimumab, infliximab)を服用している5600万人の患者を調べた。あと、methotrexate。 RA自体はADのハイリスク(AOR = 1.37, p<0.0001)だった。 TNF阻害薬を服用していた患者は […]
Bridging integrator 1(BIN1)は、BAR adaptor protein familyのメンバーで、late-onset Alzheimer disease (AD)のリスク因子であり、Aβ産生、タウのリン酸化、ミクログリア機能に関連する。 米USF Morsani大学のThinakaranらの研究グループは、この遺伝子がシナプス伝達機能に関与している事を明らかにした。 A […]
National Institutes of Health(NIH)のHPより。 状況概要 (3/21/2020 NIH更新情報) Centers for Disease Control and Prevention (CDC) は、新型コロナウイルスのパンデミックに対応し、公開情報を更新し続けています。 人から人へと伝染する新型コロナウイルスは、coronavirus disease 2019( […]
タウオパチーとして分類される疾患(Alzhiemer’s disease, AD; Pick’s disease, PiD; CBD; Progressive supranuclear palsy, PSP; Chronic traumatic encephalopathy, CTE etc.)は、疾患毎に異なるタウ凝集構造を持つ事が分かってきたが、その原因は不明である。 […]
APOE4はアルツハイマー病(Alzheimer’s disease: AD)の最大のリスクファクターで、アミロイドβ(Aβ)病理の増悪因子として働く。 一方で、APOE4はレヴィ小体型認知症(Dementia with Lewy body: DLB)や認知症を伴うパーキンソン病(Parkinson’s desease dementia: PDD)のリスクファクターとしても […]
脳血流(Cerebral blood flow: CBF)は神経活動によって巧みに変化し、Neurovascular couplingと呼ばれる。 デンマーク・コペンハーゲン大学のGrubb、Lauritzenらのグループは、penetrating arteriolesとcapillariesの接合部に存在するprecapillary sphincters(前毛細血管括約筋)が、毛細血管血流量を調 […]
ミクログリアは、脳卒中、てんかん、精神疾患、神経変性疾患etc.、あらゆる病態において重要な役割を担っている。 ハンガリーのCserépら(Ádám Dénesのグループ)は、マウスやヒトの脳内で、ミクログリアが独特の動きをして神経細胞の機能をチェックしている事を見出した。 ミクログリアが神経細胞を触診し…… 彼らは、CX3CR1+/GFPトランスジェニックマウスを作製し、その脳内をライブイメージ […]
年の瀬、各誌この1年のブレイクスルーや来年の展望etc.をまとめています。 今回は、Nature誌の ”2020年に注目すべきサイエンスイベント” から。 火星に突撃 2020年は火星侵略の年になりそう……との事。 アメリカ航空宇宙局(NASA)、中国、ロシア、アラブ首長国連邦 etc.が、それぞれロケットを火星に飛ばし、サンプル収集をしたり、ドローンやローバーを配置したり、といった計画を立ててい […]
年の瀬、各誌この1年のブレイクスルーや来年の展望etc.をまとめています。 今回は、Science誌の ”2019 Breakthrough of the Year” から。 ブラックホールの撮影に成功 今年のブレイクスルー研究は、投票の結果「世界初のブラックホール撮影」が選ばれました。 ブラックホールの存在に関しては疑う余地のなかったものの、その姿を直接目にした人は、 […]
Presenilin1 E280A変異(PSEN1 E280A)は家族性アルツハイマー病(Familial Alzheimier’s disease: FAD)の原因となる最も多い遺伝子変異である。 ハーバード大学のArboleda-Velasques、Antioquia大学のLoperaらは、コロンビアのPSEN1 E280A変異の家系で、この変異を持ちながら70代まで軽度認知機能障 […]
半年ほど前にPhase 3 trialが失敗に終わった……と思われていたAducanumabですが、 Biogenの自社グループがデータを再検証・再解析した結果、有意にポジティブととらえられたため、FDAの承認を目指して再始動したようです。 私も以前このブログで取り上げていましたが(こちら)、今回のニュースには驚きました。 特に高容量のAducanumabを服用した患者は認知機能の改善が見られたと […]