ヒトの野生型APP遺伝子ノックインマウス 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月10日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の2大病理タンパクであるアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)と過リン酸化タウ。 アミロイド仮説の提唱とともに、多くの変異アミロイド前駆体蛋白質 […] 続きを読む
そのオリゴマー抗体の特異度、大丈夫? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月6日 Original Article 以前、A53T変異の入ったBAC-SNCA-Tgマウスを解析していた事があり、 その際、α-シヌクレイン(α-syn)のオリゴマー抗体(SynO1)とフィブリル抗体(SynF2)を使って、 α-synのオリゴマーが特定の […] 続きを読む
Tmem106bの完全欠損はFTLD-GRNマウスのフェノタイプを増悪させる 更新日:2022年3月30日 公開日:2020年11月4日 Original Article 今回は、前頭側頭葉変性症(Frontotemporal lobar degeneration, FTLD)の約半数を占める 「TDP43凝集体を伴うFTLD(FTLD-TDP)」 …に深く関与する、 Progranuli […] 続きを読む
Aβプラークの新しいタイプーcoarse-grained plaqueー 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月30日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の2大病理といえば、 アミロイドβ(Aβ)プラークと神経原線維変化(NFT)ですが、 Aβプラークには、その形態や構成Aβによって、いくつかの種類に分類さ […] 続きを読む
LRRK2はミクログリアの神経毒性を惹起する 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年10月28日 Original Article α-シヌクレイン(α-synuclein, α-syn) は、ミクログリアを活性化し、神経障害に関与する事が知られていますが、その詳細なメカニズムについては議論が続いています。 アメリカNIH, NIAのDr. Kim, […] 続きを読む
Aβ抗体の持つ、Aβ凝集阻害機能について検証 更新日:2024年2月7日 公開日:2020年10月23日 Original Article 1999年にSchenkらの研究グループがアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)抗体による、ADモデルマウス脳内のAβプラーク消失と認知機能改善を報告 [1] して以来、現在まで多くのAβ抗体が開発され、臨床応 […] 続きを読む
Single-Nucleus RNAシークエンスの落とし穴 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月19日 Original Article 脳内での細胞達の動向をみるために、シングルセルRNAシークエンス(single-cell RNA-Seq, scRNA-Seq)が注目され、 これまで、マウス脳内やヒト脳内での各細胞のheterogeneityについて多 […] 続きを読む
認知機能低下の一番の要因は混合病理 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月14日 Original Article 心機能障害、糖尿病 (diabetes mellitus, DM)、心血管障害 (cardiovascular disease, CaVD) は、アルツハイマー病病理(Alzheimer's disease neurop […] 続きを読む
VCPがタウ凝集体を分解する ー “vacuolar tauopathy” 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月11日 Original Article valosin-containing protein (VCP) は、全ての真核生物と古細菌などに存在するATPaseで、 ユビキチン-プロテアソーム系(Ubiquitin-proteasome system, UPS) […] 続きを読む
PD遺伝子変異が特発性レム睡眠行動異常に関連するか 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年10月7日 Original Article レム睡眠行動異常(rapid-eye-movement sleep behavior disorder, RBD)は、レム睡眠期の筋緊張低下が消失し、夢の内容によって実際に体が動いてしまう症状です。 RBDとパーキンソン […] 続きを読む
FBXO7のヘテロ変異の組み合わせで家族性若年性PD発症 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月2日 Original Article F-box protein 7 (FBXO7) は、常染色体劣性遺伝型パーキンソニズムの原因遺伝子であるが、そのフェノタイプは様々。 今回、アメリカ・ワシントン大学のDr. Zabetianらの研究グループ […] 続きを読む
脳外科手術でアミロイドは伝播するか? 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年9月28日 Original Article 以前、死後脳の下垂体から抽出・精製したヒト由来成長ホルモン(human cadaveric pituritary-derived grouth hormone:c-hGH)投与が原因で、数年~数十年後に脳アミロイドーシス […] 続きを読む
疲れている時、脳内では… 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月24日 Original Article ここ3週間ほど、ほぼ毎日、異様に疲れを感じていて、 特に、夕方、晩御飯を作っている時など 「体がいうことをきかない…」 としんどくなることが多く、困っています。 「足に乳酸が溜まっているわー。」 と表現する […] 続きを読む
オートファジー関連蛋白欠損(Atg16LΔWD)でAD病理現る 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月18日 Original Article オートファジーは、ノーベル賞を受賞された大隅先生らが酵母で多くの関連遺伝子を同定され、 最近では、発生と分化、がんや神経変性疾患、廊下、免疫応答、抗原提示、細胞死、病原体の排除など、実に多くの機構に関与している事がわかっ […] 続きを読む
炎症 → Aβ産生のメカニズム 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月12日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の病理学的特徴としては、 アミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)や過リン酸化タウの蓄積、炎症、神経細胞脱落etc.が挙げられますが、 Aβ/タウ […] 続きを読む
脳血流の調節にタウも関与していた 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月6日 Original Article 脳内には、神経活動の量に合わせて、局所の血流があがる Neurovascular Coupling (NVC) というシステムがあります。 高齢者の方や、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD) […] 続きを読む
ペリサイト同士のナノチューブが見えた! 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年8月26日 Original Article 細胞間同士のナノチューブの存在は、in vitroやex vivoの実験で以前から指摘されていましたが、 今回、カナダ・モンテリオール大学のAlarcon-Martinezらの研究グループは、 マウスの網膜と脳内でペリサ […] 続きを読む
脳腸相関(gut-brain axis)をADマウスで検証 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年8月17日 Original Article 「脳」と「腸」の関係は深く、「脳腸相関(gut-brain axis)」と呼ばれています。 脳から投射される神経シグナルは腸管運動に影響して、ストレスで便秘になったり下痢になったりします。 反対に、腸内細菌等、腸の状態に […] 続きを読む
p-tau217は、血漿測定でも優秀 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月12日 Original Article 以前、p-tau181が血漿サンプルで測定可能で、かなりアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)特異的なバイオマーカーになり得る [1, 2]、という話(こちら)をしました。 また、別のタウリン […] 続きを読む
PSPのバイオマーカー 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月9日 Original Article 進行性核上性麻痺(Progressive supranuclear palsy, PSP)は、 核上性注視障害、姿勢反射障害による易転倒性、認知症などを主症状とする慢性進行性の変性疾患で、 病理学的には、4リピートタウの […] 続きを読む
合成タウでもWTマウス脳内を伝播可能 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月6日 Original Article タウ屋以外の人にとってはちょっとマニアックな話かもしれませんが…… タウP301Sのトランスジェニックマウス [1] やタウオパチー [2] [3] の脳から抽出したタウ凝集体を野生型マウスに接種すると、 レシピエントの […] 続きを読む
ヒストンのDNA収納以外の役割 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月4日 Original Article ヒストンは、長いDNAを折りたたんで、核内に収納するという役割が一般的に知られている事ですが、 アメリカ・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のKurdistaniらの研究グループは、 ヒストンH3-H4の四量体 […] 続きを読む
APPのゲノム組み込み現象はただのコンタミ?……か否か 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月1日 Original Article 以前、孤発性アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)で、 アミロイド前駆体蛋白質(Amyloid precursor protein, APP)が、転写後にゲノム遺伝子に挿入されるという現象が多 […] 続きを読む
BBBは血漿蛋白を結構通していた? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月30日 Original Article ”血液脳関門(blood-brain barrier, BBB)”。 高い選択性を持ち、 このバリア機能の為、 血中の多くのタンパクは脳内に移行しない、 と考えられています。 年をとると、このBBBが破綻し […] 続きを読む
脳の酸素消費量は本当に神経活動量と相関していた 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月23日 Original Article 脳は、体重の2%程度の重さしかありませんが、体循環の約20%の血流量を必要とします [1] 。 それだけ脳という組織は酸素を必要とする、ということですが、 ドイツのStrakaらの研究グループは、 実際に脳の細胞達がどれ […] 続きを読む
アストロサイトとミクログリアの共同作業 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月17日 Original Article 死んだ細胞を処理するのは主にミクログリアと考えられていますが、特殊な環境下ではアストロサイトの貪食も確認されていました 1 。 ニューロンが死ぬ時に出す、"eat-me" シグナルの一つにphosphatidylseri […] 続きを読む
健全なミクログリアの鍵はRhoAにあり? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月15日 Original Article 脳内の掃除屋としてのミクログリア。 場合によっては炎症を引き起こし、困ったさんにもなります。 活性化ミクログリアは、その形態を劇的に変化させますが、ここで鍵となるのがサイトケラチンの再構築です。 Rhoa、 […] 続きを読む
同じADでも病気の進行が早かったり遅かったりするのはなぜ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月11日 Original Article 同じアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD) でも、進行の早い人と遅い人がいるのはなぜ? マサチューセッツ工科大学(MIT)/ハーバード大学のHymanらの研究グループは、進行の早い人ADと多い […] 続きを読む
アデュカヌマブのFDA申請完了 更新日:2024年2月7日 公開日:2020年7月9日 Original Article 昨日、バイオジェンとエーザイがアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 治療薬としてアデュカヌマブの申請を完了したとアナウンスしました。 承認されれば、ADに対する初の疾患修飾療法(desea […] 続きを読む
お母さんの記憶力はそんなに落ちない 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月7日 Original Article 今まで、産後に記憶力や集中力が落ちるという報告があり、それを自覚する女性も多かったんじゃないかと思います。 私も、産後しばらくはぼーっとする事が多く、予定していた仕事の半分も進められないという事がよくありました。 &nb […] 続きを読む
毛細血管を作ってCAAを再現 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月5日 Original Article 私が研究を始めた頃は、ある疾患からiPS細胞を樹立したり、別の細胞に分化させたりするだけで3大誌に載っていましたが、 今では手軽に購入できるようになり、遺伝子編集も簡単…… そして今回は、 iPS細胞から分化させた内皮細 […] 続きを読む
グリアをドパミン神経に変えてパーキンソン病を治す 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年6月28日 Original Article 以前、CRISPR-Rxシステムを使ってpolypyrimidine tract-binding protein 1 (Ptbp1) をノックダウンし、 アストログリアを網膜細胞や線条体のドパミン神経細胞(domamin […] 続きを読む
居住地でAD発症率が変わる? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月25日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の発症率が、住んでいる場所によって変わる? アメリカ・ウィスコンチン大学のKindらの研究グループは、こんな若干ナイーブとも思える問題にメスを入れまし […] 続きを読む
SORL1欠失ニューロンでは初期エンドソームが膨らむ 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月16日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ)の凝集・沈着 タウの細胞内凝集 が2大病理ですが、 細胞内病理の一つとして、エンドソームの膨 […] 続きを読む
シナプトタグミン1関連神経発達障害のメカニズムを解明 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月6日 Original Article シナプトタグミン1 (synaptotagmin-1, syt1) は、カルシウム (Ca2+)センサーとして働き、神経活動によるCa2+の細胞内流入を感知して神経伝達物質を放出する。 このsyt1のヘテロ変異では、様々 […] 続きを読む
タウは軸索を介して広がる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月3日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークと神経原線維変化 (neurofibrillary tangle, NFT) が病理 […] 続きを読む