タウの “マスター” リン酸化部位 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年7月27日 Original Article Alzheimer's disease(AD)の主要病理の一つ、過リン酸化タウ。 タウには、リン酸化、ユビキチン火、アセチル化、メチル化、SUMO化、糖化……と、様々な翻訳後修飾(post-translational m […] 続きを読む
アルツハイマー病では、神経細胞の遺伝子がより多く変異している 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年5月8日 Original Article 私達は、普段何気なく生活しているこの瞬間にも、どこかの体細胞の遺伝子が傷つき、損傷と自己修復を繰り返しています。 増殖抑止機能の部分の遺伝子修復が追いつかなかったりして、自己増殖能がイカれた細胞の一部はがん細胞として独り […] 続きを読む
ジワジワと進展してきたタウが下前頭回でAβと出会った時、新皮質への爆発的広がりの扉が開く 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年5月4日 Original Article 私が研究を始めた頃、アミロイドβ(amyloid beta, Aβ)がアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の根本的原因とする「アミロイド仮説」が全て、のような雰囲気がありました。 「Aβが溜 […] 続きを読む
ナイアシン受容体のHCAR2がミクログリアを活性化し、ADに保護的に働く 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年4月30日 Original Article ビタミンB群が神経保護的に働く事は時々聞きますが、その中の1つであるナイアシンは、ビタミンB3に該当し、ニコチン酸(nicotinic acid)とニコチンアミド(nicotinamide)の総称になります。 ニコチン酸 […] 続きを読む
髄液中の可溶性TAM受容体(sAXLとsTyro3)はアルツハイマー病のバイオマーカーになり得るか 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年4月22日 Original Article 神経炎症は、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)を含む多くの神経変性疾患で認める初見で、病態との関連も多く報告されています。 炎症を語る上で外せない細胞の1つがミクログリアですが、そのミクロ […] 続きを読む
CSF中sTREM2から、ミクログリアの善戦の跡を垣間見る 更新日:2022年3月26日 公開日:2022年3月25日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cell 2) は、脳内では主にミクログリアに発現する膜貫通型の糖蛋白です。 このTREM2をコードする遺伝子TREM2の点 […] 続きを読む
閉経後の女性に朗報?FSHを抑えてアルツハイマー病を防ぐ 更新日:2022年3月25日 公開日:2022年3月13日 Original Article 将来アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)にはなりたくないですが、残念ながら、私が属する性別である女性は、男性よりもADのリスクが高いと言われています [1]。 特に閉経後の女性でAD発症率が […] 続きを読む
タウのインターラクトームマップ 更新日:2022年3月8日 公開日:2022年3月5日 Original Article タウは、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の1つである神経原線維変化(neurofibrillary tangles, NFT)の構成タンパクの1つで、これまでに色々なタンパクと […] 続きを読む
Alzforum: 2021年のまとめと2022年の展望 更新日:2022年3月3日 公開日:2022年3月1日 Review / News 今年に入ってから、身内の手術やメンターの他界などであまり頭が働かず、論文もアブストをさらっと見るだけで、内容をまともに読めていませんでした。 でも、このまま停滞していても良くないので、一人抄読会を再開しようと思います。 […] 続きを読む
進行の早いアルツハイマー病のタウの構造の違いを間接的に検証 更新日:2022年3月3日 公開日:2022年1月20日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)は、認知症をきたす疾患の中で最も症例の多い疾患ですが、同じADでも、10年以上かけてゆっくり進行するタイプもあれば、発症から数ヶ月~1年程度で急激に症状が […] 続きを読む
運動すると血漿中のクラステリンによって脳の炎症が抑えられ、認知機能がUPする 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年12月23日 Original Article 運動の認知機能等に対する効果については、このブログでも何度かとりあげてきました。 運動がアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)などの変性疾患病理を抑えたり神経新生を促したりして、認知機能を保つ […] 続きを読む
Aβ蓄積と睡眠不足との関係に視床網様核が関与する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年11月25日 Original Article 睡眠不足とアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)との関係については、以前から研究されており [1, 2]、 このブログでも以前、 「睡眠不足になるとアミロイドβ(Amyloid beta, A […] 続きを読む
アデュカヌマブを投与してもよい人は驚くほど少ない 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年11月1日 Original Article Accelerated Approval Pathway で FDA の承認を受けたアデュカヌマブ。 この動きに乗って、その他のAβ抗体(レカネマブ(エーザイ/バイオジェン)、ドナネマブ(イーライリリー)、ガンテネルマブ […] 続きを読む
もっと大規模な、ADのGWAS解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年10月4日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の90%は孤発性で、リスク遺伝子多型に関しては今までにも何度かゲノムワイド関連解析 (genome-wide association study, G […] 続きを読む
早発性家族性アルツハイマー病の原因遺伝子:Upsala APP deletion 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年9月30日 Original Article 家族性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の殆どはAβ産生系の遺伝子に変異があり、10%はアミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor protein, APP) の遺伝子に […] 続きを読む
TREM2 を急に減らすとミクログリアの貪食機能が上がり、Aβ プラークが減る 更新日:2022年3月23日 公開日:2021年8月6日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cell 2) は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) のリスク遺伝子の一つで、 TREM […] 続きを読む
ドナネマブの第3相臨床試験決定:TRAILBLAZER-ALZ3 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年8月2日 Original Article 抗 アミロイドβ 抗体ドナネマブ (Donanemab, LY3002813) の第2相臨床試験の結果を受けて、 イーライリリー (Eli Lilly) とバナー・アルツハイマー病研究所(Banner Alzheimer […] 続きを読む
将来アルツハイマー病になるかもしれない人たちの脳の特徴……? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月25日 Original Article 高齢になればなるほどアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) に罹患する人たちの数は増えていきますが、 同じ年齢でも AD になる人とならない人がいます(どんな病気でもそうですが。) その原因 […] 続きを読む
アストロサイト-IL-3/ミクログリア-IL-3Rαのクロストークは、アルツハイマー病に保護的に働く 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月17日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) などの神経変性疾患において、ニューロンだけでなくグリアやサイトカインの役割も次々と明らかになってきています [1]。 インターロイキン3 (Inter […] 続きを読む
LDL受容体を過剰発現すると、APOE の発現を抑えてタウ介在性神経変性が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月13日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) と脂質異常症の関係は以前から報告されており、Low-density lipoproteins (LDL) とアミロイドβ (Amyloid beta, […] 続きを読む
タウのアセチル化を抑制すると、外傷性神経変性を抑制できる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月9日 Original Article 外傷性脳損傷 (traumatic brain injury, TBI) は、外傷による神経障害を指し、特に後にタウやTDP-43が異常凝集し、神経変性が起こる慢性外傷性脳症候群 (chronic traumatic e […] 続きを読む
APOE4は進行期ADでCypAを介して血管障害を起こすが、そのメカニズムはAβ非依存的 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月5日 Original Article APOE4は、孤発性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の最大のリスク多型ですが、 動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクも高く、血液脳関門(blood-brain barrier […] 続きを読む
Klotho-VSヘテロを持つ人達は、Aβ依存的タウの沈着および認知機能低下が少ない。 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年6月23日 Original Article 昨年、寿命に関わる膜タンパク Klotho遺伝子 の、F352V (rs9536314) とC370S (rs9527025) の二つのミスセンス変異をヘテロで持つ人達(Klotho-VShet)はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む
ニューロンのAPOEは免疫系を介してアルツハイマー病の神経障害に寄与する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年6月7日 Original Article アポリポタンパクE (Apolipoprotein E, APOE) は、孤発性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の最大のリスク多型ですが、その多くはアストロサイトから分泌されます [ […] 続きを読む
将来アルツハイマー病になるかどうか、凄い精度で診断するツール 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年6月3日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) のバイオマーカーは年々進化していっているように感じています。 私が修練医だった頃は、髄液中Aβ42/40比の有用性は報告されていたものの、たいていは神 […] 続きを読む
加齢により髄膜のCCR7+リンパ球が減り、認知機能が悪くなる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月30日 Original Article 脳の髄膜リンパ管が "再発見" されてから [1, 2]、神経変性疾患と髄膜リンパ管との関連についての研究が立て続けに報告されています [3, 4, 5]。 それと並行して、髄膜内の免疫系についても注目が集まっているよう […] 続きを読む
タウのアセチル化がシャペロン介在性オートファジーを抑制し、タウ病理を促進する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月18日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の一つ、タウは、リン酸化の他、アセチル化、ユビキチン化、SUMO化、ニトロ化など、色々な翻訳後修飾(post-translational m […] 続きを読む
アルツハイマー病のタウ病理の広がり方は4種類 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月14日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の一つ、神経原線維変化 (neurofibrillary tangles, NFTs) は、主に過リン酸化タウで構成されています。 このタウ […] 続きを読む
ミクログリアが Aβのコア・プラークを作っていた 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月6日 Original Article Alzheimer's disease (AD) の 主要病理の一つである アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークですが、その形態によって、いくつかの種類に分かれています [1, 2]。(Gloss […] 続きを読む
アストロサイトのAPOE4を除去するとタウ介在性神経障害が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月16日 Original Article 先日アポリポタンパクE4(Apolipoprotein E4, APOE4)とタウについての論文を紹介しましたが[1]、 その記事を書いた翌日に同じラボからこの論文が出たので、 「どーしよーかなー。」 と思いましたが、つ […] 続きを読む
アンチセンスオリゴでAPOE4を減らすとタウマウスの神経障害が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月14日 Original Article アポリポタンパクE4(Apolipoprotein E4, APOE4)は、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の強力なリスク因子として注目されています [1]。 APOE4のAD増悪の機序 […] 続きを読む
内因性のタウを持続的に抑制すると、アルツハイマー病モデルマウスのタウ病理が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月4日 Original Article 異常に凝集したタウを取り除く事は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 治療ターゲットの1つですが、 「内因性のタウを減らせば、異常タウによる病態もよくなるんじゃ?」 という考えから研究し […] 続きを読む
TREM2欠損のAβ&タウ病理への影響 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月23日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cells 2) は、脳内ミクログリアに発現するレセプタータンパク [1, 2]で、この遺伝子の変異はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む
ドナネマブの第2相臨床試験の結果:良好! 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月19日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の疾患修飾療法 (disease modifying therapies, DMTs) の1つとして注目されているアミロイドβ (Amyloid be […] 続きを読む
Lewy body dementia (LBD) のGWAS解析:ADとPDに共通のリスク遺伝子 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月15日 Original Article レヴィ小体型認知症(Dementia with Lewy bodies, DLB) パーキンソン病認知症 (Parkinson's disease dementia, PDD) は、 Parkinson's diseas […] 続きを読む
低用量で効果的なγセクレターゼモジュレータ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月11日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の1つ、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 。 Aβは、アミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor prote […] 続きを読む