Aβは細胞膜に埋め込まれてイオンチャネルの働きをし、細胞のホメオスタシスを乱す 更新日:2024年4月18日 公開日:2024年3月9日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) のオリゴマー、フィブリルなどの集合体には神経毒性があり、シナプス障害を引き起こし、認知機能低下に繋がる事が示唆されています [1] 。 また、Aβがあると、神経活動が異 […] 続きを読む
ミクログリアの活性化と補体の抑制でアルツハイマー病を治療 公開日:2024年3月1日 Original Article 脳の掃除屋、ミクログリア。 アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の脳内に蓄積するアミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラーク周囲にも集族し、Aβプラークを除去しようと頑張 […] 続きを読む
レカネマブの副作用ARIAによる死亡症例報告 公開日:2024年2月22日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の治療法として、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) に対する抗体療法が開発されましたが、 その臨床試験が開始されてから今まで、副作用と […] 続きを読む
医原生アルツハイマー病!? 更新日:2024年2月19日 公開日:2024年2月18日 Original Article 「アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) のタウやパーキンソン病 (Parkinson's disease, PD) のα-シヌクレイン (α-synuclein, α-syn)が、プリオン […] 続きを読む
ワン・ツー・パンチでアルツハイマー病を撃退 更新日:2024年3月2日 公開日:2024年2月15日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) に対する抗アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 抗体が承認され、「疾患修飾薬はない」と言われ続けていたAD治療の分野は大きく前進しました […] 続きを読む
アストロサイト由来の、脂質と結合した状態のアポEの構造 公開日:2024年2月14日 Original Article アポリポタンパクE(apolipoprotein E, APOE)司る遺伝子には、ε2, ε3, ε4の3つのアイソフォームがあり、APOE2はアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)のリスクを […] 続きを読む
PCAはやっぱりアルツハイマー病だった 公開日:2024年2月10日 Original Article 10年以上前の事ですが、外来で他科から紹介を受けた症例の脳MRIをみて驚いた事があります。(上のイメージは、Lancet の "Picture Quiz" より引用しました。) その方は、軽度の認知症と空間認識の障害、鬱 […] 続きを読む
Biogen がアデュカヌマブの生産を終了 更新日:2024年2月8日 公開日:2024年2月3日 Review / News 去年、FDAの迅速承認を受け、大きな波紋と議論を呼び起こした、Biogenとエーザイで開発されたアデュカヌマブ。 先日(1月31日)、Biogenはそのアデュカヌマブの生産を終了するとアナウンスしました。 […] 続きを読む
髄液中p-tau205はアルツハイマー病の脳内のタウ病理を反映する 更新日:2024年1月30日 公開日:2024年1月29日 Original Article 私達にとってはおなじみのリン酸化タウ抗体AT8。エピトープはタウのS202とT205のリン酸化部位です [1] 。 このp-tau202/205抗体は、AD脳の神経原線維変化を綺麗に検出します。 じゃあ、これって、アルツ […] 続きを読む
髄液中GAP-43は、Aβに関連したタウ病理を反映する 公開日:2024年1月25日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の二大病理のひとつ、タウ凝集体の病理は、シナプスを介して広がっていくことが分かっています [1,2,3]。 また、二大病理のもう一つ、アミロイドβ ( […] 続きを読む
Alzforum: 2023年のまとめと2024年の展望 更新日:2024年2月7日 公開日:2024年1月21日 Review / News 頭は停滞していても、Alzforumのチェックだけは欠かすべからず。 去年はこれをまとめるだけの気力がなかったですが、今年は挽回……とゆーことで。 Alzforumの2023年のまとめ記事。 2023年—アルツハイマー病 […] 続きを読む
APOE-E136S (Christchurch) 変異がアルツハイマー病に打ち勝つメカニズム 更新日:2024年1月14日 公開日:2024年1月13日 Original Article 以前、PSEN1-E280A変異という強力な家族性アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の遺伝子変異を持ちながら、70歳まで認知症を発症しなかった、APOE3 R136S変異(Chistchu […] 続きを読む
家族性ADに打ち勝つ遺伝子変異:RELN-COLBOS変異(RELN H3447) 更新日:2024年1月15日 公開日:2023年6月9日 Original Article 以前、PSEN1-E280A変異という強力な家族性ADの遺伝子変異を持ちながら、70歳まで認知症を発症しなかった、APOE3 R136S変異(Chistchurch変異)の症例 [1] について取り上げましたが、 今回同 […] 続きを読む
タウの “マスター” リン酸化部位 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年7月27日 Original Article Alzheimer's disease(AD)の主要病理の一つ、過リン酸化タウ。 タウには、リン酸化、ユビキチン火、アセチル化、メチル化、SUMO化、糖化……と、様々な翻訳後修飾(post-translational m […] 続きを読む
アルツハイマー病では、神経細胞の遺伝子がより多く変異している 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年5月8日 Original Article 私達は、普段何気なく生活しているこの瞬間にも、どこかの体細胞の遺伝子が傷つき、損傷と自己修復を繰り返しています。 増殖抑止機能の部分の遺伝子修復が追いつかなかったりして、自己増殖能がイカれた細胞の一部はがん細胞として独り […] 続きを読む
ジワジワと進展してきたタウが下前頭回でAβと出会った時、新皮質への爆発的広がりの扉が開く 更新日:2024年2月3日 公開日:2022年5月4日 Original Article 私が研究を始めた頃、アミロイドβ(amyloid beta, Aβ)がアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の根本的原因とする「アミロイド仮説」が全て、のような雰囲気がありました。 「Aβが溜 […] 続きを読む
ナイアシン受容体のHCAR2がミクログリアを活性化し、ADに保護的に働く 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年4月30日 Original Article ビタミンB群が神経保護的に働く事は時々聞きますが、その中の1つであるナイアシンは、ビタミンB3に該当し、ニコチン酸(nicotinic acid)とニコチンアミド(nicotinamide)の総称になります。 ニコチン酸 […] 続きを読む
髄液中の可溶性TAM受容体(sAXLとsTyro3)はアルツハイマー病のバイオマーカーになり得るか 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年4月22日 Original Article 神経炎症は、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)を含む多くの神経変性疾患で認める初見で、病態との関連も多く報告されています。 炎症を語る上で外せない細胞の1つがミクログリアですが、そのミクロ […] 続きを読む
CSF中sTREM2から、ミクログリアの善戦の跡を垣間見る 更新日:2022年3月26日 公開日:2022年3月25日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cell 2) は、脳内では主にミクログリアに発現する膜貫通型の糖蛋白です。 このTREM2をコードする遺伝子TREM2の点 […] 続きを読む
保護中: 閉経後の女性に朗報?FSHを抑えてアルツハイマー病を防ぐ 更新日:2024年6月24日 公開日:2022年3月13日 Original Article この投稿はパスワードで保護されているため抜粋文はありません。 続きを読む
タウのインターラクトームマップ 更新日:2022年3月8日 公開日:2022年3月5日 Original Article タウは、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の1つである神経原線維変化(neurofibrillary tangles, NFT)の構成タンパクの1つで、これまでに色々なタンパクと […] 続きを読む
Alzforum: 2021年のまとめと2022年の展望 更新日:2024年2月3日 公開日:2022年3月1日 Review / News 今年に入ってから、身内の手術やメンターの他界などであまり頭が働かず、論文もアブストをさらっと見るだけで、内容をまともに読めていませんでした。 でも、このまま停滞していても良くないので、一人抄読会を再開しようと思います。 […] 続きを読む
進行の早いアルツハイマー病のタウの構造の違いを間接的に検証 更新日:2022年3月3日 公開日:2022年1月20日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)は、認知症をきたす疾患の中で最も症例の多い疾患ですが、同じADでも、10年以上かけてゆっくり進行するタイプもあれば、発症から数ヶ月~1年程度で急激に症状が […] 続きを読む
運動すると血漿中のクラステリンによって脳の炎症が抑えられ、認知機能がUPする 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年12月23日 Original Article 運動の認知機能等に対する効果については、このブログでも何度かとりあげてきました。 運動がアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)などの変性疾患病理を抑えたり神経新生を促したりして、認知機能を保つ […] 続きを読む
Aβ蓄積と睡眠不足との関係に視床網様核が関与する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年11月25日 Original Article 睡眠不足とアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)との関係については、以前から研究されており [1, 2]、 このブログでも以前、 「睡眠不足になるとアミロイドβ(Amyloid beta, A […] 続きを読む
アデュカヌマブを投与してもよい人は驚くほど少ない 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年11月1日 Original Article Accelerated Approval Pathway で FDA の承認を受けたアデュカヌマブ。 この動きに乗って、その他のAβ抗体(レカネマブ(エーザイ/バイオジェン)、ドナネマブ(イーライリリー)、ガンテネルマブ […] 続きを読む
もっと大規模な、ADのGWAS解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年10月4日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の90%は孤発性で、リスク遺伝子多型に関しては今までにも何度かゲノムワイド関連解析 (genome-wide association study, G […] 続きを読む
早発性家族性アルツハイマー病の原因遺伝子:Upsala APP deletion 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年9月30日 Original Article 家族性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の殆どはAβ産生系の遺伝子に変異があり、10%はアミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor protein, APP) の遺伝子に […] 続きを読む
TREM2 を急に減らすとミクログリアの貪食機能が上がり、Aβ プラークが減る 更新日:2022年3月23日 公開日:2021年8月6日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cell 2) は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) のリスク遺伝子の一つで、 TREM […] 続きを読む
ドナネマブの第3相臨床試験決定:TRAILBLAZER-ALZ3 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年8月2日 Original Article 抗 アミロイドβ 抗体ドナネマブ (Donanemab, LY3002813) の第2相臨床試験の結果を受けて、 イーライリリー (Eli Lilly) とバナー・アルツハイマー病研究所(Banner Alzheimer […] 続きを読む
将来アルツハイマー病になるかもしれない人たちの脳の特徴……? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月25日 Original Article 高齢になればなるほどアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) に罹患する人たちの数は増えていきますが、 同じ年齢でも AD になる人とならない人がいます(どんな病気でもそうですが。) その原因 […] 続きを読む
アストロサイト-IL-3/ミクログリア-IL-3Rαのクロストークは、アルツハイマー病に保護的に働く 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月17日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) などの神経変性疾患において、ニューロンだけでなくグリアやサイトカインの役割も次々と明らかになってきています [1]。 インターロイキン3 (Inter […] 続きを読む
LDL受容体を過剰発現すると、APOE の発現を抑えてタウ介在性神経変性が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月13日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) と脂質異常症の関係は以前から報告されており、Low-density lipoproteins (LDL) とアミロイドβ (Amyloid beta, […] 続きを読む
タウのアセチル化を抑制すると、外傷性神経変性を抑制できる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月9日 Original Article 外傷性脳損傷 (traumatic brain injury, TBI) は、外傷による神経障害を指し、特に後にタウやTDP-43が異常凝集し、神経変性が起こる慢性外傷性脳症候群 (chronic traumatic e […] 続きを読む
APOE4は進行期ADでCypAを介して血管障害を起こすが、そのメカニズムはAβ非依存的 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月5日 Original Article APOE4は、孤発性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の最大のリスク多型ですが、 動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクも高く、血液脳関門(blood-brain barrier […] 続きを読む
Klotho-VSヘテロを持つ人達は、Aβ依存的タウの沈着および認知機能低下が少ない。 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年6月23日 Original Article 昨年、寿命に関わる膜タンパク Klotho遺伝子 の、F352V (rs9536314) とC370S (rs9527025) の二つのミスセンス変異をヘテロで持つ人達(Klotho-VShet)はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む