Neurology 2020 Aspirin

Aspirin in Reducing Events in Elderly (ASPREE) studyの結果が発表された。

インシデントのアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)、軽度認知機能障害(mild cognitive impairment, MCI)、その他の認知機能低下の患者さんを対象に、低用量アスピリンが認知機能低下を防げるかコホート研究を行った。

アスピリンは認知機能低下を防げなさそう

方法:

このASPREEプロジェクトは、ダブルブラインド & プラセボ有り。

アメリカとオーストラリアで、70歳以上(アメリカは65歳以上)を対象に行われた。心血管障害、身体障碍、認知症のある患者は除外された。

被験者は、1:1-100㎎ のアスピリン/プラセボを内服し、

  • Mini-Mental State Examination(MMSE)
  • Hopkins Verbal Learning Test-Revised
  • Symbol Digit Modalities Test
  • Controlled Oral Word Association Test

で認知機能を評価された。

認知症を発症したと思われた患者は、さらに追加の認知機能検査を施行した。

認知症診断は、DSM-IVの診断基準に基づき行われた。

ADとMCIの診断は、National Institute on Aging-Alzheimer's Associationの診断基準に基づき行われた。

結果:

19,114人の参加者のうち、964人が追加の認知症検査を受けた。

575人が認知症と診断され、そのうち41%がprobable ADと診断された。

アスピリン有/無で、下記項目に差はなかった。

  • 認知症発症 : HR, 1.03; 95% CI, 0.91-1.17
  • probable AD : HR, 0.96; 95% CI, 0.74-1.24
  • MCI : HR, 1.12; 95% CI, 0.92-1.37

(HR, hazard ratio; CI, confidence interval)

認知機能の変化は、アスピリンとプラセボで同じように推移していた。

結論:

アスピリンが認知症、MCI、および認知機能低下を防ぐというエビデンスは得られなかった。

 

My View

去年、naproxenの治験中止を紹介(こちら)しましたが、またしてもNSAIDs効果なしの報告が……残念です。

References

  1. Joanne Ryan et al., Randomized placebo-controlled trial of the effects of aspirin on dementia and cognitive decline. Neurology Mar 2020, 10.1212/WNL.0000000000009277; doi: 10.1212/WNL.0000000000009277
  2. Meyer PF et al., Neurology. 2019 Apr 30;92(18):e2070-e2080. doi: 10.1212/WNL.0000000000007232.
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