“細胞外” のAβプラークの起源は “細胞内” のオートリソソームだった 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年7月14日 Original Article 「オートファジー」は、生態系の恒常性を維持する為になくてはならないものであり、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)を含む数々の変性疾患でオートファジー機能障害との関連性が示唆されています [ […] 続きを読む
ジワジワと進展してきたタウが下前頭回でAβと出会った時、新皮質への爆発的広がりの扉が開く 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年5月4日 Original Article 私が研究を始めた頃、アミロイドβ(amyloid beta, Aβ)がアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の根本的原因とする「アミロイド仮説」が全て、のような雰囲気がありました。 「Aβが溜 […] 続きを読む
ナイアシン受容体のHCAR2がミクログリアを活性化し、ADに保護的に働く 更新日:2023年5月11日 公開日:2022年4月30日 Original Article ビタミンB群が神経保護的に働く事は時々聞きますが、その中の1つであるナイアシンは、ビタミンB3に該当し、ニコチン酸(nicotinic acid)とニコチンアミド(nicotinamide)の総称になります。 ニコチン酸 […] 続きを読む
ガンテネルマブの2回目の第3相治験が始まる:SKYLINE 公開日:2022年3月27日 Review / News Roche社は、抗アミロイドβ(Aβ)抗体のガンテネルマブ(gantenermumab)の2回目の第3相治験についてアナウンスしました。 ドナネマブはAβフィブリルに結合するヒトIgG1抗体でAβのN末と中央部を認識しま […] 続きを読む
閉経後の女性に朗報?FSHを抑えてアルツハイマー病を防ぐ 更新日:2022年3月25日 公開日:2022年3月13日 Original Article 将来アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)にはなりたくないですが、残念ながら、私が属する性別である女性は、男性よりもADのリスクが高いと言われています [1]。 特に閉経後の女性でAD発症率が […] 続きを読む
Aβ38が多いと認知機能低下がマイルド 更新日:2022年3月3日 公開日:2022年1月16日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の1つ、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 。 Aβは、アミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor prote […] 続きを読む
ミクログリアはAβの伝播にも関与する? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年12月3日 Original Article 先日、ミクログリアがタウの伝播に一役買っているかも…という内容の論文 [1] を紹介しましたが、 今回はアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)の話。 ドイツ・Freiburg大学の Dr. Meyer-Lueh […] 続きを読む
Aβ蓄積と睡眠不足との関係に視床網様核が関与する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年11月25日 Original Article 睡眠不足とアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)との関係については、以前から研究されており [1, 2]、 このブログでも以前、 「睡眠不足になるとアミロイドβ(Amyloid beta, A […] 続きを読む
活性化ミクログリアがタウ病理の広がりを介在する……かも 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年10月24日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の代表的な病理といえば、 アミロイドβ(Amyloid beta, Aβ) タウ 神経炎症 血管病変 神経障害 などが挙げられるかと思います。 これらの変 […] 続きを読む
早発性家族性アルツハイマー病の原因遺伝子:Upsala APP deletion 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年9月30日 Original Article 家族性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の殆どはAβ産生系の遺伝子に変異があり、10%はアミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor protein, APP) の遺伝子に […] 続きを読む
TREM2 を急に減らすとミクログリアの貪食機能が上がり、Aβ プラークが減る 更新日:2022年3月23日 公開日:2021年8月6日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cell 2) は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) のリスク遺伝子の一つで、 TREM […] 続きを読む
アストロサイト-IL-3/ミクログリア-IL-3Rαのクロストークは、アルツハイマー病に保護的に働く 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月17日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) などの神経変性疾患において、ニューロンだけでなくグリアやサイトカインの役割も次々と明らかになってきています [1]。 インターロイキン3 (Inter […] 続きを読む
DIAN-TU: ガンテネルマブとソラネズマブの臨床試験の結果 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年6月27日 Original Article 家族性アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の患者さんを対象に、薬剤の治療効果を観察する DIAN-TU 研究で、 ガンテネルマブ (Gantenerumab) ソラネズマブ (Solan […] 続きを読む
加齢により髄膜のCCR7+リンパ球が減り、認知機能が悪くなる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月30日 Original Article 脳の髄膜リンパ管が "再発見" されてから [1, 2]、神経変性疾患と髄膜リンパ管との関連についての研究が立て続けに報告されています [3, 4, 5]。 それと並行して、髄膜内の免疫系についても注目が集まっているよう […] 続きを読む
Aβ抗体療法成功の鍵は髄膜リンパ管が握っている? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月10日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) の抗体療法は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の治療として最も期待がかかっている治療法の一つですが、 治験の結果は、マウスの実験結 […] 続きを読む
ミクログリアが Aβのコア・プラークを作っていた 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月6日 Original Article Alzheimer's disease (AD) の 主要病理の一つである アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークですが、その形態によって、いくつかの種類に分かれています [1, 2]。(Gloss […] 続きを読む
TREM2欠損のAβ&タウ病理への影響 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月23日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cells 2) は、脳内ミクログリアに発現するレセプタータンパク [1, 2]で、この遺伝子の変異はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む
低用量で効果的なγセクレターゼモジュレータ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月11日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の1つ、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 。 Aβは、アミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor prote […] 続きを読む
APOE抗体による免疫療法は、血管に優しく、副作用が少なさそう 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月24日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) は、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) を主体とするAβプラーク 過リン酸化タウを主体とする神経原線維変化 (neurofibril […] 続きを読む
Aβ オリゴマーがmGluR5に結合するのは、男性だけ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月14日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) のオリゴマーは毒性が強く、シナプス障害等、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の神経変性に関与すると言われています。 一方、グルタミン […] 続きを読む
TDP43はAβのフィブリル化を阻害して、AD病理を増悪させる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月27日 Original Article TAR DNA-binding protein 43 (TDP-43) は、筋萎縮性側索硬化症 (amyotrophic lateral sclerosis, ALS) や前頭側頭葉変性症(Frontotemporal […] 続きを読む
アデュカヌマブの効果はずっと続く? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月4日 Original Article 先月6日に行われたFDAのアデュカヌマブミーティングではだいぶ旗色が悪く、FDA承認は難しそうな印象ですが、 少なくともマウス脳内では成績優秀のようです。 今回、ドイツ・Tübingen大学のDr. Juckerらの研究 […] 続きを読む
GGA3欠損でBACE1が軸索内に蓄積する 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月30日 Original Article GGA3は、Golgi-localized, gamma adaptin ear-containing, ARF-binding (GGA) ファミリーの一つで、トランス・ゴルジネットワーク–リソソーム間や、エンドソーム […] 続きを読む
ヒトの野生型APP遺伝子ノックインマウス 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月10日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の2大病理タンパクであるアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)と過リン酸化タウ。 アミロイド仮説の提唱とともに、多くの変異アミロイド前駆体蛋白質 […] 続きを読む
Aβプラークの新しいタイプーcoarse-grained plaqueー 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月30日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の2大病理といえば、 アミロイドβ(Aβ)プラークと神経原線維変化(NFT)ですが、 Aβプラークには、その形態や構成Aβによって、いくつかの種類に分類さ […] 続きを読む
Aβ抗体の持つ、Aβ凝集阻害機能について検証 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月23日 Original Article 1999年にSchenkらの研究グループがアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)抗体による、ADモデルマウス脳内のAβプラーク消失と認知機能改善を報告 [1] して以来、現在まで多くのAβ抗体が開発され、臨床応 […] 続きを読む
認知機能低下の一番の要因は混合病理 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月14日 Original Article 心機能障害、糖尿病 (diabetes mellitus, DM)、心血管障害 (cardiovascular disease, CaVD) は、アルツハイマー病病理(Alzheimer's disease neurop […] 続きを読む
脳外科手術でアミロイドは伝播するか? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月28日 Original Article 以前、死後脳の下垂体から抽出・精製したヒト由来成長ホルモン(human cadaveric pituritary-derived grouth hormone:c-hGH)投与が原因で、数年~数十年後に脳アミロイドーシス […] 続きを読む
炎症 → Aβ産生のメカニズム 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月12日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の病理学的特徴としては、 アミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)や過リン酸化タウの蓄積、炎症、神経細胞脱落etc.が挙げられますが、 Aβ/タウ […] 続きを読む
脳腸相関(gut-brain axis)をADマウスで検証 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月17日 Original Article 「脳」と「腸」の関係は深く、「脳腸相関(gut-brain axis)」と呼ばれています。 脳から投射される神経シグナルは腸管運動に影響して、ストレスで便秘になったり下痢になったりします。 反対に、腸内細菌等、腸の状態に […] 続きを読む
APPのゲノム組み込み現象はただのコンタミ?……か否か 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月1日 Original Article 以前、孤発性アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)で、 アミロイド前駆体蛋白質(Amyloid precursor protein, APP)が、転写後にゲノム遺伝子に挿入されるという現象が多 […] 続きを読む
健全なミクログリアの鍵はRhoAにあり? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月15日 Original Article 脳内の掃除屋としてのミクログリア。 場合によっては炎症を引き起こし、困ったさんにもなります。 活性化ミクログリアは、その形態を劇的に変化させますが、ここで鍵となるのがサイトケラチンの再構築です。 Rhoa、 […] 続きを読む
アデュカヌマブのFDA申請完了 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月9日 Original Article 昨日、バイオジェンとエーザイがアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 治療薬としてアデュカヌマブの申請を完了したとアナウンスしました。 承認されれば、ADに対する初の疾患修飾療法(desea […] 続きを読む
毛細血管を作ってCAAを再現 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月5日 Original Article 私が研究を始めた頃は、ある疾患からiPS細胞を樹立したり、別の細胞に分化させたりするだけで3大誌に載っていましたが、 今では手軽に購入できるようになり、遺伝子編集も簡単…… そして今回は、 iPS細胞から分化させた内皮細 […] 続きを読む
SORL1欠失ニューロンでは初期エンドソームが膨らむ 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月16日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ)の凝集・沈着 タウの細胞内凝集 が2大病理ですが、 細胞内病理の一つとして、エンドソームの膨 […] 続きを読む
軽度行動異常の段階でAβが溜まっている 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年4月17日 Original Article 高齢者の認知機能障害に先立ち、軽度行動異常(mild behavioral impairment, MBI)が起こる事がある。 カナダCalgary大学のGauthierらのグループは、症状のない高齢者を対象に、MBIと […] 続きを読む