ラクナ梗塞のGWAS・TWAS解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月8日 Original Article 脳梗塞には、梗塞巣の大きさや数、発症原因によっていくつかの種類に分類されています。 この内、脳の深部を流れる細い血管(穿通枝)が詰まることで生じる脳梗塞を「ラクナ梗塞」とよびます [1, 2]。 「ラクナ」とはラテン語で […] 続きを読む
内因性のタウを持続的に抑制すると、アルツハイマー病モデルマウスのタウ病理が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月4日 Original Article 異常に凝集したタウを取り除く事は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 治療ターゲットの1つですが、 「内因性のタウを減らせば、異常タウによる病態もよくなるんじゃ?」 という考えから研究し […] 続きを読む
APOE4を持つアストロサイト&酵母では脂質代謝異常が起こっている 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月31日 Original Article アポリポタンパクは、脂質等と結合して、脂質の運搬や脂質代謝関連酵素の活性化、あるいは補酵素として働く一連のタンパクの総称です。 このうち、アポリポタンパクE (Apolipoprotein E, APOE) は、主に3つ […] 続きを読む
錐体路からTDP-43が広がるALSモデルマウス 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月27日 Original Article 筋萎縮性側索硬化症 (Amyotrophic Lateral Sclerosis, ALS) は、特に運動ニューロンの障害を特徴とする神経難病です [1]。 この運動神経の変性・細胞死が進行することで、数ヶ月から数年のペ […] 続きを読む
TREM2欠損のAβ&タウ病理への影響 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月23日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cells 2) は、脳内ミクログリアに発現するレセプタータンパク [1, 2]で、この遺伝子の変異はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む
ドナネマブの第2相臨床試験の結果:良好! 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年3月19日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の疾患修飾療法 (disease modifying therapies, DMTs) の1つとして注目されているアミロイドβ (Amyloid be […] 続きを読む
Lewy body dementia (LBD) のGWAS解析:ADとPDに共通のリスク遺伝子 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年3月15日 Original Article レヴィ小体型認知症(Dementia with Lewy bodies, DLB) パーキンソン病認知症 (Parkinson's disease dementia, PDD) は、 Parkinson's diseas […] 続きを読む
低用量で効果的なγセクレターゼモジュレータ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月11日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の1つ、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 。 Aβは、アミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor prote […] 続きを読む
C9orf72ポリPRは、p53の転写調節を介して神経障害を誘導する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月5日 Original Article 筋萎縮性側索硬化症 (Amyotrophic Lateral Sclerosis, ALS) 前頭側頭型認知症 (frontotemporal dementia, FTD) の2疾患には神経細胞内のTDP-43凝集体を主 […] 続きを読む
活性化ミクログリア由来の炎症物質が、線状体の神経細胞に働きかけ、気分障害を誘発する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月2日 Original Article 中枢神経における炎症性シグナルは、鬱症状や自殺企図、やる気の低下など、気分障害と関連があると言われています [1]。 また、イメージング [2] や、剖検脳 [3] の解析から、ミクログリアの活性化が鬱症状に関与している […] 続きを読む
身体と脳を若く保つ5つのファクター 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月27日 Original Article 「いつまでも健康で、若々しくいたい」 と考える人は多いと思いますが、 実際の所、加齢との関連が最も高いファクターはどのようなものでしょうか? オランダ・アムステルダムUMCの Dr. Lansen らの研究グループは、 […] 続きを読む
APOE抗体による免疫療法は、血管に優しく、副作用が少なさそう 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年2月24日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) は、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) を主体とするAβプラーク 過リン酸化タウを主体とする神経原線維変化 (neurofibril […] 続きを読む
センテナリアンの人達はアルツハイマー病理に負けない脳を持つ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月21日 Original Article 学生時代、100歳を過ぎても元気に笑っている「きんさんぎんさん」の元気な姿をみて心が癒やされていました。 ぎんさんの他界後、剖検脳ではアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の病理がみられた […] 続きを読む
アルツハイマー病で特に障害されやすい細胞の共通点:RORB 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月18日 Original Article 脳神経内科が取り扱う神経変性疾患の多くは、疾患ごとに特定の部位の神経細胞が障害されやすくなっており、それに伴って疾患特異的な神経症状を呈します。 例えば、 アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, A […] 続きを読む
Rab5の発現を上げると、エンドソーム障害とともにAD-likeな病理病態が起こる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月15日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、エンドソームの機能障害が確認されており [1]、 エンドソームの機能障害は、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) の沈着より先に生 […] 続きを読む
マクロファージの代謝を促進すると、加齢による認知機能低下が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月11日 Original Article 高齢者の体内では、「炎症」関連のマーカーが高くなっており、脳内では健常人でも軽度の炎症が起こっています。 私は野生型マウス (C57BL/6J) 脳内を若齢と老齢で比較した事があるのですが、 老齢マウスの脳内では、アスト […] 続きを読む
髄膜リンパ管のドレナージ不全が、パーキンソン病の病態に関与する 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月7日 Original Article 長らく、脳にはリンパ管が存在しないと言われていましたが、 1987年、脳の表層にある髄膜には「リンパ管がある」と報告されていました [1]。 その後この発見はしばらく歴史に埋もれていましたが、 40年程経った2013年以 […] 続きを読む
Uch-L1 → Cdk5 → Drp1 のトランスニトロシル化が、ADのシナプス障害に関与する 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月3日 Original Article 過剰な一酸化窒素(nitric oxide, NO) は、神経障害をきたし、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) やパーキンソン病 (Parkinson's disease, PD) 等、 […] 続きを読む
GLS1を抑制すると老化細胞が死滅し、体が健康になる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月26日 Original Article このブログでも何度か取り上げましたが、 老化細胞(senescent cells)の除去(senolysis)は、アンチエイジングだけでなく、加齢に伴う様々な疾患の予防・治療ターゲットとして注目されています [1, 2] […] 続きを読む
エクソソームで運ばれたタウは、透過性の亢進したリソソームから細胞質へ漏出し、凝集体のシードとなる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月22日 Original Article タウオパチ-の脳内では、 「異常に凝集したタウが細胞間を伝播して、伝播先の内因性タウを凝集させ、どんどんタウ凝集体が広がっていく」 と考えられていますが、 その細胞間を伝播するルートには、 直接膜を透過 マクロピノサイト […] 続きを読む
赤ちゃんが生まれた瞬間に呼吸を開始するメカニズムーSIDSの原因解明の緒となるか? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月18日 Original Article お母さんのお腹の中では、赤ちゃんは呼吸をしていませんが、 この世に出てきた瞬間に、「おぎゃー」と泣いて呼吸を開始することになります。 アメリカ・ヴァージニア大学の Dr Bayliss らの研究グループは、このメカニズム […] 続きを読む
Aβ オリゴマーがmGluR5に結合するのは、男性だけ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月14日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) のオリゴマーは毒性が強く、シナプス障害等、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の神経変性に関与すると言われています。 一方、グルタミン […] 続きを読む
ADタウの翻訳後修飾について網羅的に解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月10日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の一つに、 「過剰にリン酸化したタウが凝集体を作り、それが脳内を広がっていく」 事はよく言われていますが、 タウは通常の脳でも、多くの部位がリン […] 続きを読む
TDP43はAβのフィブリル化を阻害して、AD病理を増悪させる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月27日 Original Article TAR DNA-binding protein 43 (TDP-43) は、筋萎縮性側索硬化症 (amyotrophic lateral sclerosis, ALS) や前頭側頭葉変性症(Frontotemporal […] 続きを読む
脳動脈瘤のリスク遺伝子 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月23日 Original Article 世界人口の3%の人達は、脳血管に動脈瘤を持つと言われています [1]。 未破裂動脈瘤の多くはサイズが3-4mm以下と非常に小さく、このような動脈瘤が破裂することは非常に稀(0-0.4%)と言われています [2]。 しかし […] 続きを読む
保護中: AIMP2はαシヌクレイン凝集を促進する 更新日:2024年6月24日 公開日:2020年12月19日 Original Article この投稿はパスワードで保護されているため抜粋文はありません。 続きを読む
歯状回アストロサイトに蓄積したタウの、ニューロンへの影響 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月15日 Original Article タウオパチーに分類される神経変性疾患 アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD) 進行性核上性麻痺(Progressive supranuclear palsy, PSP) 大脳皮質基底核変性症( […] 続きを読む
中年期の拡張期高血圧は晩年の脳白質障害に影響する 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月11日 Original Article 高血圧は、脳心血管系に重大なダメージを与えることは言う前でもありませんが、高血圧自体に症状はなく、 急性期高血圧でなければ、脳心血管系の破綻→重篤な疾患(脳卒中や心筋梗塞 etc.)となるまでには数十年の経過がかかるので […] 続きを読む
毎日のちょっとした身体的活動で心が健康になる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年12月7日 Original Article 運動が、身体だけでなく、脳機能や精神の健康維持にも欠かせないのは周知の事実ですが、実際、どれくらいの運動で効果があるのでしょうか? ドイツ・ハイゼンベルグ大学のDr. Meyer-Lindenbergらの研究グループは、 […] 続きを読む
アデュカヌマブの効果はずっと続く? 更新日:2024年2月7日 公開日:2020年12月4日 Original Article 先月6日に行われたFDAのアデュカヌマブミーティングではだいぶ旗色が悪く、FDA承認は難しそうな印象ですが、 少なくともマウス脳内では成績優秀のようです。 今回、ドイツ・Tübingen大学のDr. Juckerらの研究 […] 続きを読む
GGA3欠損でBACE1が軸索内に蓄積する 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月30日 Original Article GGA3は、Golgi-localized, gamma adaptin ear-containing, ARF-binding (GGA) ファミリーの一つで、トランス・ゴルジネットワーク–リソソーム間や、エンドソーム […] 続きを読む
食道のレヴィ病理はLBDの進行と相関が高い 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年11月26日 Original Article パーキンソン病(Parkinson's disease, PD) 認知症を伴うパーキンソン病(Parkinson's disease dementia, PDD) レヴィ(Lewy)小体型認知症(Dementia wit […] 続きを読む
COVID19に最も感染しやすい場所はどこ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月22日 Original Article COVID19のワクチンの中間報告で盛り上がりをみせるアメリカですが、新規感染者数はうなぎのぼり。 マスク・隔離・長期間の我慢が苦手な人達は、 「もう無理!」 と、公共の場に集まって食事したり遊んだりしています。 また、 […] 続きを読む
妊娠中のストレスは胎児の脳の発達に影響する 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月21日 Original Article 「妊娠中に過度のストレスにさらされると、お腹の赤ちゃんの発育に良くない」 と、よく言われますが…… イギリス・エジンバラ大学のDr. Boardmanらの研究グループは、妊娠中のお母さんのストレスと子供の脳の発育について […] 続きを読む
αシヌクレイン凝集形成の多様性について真面目に検証 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年11月18日 Original Article αシヌクレイン(α-synuclein, α-syn)は、パーキンソン病、レビィ小体型認知症、多系統萎縮症など、シヌクレイノパチーの主要病理タンパクとして研究が進められており、 α-syn凝集体の多様性が疾患や病理の多様 […] 続きを読む
ADリスク遺伝子多型を持つ人は若い頃から海馬が小さくなる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年11月14日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)には、これまで多くのリスク遺伝子が報告されており、特にAPOE4は最も強力なリスク多型と言われています。 ADのリスク遺伝子ランキング(Alzform/T […] 続きを読む