タウのアセチル化がシャペロン介在性オートファジーを抑制し、タウ病理を促進する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月18日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の一つ、タウは、リン酸化の他、アセチル化、ユビキチン化、SUMO化、ニトロ化など、色々な翻訳後修飾(post-translational m […] 続きを読む
アルツハイマー病のタウ病理の広がり方は4種類 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月14日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の一つ、神経原線維変化 (neurofibrillary tangles, NFTs) は、主に過リン酸化タウで構成されています。 このタウ […] 続きを読む
Aβ抗体療法成功の鍵は髄膜リンパ管が握っている? 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年5月10日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) の抗体療法は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の治療として最も期待がかかっている治療法の一つですが、 治験の結果は、マウスの実験結 […] 続きを読む
ミクログリアが Aβのコア・プラークを作っていた 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月6日 Original Article Alzheimer's disease (AD) の 主要病理の一つである アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークですが、その形態によって、いくつかの種類に分かれています [1, 2]。(Gloss […] 続きを読む
MSA由来の凝集体の α-syn を増幅させるのは難しいみたい 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年5月2日 Original Article 神経変性疾患で大きなトピックとなっているタンパク凝集体の実験について。 リコンビナントのタウやα-シヌクレイン (α-synuclein, α-syn) の凝集体は、実際の患者さん脳内のタンパク凝集体と構造が異なることが […] 続きを読む
α-syn フィブリルから放出された α-syn オリゴマーが神経細胞障害をおこす 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月28日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) もタウもα-シヌクレイン (α-synuclein, α-syn)も、 モノマー → オリゴマー → フィブリル とだんだん大きく凝集していき、 神経細胞やそれ以外の場 […] 続きを読む
SOD1変異のALS患者さんを対象とした、発症前診断・治療の治験 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月26日 Original Article superoxide dismutase-1 (SOD1) の変異は、家族性筋萎縮性側索硬化症 (familial Amyotrophic Lateral Sclerosis, fALS) の原因遺伝子として知られていま […] 続きを読む
アストロサイトが運動神経回路形成のゴールデンタイムを決める 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月24日 Original Article 個体の発生段階で、神経回路が形成されていくわけですが、このダイナミックな動きには、色々な分子の増減が関わっていて、 その時間・空画的な制御をイメージすると、その精密さはまさに「神業」と思ってしまいます。 今 […] 続きを読む
線条体のドパミンバランスは幻覚を引き起こす……ということをマウスで検証 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年4月20日 Original Article 幻聴・幻視などの幻覚、とくに幻聴は統合失調症の患者さんに多くみられる症状ですが、 パーキンソン病 (Parkinson's disease, PD) などでドパミンアゴニストなどを内服している患者さんにもよく起こります。 […] 続きを読む
アストロサイトのAPOE4を除去するとタウ介在性神経障害が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月16日 Original Article 先日アポリポタンパクE4(Apolipoprotein E4, APOE4)とタウについての論文を紹介しましたが[1]、 その記事を書いた翌日に同じラボからこの論文が出たので、 「どーしよーかなー。」 と思いましたが、つ […] 続きを読む
アンチセンスオリゴでAPOE4を減らすとタウマウスの神経障害が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月14日 Original Article アポリポタンパクE4(Apolipoprotein E4, APOE4)は、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の強力なリスク因子として注目されています [1]。 APOE4のAD増悪の機序 […] 続きを読む
ストレス性脱毛のメカニズムにGAS6が関与 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月12日 Original Article 強いストレスで髪が抜ける、という事は聞いたことがあると思います。 私の身内にも、しばらくの間円形脱毛症で悩んでいる人がいました。 でも、どうして強いストレスを受けると髪が抜けるのでしょうか? 今回、アメリカ […] 続きを読む
ラクナ梗塞のGWAS・TWAS解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月8日 Original Article 脳梗塞には、梗塞巣の大きさや数、発症原因によっていくつかの種類に分類されています。 この内、脳の深部を流れる細い血管(穿通枝)が詰まることで生じる脳梗塞を「ラクナ梗塞」とよびます [1, 2]。 「ラクナ」とはラテン語で […] 続きを読む
内因性のタウを持続的に抑制すると、アルツハイマー病モデルマウスのタウ病理が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年4月4日 Original Article 異常に凝集したタウを取り除く事は、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 治療ターゲットの1つですが、 「内因性のタウを減らせば、異常タウによる病態もよくなるんじゃ?」 という考えから研究し […] 続きを読む
APOE4を持つアストロサイト&酵母では脂質代謝異常が起こっている 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月31日 Original Article アポリポタンパクは、脂質等と結合して、脂質の運搬や脂質代謝関連酵素の活性化、あるいは補酵素として働く一連のタンパクの総称です。 このうち、アポリポタンパクE (Apolipoprotein E, APOE) は、主に3つ […] 続きを読む
錐体路からTDP-43が広がるALSモデルマウス 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月27日 Original Article 筋萎縮性側索硬化症 (Amyotrophic Lateral Sclerosis, ALS) は、特に運動ニューロンの障害を特徴とする神経難病です [1]。 この運動神経の変性・細胞死が進行することで、数ヶ月から数年のペ […] 続きを読む
TREM2欠損のAβ&タウ病理への影響 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月23日 Original Article TREM2 (triggering receptor expressed on myeloid cells 2) は、脳内ミクログリアに発現するレセプタータンパク [1, 2]で、この遺伝子の変異はアルツハイマー病 (A […] 続きを読む
ドナネマブの第2相臨床試験の結果:良好! 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年3月19日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の疾患修飾療法 (disease modifying therapies, DMTs) の1つとして注目されているアミロイドβ (Amyloid be […] 続きを読む
Lewy body dementia (LBD) のGWAS解析:ADとPDに共通のリスク遺伝子 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年3月15日 Original Article レヴィ小体型認知症(Dementia with Lewy bodies, DLB) パーキンソン病認知症 (Parkinson's disease dementia, PDD) は、 Parkinson's diseas […] 続きを読む
低用量で効果的なγセクレターゼモジュレータ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月11日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の主要病理の1つ、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) 。 Aβは、アミロイド前駆蛋白 (Amyloid precursor prote […] 続きを読む
C9orf72ポリPRは、p53の転写調節を介して神経障害を誘導する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月5日 Original Article 筋萎縮性側索硬化症 (Amyotrophic Lateral Sclerosis, ALS) 前頭側頭型認知症 (frontotemporal dementia, FTD) の2疾患には神経細胞内のTDP-43凝集体を主 […] 続きを読む
活性化ミクログリア由来の炎症物質が、線状体の神経細胞に働きかけ、気分障害を誘発する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年3月2日 Original Article 中枢神経における炎症性シグナルは、鬱症状や自殺企図、やる気の低下など、気分障害と関連があると言われています [1]。 また、イメージング [2] や、剖検脳 [3] の解析から、ミクログリアの活性化が鬱症状に関与している […] 続きを読む
身体と脳を若く保つ5つのファクター 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月27日 Original Article 「いつまでも健康で、若々しくいたい」 と考える人は多いと思いますが、 実際の所、加齢との関連が最も高いファクターはどのようなものでしょうか? オランダ・アムステルダムUMCの Dr. Lansen らの研究グループは、 […] 続きを読む
APOE抗体による免疫療法は、血管に優しく、副作用が少なさそう 更新日:2024年2月7日 公開日:2021年2月24日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) は、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) を主体とするAβプラーク 過リン酸化タウを主体とする神経原線維変化 (neurofibril […] 続きを読む
センテナリアンの人達はアルツハイマー病理に負けない脳を持つ 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月21日 Original Article 学生時代、100歳を過ぎても元気に笑っている「きんさんぎんさん」の元気な姿をみて心が癒やされていました。 ぎんさんの他界後、剖検脳ではアルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の病理がみられた […] 続きを読む
アルツハイマー病で特に障害されやすい細胞の共通点:RORB 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月18日 Original Article 脳神経内科が取り扱う神経変性疾患の多くは、疾患ごとに特定の部位の神経細胞が障害されやすくなっており、それに伴って疾患特異的な神経症状を呈します。 例えば、 アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, A […] 続きを読む
Rab5の発現を上げると、エンドソーム障害とともにAD-likeな病理病態が起こる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月15日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、エンドソームの機能障害が確認されており [1]、 エンドソームの機能障害は、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) の沈着より先に生 […] 続きを読む
マクロファージの代謝を促進すると、加齢による認知機能低下が改善する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年2月11日 Original Article 高齢者の体内では、「炎症」関連のマーカーが高くなっており、脳内では健常人でも軽度の炎症が起こっています。 私は野生型マウス (C57BL/6J) 脳内を若齢と老齢で比較した事があるのですが、 老齢マウスの脳内では、アスト […] 続きを読む
髄膜リンパ管のドレナージ不全が、パーキンソン病の病態に関与する 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月7日 Original Article 長らく、脳にはリンパ管が存在しないと言われていましたが、 1987年、脳の表層にある髄膜には「リンパ管がある」と報告されていました [1]。 その後この発見はしばらく歴史に埋もれていましたが、 40年程経った2013年以 […] 続きを読む
Uch-L1 → Cdk5 → Drp1 のトランスニトロシル化が、ADのシナプス障害に関与する 更新日:2024年2月3日 公開日:2021年2月3日 Original Article 過剰な一酸化窒素(nitric oxide, NO) は、神経障害をきたし、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) やパーキンソン病 (Parkinson's disease, PD) 等、 […] 続きを読む
コロナウイルスは脳にも感染する? 更新日:2021年2月13日 公開日:2021年1月30日 Review / News 先日のAlzforumで、コロナウイルスの脳内感染についてまとめられていたので、シェア。 内容としては、大きく2つ。 コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、脳にも感染するか COVID19に感染後、アル […] 続きを読む
GLS1を抑制すると老化細胞が死滅し、体が健康になる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月26日 Original Article このブログでも何度か取り上げましたが、 老化細胞(senescent cells)の除去(senolysis)は、アンチエイジングだけでなく、加齢に伴う様々な疾患の予防・治療ターゲットとして注目されています [1, 2] […] 続きを読む
エクソソームで運ばれたタウは、透過性の亢進したリソソームから細胞質へ漏出し、凝集体のシードとなる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月22日 Original Article タウオパチ-の脳内では、 「異常に凝集したタウが細胞間を伝播して、伝播先の内因性タウを凝集させ、どんどんタウ凝集体が広がっていく」 と考えられていますが、 その細胞間を伝播するルートには、 直接膜を透過 マクロピノサイト […] 続きを読む
赤ちゃんが生まれた瞬間に呼吸を開始するメカニズムーSIDSの原因解明の緒となるか? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月18日 Original Article お母さんのお腹の中では、赤ちゃんは呼吸をしていませんが、 この世に出てきた瞬間に、「おぎゃー」と泣いて呼吸を開始することになります。 アメリカ・ヴァージニア大学の Dr Bayliss らの研究グループは、このメカニズム […] 続きを読む
Aβ オリゴマーがmGluR5に結合するのは、男性だけ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月14日 Original Article アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) のオリゴマーは毒性が強く、シナプス障害等、アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) の神経変性に関与すると言われています。 一方、グルタミン […] 続きを読む
ADタウの翻訳後修飾について網羅的に解析 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年1月10日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の一つに、 「過剰にリン酸化したタウが凝集体を作り、それが脳内を広がっていく」 事はよく言われていますが、 タウは通常の脳でも、多くの部位がリン […] 続きを読む