髄液中p-tau205はアルツハイマー病の脳内のタウ病理を反映する 更新日:2024年1月30日 公開日:2024年1月29日 Original Article 私達にとってはおなじみのリン酸化タウ抗体AT8。エピトープはタウのS202とT205のリン酸化部位です [1] 。 このp-tau202/205抗体は、AD脳の神経原線維変化を綺麗に検出します。 じゃあ、これって、アルツ […] 続きを読む
PSPとCBDの脊髄にTDP-43病理 更新日:2022年3月25日 公開日:2022年3月21日 Original Article 前頭側頭葉変性症(Frontotemporal lobar degeneration, FTLD) は、人格変化、情動異常、言語障害などを特徴とする認知症の1つで、若年性認知症(65歳以下)の症例数としては、アルツハイマ […] 続きを読む
リコンビナントのタウでも本物に近い構造の凝集体が作れる 更新日:2022年3月25日 公開日:2022年3月17日 Original Article タウは微小管結合タンパクで、その異常凝集体はアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の1つと言われています。 他にも、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia, […] 続きを読む
タウのインターラクトームマップ 更新日:2022年3月8日 公開日:2022年3月5日 Original Article タウは、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)の主要病理の1つである神経原線維変化(neurofibrillary tangles, NFT)の構成タンパクの1つで、これまでに色々なタンパクと […] 続きを読む
タウフィラメントの構造でタウオパチーを分類する 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年10月16日 Original Article クライオ電子顕微鏡法(cryo-electron microscopy, cryo-EM)でのフィラメント構造解析については、このブログでも何回かとりあげました。 主に、イギリス・MRC分子生物学研究所の […] 続きを読む
タウのオリゴマーはアストロサイトの老化および HMGB1 分泌を促し、神経障害や認知機能障害を悪化させる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年8月17日 Original Article 神経変性疾患分野では、老化細胞 (senescent cells) への注目が集まっていると思います。 以前、老化したグリアを除去するとモデルマウスのタウ病理と認知機能が改善したという論文を紹介しましたが、 今回は、その […] 続きを読む
VCPがタウ凝集体を分解する ー “vacuolar tauopathy” 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月11日 Original Article valosin-containing protein (VCP) は、全ての真核生物と古細菌などに存在するATPaseで、 ユビキチン-プロテアソーム系(Ubiquitin-proteasome system, UPS) […] 続きを読む
オートファジー関連蛋白欠損(Atg16LΔWD)でAD病理現る 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月18日 Original Article オートファジーは、ノーベル賞を受賞された大隅先生らが酵母で多くの関連遺伝子を同定され、 最近では、発生と分化、がんや神経変性疾患、廊下、免疫応答、抗原提示、細胞死、病原体の排除など、実に多くの機構に関与している事がわかっ […] 続きを読む
脳血流の調節にタウも関与していた 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月6日 Original Article 脳内には、神経活動の量に合わせて、局所の血流があがる Neurovascular Coupling (NVC) というシステムがあります。 高齢者の方や、アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD) […] 続きを読む
脳腸相関(gut-brain axis)をADマウスで検証 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年8月17日 Original Article 「脳」と「腸」の関係は深く、「脳腸相関(gut-brain axis)」と呼ばれています。 脳から投射される神経シグナルは腸管運動に影響して、ストレスで便秘になったり下痢になったりします。 反対に、腸内細菌等、腸の状態に […] 続きを読む
p-tau217は、血漿測定でも優秀 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月12日 Original Article 以前、p-tau181が血漿サンプルで測定可能で、かなりアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)特異的なバイオマーカーになり得る [1, 2]、という話(こちら)をしました。 また、別のタウリン […] 続きを読む
PSPのバイオマーカー 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月9日 Original Article 進行性核上性麻痺(Progressive supranuclear palsy, PSP)は、 核上性注視障害、姿勢反射障害による易転倒性、認知症などを主症状とする慢性進行性の変性疾患で、 病理学的には、4リピートタウの […] 続きを読む
合成タウでもWTマウス脳内を伝播可能 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年8月6日 Original Article タウ屋以外の人にとってはちょっとマニアックな話かもしれませんが…… タウP301Sのトランスジェニックマウス [1] やタウオパチー [2] [3] の脳から抽出したタウ凝集体を野生型マウスに接種すると、 レシピエントの […] 続きを読む
同じADでも病気の進行が早かったり遅かったりするのはなぜ? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月11日 Original Article 同じアルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD) でも、進行の早い人と遅い人がいるのはなぜ? マサチューセッツ工科大学(MIT)/ハーバード大学のHymanらの研究グループは、進行の早い人ADと多い […] 続きを読む
タウは軸索を介して広がる 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月3日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークと神経原線維変化 (neurofibrillary tangle, NFT) が病理 […] 続きを読む
LRP1がタウ取り込みの鍵? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年4月23日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)や前頭側頭葉変性症(frontotemporal lober degeneration, FTLD)で主要な病的タンパクとして注目されているタウが、細胞間 […] 続きを読む
p-tau217の方がp-tau181より有望なマーカーとなり得るか 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年4月15日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease, AD)のバイオマーカーとして、 血漿中のAβ/タウ/NfLの組み合わせの報告(こちら)、 血漿中のp-tau181の報告(こちら)等、 色々でてきていますが、 […] 続きを読む
血漿中P-tau181はADの有望なマーカーとなり得る 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年4月9日 Original Article 先月のNature Medicineに抱き合わせで発表された、血漿P-tau181に関する報告を2報紹介します。 血漿中P-tau181はADの有望なマーカーとなり得る スウェーデン・Lund 大学からの報告 1つ目の論 […] 続きを読む
血漿中のタウ/ニューロフィラメント/Aβは認知症のバイオマーカーとして有効 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年4月4日 Original Article 脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中のタウ、ニューロフィラメント(neurofilament light chain, FfL)、アミロイドβ(Aβ)は、アルツハイマー病(Alzheimer's […] 続きを読む
前脳基底部の変性が先、かも 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年3月25日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) 患者の神経イメージングや、ADモデル動物の解析では、ADによる神経変性は嗅内皮質から始まり、側頭頭頂葉皮質へと広がるとされる。 しかし、マイネルト基底 […] 続きを読む
タウフィラメント — 翻訳後修飾が鍵…か否か 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年3月7日 Original Article タウオパチーとして分類される疾患(Alzhiemer's disease, AD; Pick's disease, PiD; CBD; Progressive supranuclear palsy, PSP; Chron […] 続きを読む
CSFタウ ↑ はその後の認知機能低下と相関する 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年7月5日 Original Article スペインAugust Pi i Sunyerバイオメディカル研究所のLorenaらの研究グループは、ADバイオマーカーと長期的な認知機能低下について検証した。 対象者:認知機能正常者(cognitively and bi […] 続きを読む
慢性外傷性脳症のタウはADとちょっと違う 更新日:2024年2月3日 公開日:2019年4月15日 Original Article 慢性外傷性脳症(Chronic traumatic encephalopathy, CTE)は、何回も頭部に衝撃を受けた人等に起こる、脳内の神経変性性タウタウオパチーである。 CTEでは、過リン酸化したタウが、脳皮質の浅 […] 続きを読む
女性の方がタウが溜まりやすい……模様 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年3月1日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease)における性差は多数報告されており、一般的には女性の方がリスクが高いと言われている。 マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hosp […] 続きを読む
睡眠不足でタウもたまる 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年2月13日 Original Article 睡眠―覚醒のサイクルは、脳間質(interstitial fluid: ISF)と脳脊髄液(cerebrospinal fluid: CSF)中のアミロイドβ(amyloid-β: Aβ)レベルを調節している。さらに、慢 […] 続きを読む
タウはAβより多くの染色体構造を変化させる 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年1月23日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's disease: AD)では、ゲノムワイド関連解析(Genome-wide association study: GWAS)などにより、遺伝的リスク因子が同定されているが、多くの […] 続きを読む
補体の不活性化はアルツハイマー病のタウ病理を軽減する 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年1月7日 Original Article アルツハイマー病(AD)は、アミロイドβ(Amyloid beta: Aβ)と神経原線維変化(neurofibrillary tangles: NFTs)を特徴とする。 それに加え、ADでは神経炎症が顕著に起こっており、 […] 続きを読む
新たなタウオパチー? 更新日:2022年3月3日 公開日:2018年12月23日 Original Article "Nodding syndrome(うなずき症候群)" は、原因不明の疫病で、東アフリカの自給農業をしている地域の子供達に発症している。 Pollanenらは、北ウガンダのアチョリ族で、NSを発症して死亡したの13歳ー1 […] 続きを読む
老化したグリア細胞を除去すると、タウ病理と認知機能低下が軽減する 更新日:2024年2月3日 公開日:2018年11月23日 Original Article 細胞の老化は不可逆的な細胞周期の停止に特徴的な分泌の表現型を伴う現象で、様々な細胞内および細胞外の要因から引き起こされる。 p16INK4Kという細胞周期停止タンパクは、加齢に伴う組織の変性を促し、動脈硬化や関節炎などに […] 続きを読む