英語による「戦略的スピーキング」のワークショップ第4回目。
第4回目のテーマは、
Handling Q&A and Managing Miscommunicationです。
先生が「もっとも難しいパート」と仰っていましたが、私にとっても大の苦手とするところです……
聴衆に誤解を生じさせていないかどうか気を配る
「誤解」は、他人との会話、特にトピックが複雑で説明を要する場合において、普通に起こり得ることです。
ストーリーを話すにせよ、プレゼンするにせよ、講義を行うにせよ、聴衆の「誤解」に気を配ることは、話し手である自分の責任となります。
そのために重要なこととは……
- 聴衆の心を読む
- 誤解を生じやすい部分を予測しておく
- 説明の計画を立てておく
聴衆の心を読み、予測し、計画を立てておくために
聴衆が「わからなくなってきている」というサイン
- 困惑した表情
- アイコンタクトの減少
- 口が開いてくる
- 前半で自分が説明したことを質問してくる
- 「不明な点」の説明に対する質問が多い
聴衆が「わかっている」というサイン
- うなずく
- 相槌を打つ
- アイコンタクトや注意を継続している
- 理解しているとわかる質問や、意味のあるディスカッションへ繋がる質問が出る
質問内容を予測する
- 聴衆がわかりにくくなるような箇所はどこか
- プレゼンの中で最も説明が難しいと感じる箇所はどこか
計画を立てておく
- 質問が出そうな箇所を予測し、そこでコミュニケーションが分断されないように計画を立てておく
質疑応答の定型文
Asking for Clarification | Providing Clarification |
---|---|
|
|
プレゼンをやり抜く
プレゼン中に緊張するのは、「よくあること」で、間違いも当然生じます。
けれどもここで気をつけておくべきは、「過剰に謝らない」こと。
もちろん、舌が回らなかったり、何を喋っていたかを忘れてしまったりしたら誤りますが、それ以外には基本的に謝らない方が良いそうです。
その理由は、
- 謝ることで聴衆の意識を「間違い」の方へひきつけてしまい、大切なポイントが伝わりにくくなる。
-
過剰に謝ることで、プレゼンターの自信がないように印象付けてしまう
とのこと。
「私」が質疑応答をコントロールする
質疑応答の流れとしては、
- 質問を受ける
- 質問を聞く
- 質問の内容を理解する
- そして、どう反応するか選択する
- 簡潔に答える
- その答えで質問者が満足するか確かめる
- プレゼンに戻る
という感じ。
Read our guide for answering questions, including how to prepare, setting rules for the audience, a framework for responding, handling difficult questions and strategies for when you are struggling to answer.
ここで私が意外だったのは、「どう反応するか、自分で選択する」ということ。
「必ずしも質問に答えなくてもいい」らしいのです。
Answer:質問に答える
その質問に対して、「良い答え」を持っていたら、そのまま応えてOK。
簡潔に答え、クリアなメッセージを伝えます。
Reflect:逆に質問を返す
ぱっと良い答えが思いつかなかったら、
「その質問の意味はどういうことですか?」
と相手に聞き返してもOK。
相手の質問の論点がずれていたり、倫理に反している等と思えば、それをズバッと言い返しても良いそうです。
ただ、言い方には気をつけましょう。
Deflect:質問をそらす
ぱっと良い答えが思いつかなかったら、「聴衆に聞いてみる」こともOK。
またパネルディスカッションなら「他のパネリストに聞いてみる」という方法もあります。
もしその前に似たような質問がでていたら、それに言及することもアリです。
ここで大切なのは、「堂々としておくこと」。
Defer:回答を遅らせる
もし簡潔な答えができないと思ったら、
「これを説明しだすと長いので、この講演の後で二人でお話しましょう。」
と言って、回答を遅らせるのもアリ。
こうすることで、良い答えを考えつくための時間を確保できます。
もしくは、後に関連事項を説明する予定だったら、
「この後のスライドで出てきます。」
といって、その場では答えないのもアリです。
無駄に時間を使わずにすみます。
Scope:範囲外だと伝える
もし、その質問に答えることで、プレゼン内容の論点がずれてしまうと思ったら、
「それは今回のトピックの範囲外になるので、後でお話しましょう。」
とはっきりと言った方がいい場合もあります。
「何か答えなければ」と思って焦ってはいけません。
「範囲外だ」と伝えることも、無駄に時間を使わず、「本当に伝えたいこと」から脱線しないための大切な戦略の1つとなります。
プレゼンを途中で遮り、質問するための定型文
Type of Interruption | Related Language |
---|---|
General Interruption |
|
Commenting (must be related to current topic of discussion) |
|
Language to Shift Topics
|
|
Returning from an Interruption |
|
おまけ:Biomedical Postdoctoral Council
こちらはUpennのポスドクに向けた情報発信。
忘れたくないので、ここに記しておきます。
BPCーBiomedical Postdoctoral Councilとは、ペンシルベニア大学のポスドク主体の団体で、毎月多くのイベントが開催されています。
The website for the UPenn Biomedical Postdoctoral Council, a volunteer postdoc organization run by and for postdoctoral scholars.
場合によっては、Certificateを貰えるイベントやセミナーもあり、今回私が受けている「戦略的スピーキングセミナー」もその1つ。
このような活動は、今後の就活などでも活きてくるらしいです。
ざっと眺めていると、面白そうなイベントが目白押しのようなので、これからもちょこちょこチェックしていこうと思います。
感想
毎回内容が濃くて、書き留めておかないとすぐにわすれそうなので、復習目的でブログにアップしています。
いよいよ来週は、参加者全員の前でライブプレゼンです。
その後、Certificateももらえるそう。
……がんばります!
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