Biogen

去年、FDAの迅速承認を受け、大きな波紋と議論を呼び起こした、Biogenとエーザイで開発されたアデュカヌマブ。

 

先日(1月31日)、Biogenはそのアデュカヌマブの生産を終了するとアナウンスしました。

今後は、アデュカヌマブの後に承認されたレカネマブ等に集中する、という方針のよう。

……まあ、当然の流れでしょう。

 

様々な議論を呼びはしましたが、アデュカヌマブのFDA承認は、アルツハイマー病に対する初の疾患修飾薬の承認という、重要な役割を果たしたんじゃないかと思います。

 

アデュカヌマブは日本される前にBiogenでの生産終了が決まりましたが、後続のレカネマブは(日本としては珍しく?)米国の承認から8ヶ月程で日本でも承認され、既に患者さんへの投与も始まっています。現在、学会等ではレカネマブの適応、投与方法、副作用、投与中や後のフォローなど、特集が組まれたり、セミナーが開催されたりしています。

 

一方、海外の学会等では、次に承認されるであろうドナネマブの話で既に盛り上がっているようです。

ドナネマブは私も留学中にイーライリリーの幹部から話を聞きましたが、レカネマブよりも効果が高く、承認されればかなり広く使われるんじゃないかと思いました。

ただドナネマブも、アデュカヌマブやレカネマブと同じようにアミロイド関連画像異常. (Amyloid-related imaging abnormalities:ARIA)等の副作用が出る可能性があり、適応症例や投与後のMRIフォローなど、慎重にしていく必要があります。

認知症専門医は、適切に使用できるよう、常に情報をアップデートしていく必要があるでしょう。

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