Roche社は、抗アミロイドβ(Aβ)抗体のガンテネルマブ(gantenermumab)の2回目の第3相治験についてアナウンスしました。
A Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Gantenerumab in Participants at Risk for or at the Earliest Stages of Alzheimer's Disease (AD) - Full Text View.
ドナネマブはAβフィブリルに結合するヒトIgG1抗体でAβのN末と中央部を認識します。
多くのAβ抗体が静注薬剤の中、このガンテネルマブは皮下注で使用するので、より患者さん-friendlyなAβ抗体製剤といえると思います。
DIAN研究でも選ばれていて、Aβプラークの減少、CSF中p-tau181と全タウの減少、NfL増加の遅延などの効果が確認されました。
今回の治験は、「SKYLINE」と命名され、
- 60-80歳
- 認知機能正常
- アミロイドPET陽性 or CSFAβ上昇
等の条件を満たす、発症前ADの1,200人の人々を募る予定のようです。
今年の6月から開始予定で、エンドポイントは4年、認知機能(Preclinical Alzheimer's Cognitive Composite-5, PACC-5)の他、CSFやPETのバイオマーカーなどでも評価します。
1回目の第3相治験「GRADUATE」と違う点は用量で、
前回は510mgを月2回だったのが、今回は
- 510mgを隔週
- 255mgを毎週
の2つの選択肢の中から選べるようになるようです。
プラセボ投与群で治験期間中に認知症を発症したら、積極的治療に移行します。
・
・
・
楽しみです。