昨年秋にアメリカから日本に戻り、イキナリ2カ月間の受験生活に突入した長男(12歳)。
我が家の長男(12歳)は、アメリカでは中学生でしたが、日本に帰国したら小学6年生になりました。 ……受験生です。 正直、受験は無理だと思っていた この時期に帰国する事はだいたい予想していたので、私達両親は彼が受験したくな …
先月、無事に2校の入学試験が終わりました。
試験直後の感想は「難しかった。」
1校目の受験は、帰国子女枠で受験したA校。
試験結果は翌日に発表されましたが、無事に合格していました。
もう1校は、かなりの進学校で普通なら無理なレベルだけど、英算国の3教科受験が可能で、英語で下駄を履くことにわずかな希望を持っていたB校。
長男的にはB校が第一希望でしたが……
試験直後に教室から出てきた長男。
「どうだった?」
と尋ねると、
「難しかった。」
という返事が。
後から答え合わせをすると、算数の問題で、大問を丸々1問、白紙にしてしまった事が判明。
「どんな難しい問題でも(1)は解けるようになってるんだからね。」
と、試験直前まで念押ししたアドバイスも、あまり効果がなかったようです。
「……うーん、大問1つ全落とししてたら、普通は無理だろうね。」
その日は本人も家族も微妙な空気で就寝しました。
結果発表
試験は土曜日に行われ、次週の初めにはもう結果発表です。
午前11時、結果発表が行われ、Webで合否を確認できるようになっています。
「……じゃあ、いくよ。」
恐る恐るページを開けると、
「……落ちてた。」
2点差で不合格でした。
予想はしてたものの、本人も家族も結構ショックを受けました。
まあ、他の子達はずっと前から受験勉強してきたわけだし、付け焼き刃の勉強でどうにかなるほど日本の受験は甘くないので、当然の結果ではあるのですが。
ただ、本人にとっては初めてと言っていいくらい真面目に勉強していたので、やはりその日はずっと元気がありませんでした。
どの学校に行くのか問題
「第一志望が落ちたら、第二志望のA校に行く」
とゆーのが普通の流れだと思いますが、我が家では長男と両親とで「どこの学校に行くか」会議が開かれました。
候補の学校は、帰国子女枠で合格したA校と、公立のC校。
A校ならストレートで高校まで行けますが、C校だと高校受験が待っています。
私達は、そもそも長男に受験生活は難しいのではと思っていたので、帰国子女枠があり、且つある程度教育の質が確保されてそうなA校を選んでいたのですが、
今回、予想外に長男が中学受験を頑張ったので、「公立のC校に行って、高校受験を頑張る」という選択肢が我が家で浮上してきたのです。
「僕、高校受験も頑張りたい。」
結局は長男の一声で、私達はA校の入学を断り、C校へ入学申込みをすることにしました。
入学準備を終えてから、衝撃の連絡が
公立のC校は、今のクラスの友達も多く進学するし、私達の住んでいる地域は教育に力を入れている家庭が多いので、校内の環境も良さそうです。
結局長男にとっても、B校に落ちて良かったのではないかと思いながら、私達は心機一転して、C校への入学手続きを勧めました。
C校の制服や体操服を購入し、あとは入学式を待つだけ。
長男は今までの時間を取り戻すかのように学校の友達と遊んでいます。
そんなある日、仕事中に夫から電話がかかってきました。
私「どうしたの?」
夫「さっき驚きの電話がきたんだけど、、、B校に受かったらしい。」
私「は?」
ーー 何いってるの?
と、私は困惑しました。
詳しく話を聞くと、今回の試験の合格者で入学手続きを終わらせた生徒達の中に、後から別の学校を受験した人が何人かいて、そこの学校に受かったのでこの時期に入学を辞退したという事でした。
「時々補欠合格が出る」とはどこかのスレッドに書いてありましたが、まさかこんな遅くに補欠合格の連絡が来るとは。。。
家に帰って受験者用のウェブサイトを開くと、本当に「合格」という通知に切り替わっていました。
「えー、もうC校の制服まで注文しちゃったのに。」
4月からクラスの友達と同じ学校に行くと張り切っていた長男にこの事を伝えると、
「嬉しい。B校に行きたい。」
という返事。
「まあ、もともと行きたい学校だったわけだしね。」
とゆー事で、色々とC校への支払いを済ませた後ではありましたが、
私達はB校のウェブサイトから入学手続きを行い、C校やその関連の制服担当や体側服屋さんなど、方々にキャンセルの連絡をいれました。
いい選択だったかどうかは今後にかかっているような……
以前、アメリカと日本の教育についての意見を書いた事がありますが、
少し前の話。 職場の同僚と院内のカフェでコーヒーを飲んでいました。 私の帰国の日程が本格的に決まり、私も彼女も残りの時間を名残惜しんでいます。 ・ ・ ・ 「で、近い将来にアメリカに戻ってくる …
私自身は日本の受験勉強というものに多少の疑問を持っています。
人生の中で最も色々な事を吸収できる青年期。
この時期、机に向かって知識を詰め込むだけの事にほとんどの時間を使うのではなく、
物事の考え方や、指標の立て方や、アウトプットの方法などを学んで、その後の人生に活かしてほしい、という思いがあります。
ただ、「受験勉強をしなければ、余った時間を使ってそれらの事が学校で学べるのか」というと、今の日本の教育環境では難しいと思います。
日本にいて、ある程度質が高く、刺激的な同級生や大人がいる学校で学びたければ、それが可能な学校を調べ、そこに入るために受験勉強をしなければなりません。
今回息子は第一志望の学校にギリギリで行ける事にはなりましたが、普通に考えれば成績は最下位のはずです。
同級生から何らかの刺激を受けて、得るものがあれば良いですが、そうでなければ授業についていけず、彼にとってあまりいい環境とはならないでしょう。
この Luck を活かすか殺すかは、今後の彼の心がけにかかっているような気がします。
……でもまあ、
「B校が彼に合わなさそうだなと感じたらC校に編入しよう」
というくらいの気持ちで、これから、皆で彼を送り出していこうと思います。