VCPがタウ凝集体を分解する ー “vacuolar tauopathy”
valosin-containing protein (VCP) は、全ての真核生物と古細菌などに存在するATPaseで、 ユビキチン-プロテアソーム系(Ubiquitin-proteasome system, UPS) アポトーシス オートファゴソーム形成 etc. 様々なタンパク分解系に関与し、 タンパク複合体、オルガネラ、クロマチンなど、大きなタンパクの分解に関与すると言われています [1] […]
valosin-containing protein (VCP) は、全ての真核生物と古細菌などに存在するATPaseで、 ユビキチン-プロテアソーム系(Ubiquitin-proteasome system, UPS) アポトーシス オートファゴソーム形成 etc. 様々なタンパク分解系に関与し、 タンパク複合体、オルガネラ、クロマチンなど、大きなタンパクの分解に関与すると言われています [1] […]
オートファジーは、ノーベル賞を受賞された大隅先生らが酵母で多くの関連遺伝子を同定され、 最近では、発生と分化、がんや神経変性疾患、廊下、免疫応答、抗原提示、細胞死、病原体の排除など、実に多くの機構に関与している事がわかっています [1] 。 現在は30を超えるATG遺伝子が見いだされており、 そのうち、オートファゴソームの形成に必須の遺伝子は18個(atg1-atg10, atg12,-atg14 […]
脳内には、神経活動の量に合わせて、局所の血流があがる Neurovascular Coupling (NVC) というシステムがあります。 高齢者の方や、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)などの認知症の患者さんの脳内では、このシステムが弱っており、 認知機能低下との関連が注目されています。 今回、アメリカ・コーネル大学のIadecolaらの […]
「脳」と「腸」の関係は深く、「脳腸相関(gut-brain axis)」と呼ばれています。 脳から投射される神経シグナルは腸管運動に影響して、ストレスで便秘になったり下痢になったりします。 反対に、腸内細菌等、腸の状態によって血液循環中の物質構成比が変化し、脳機能に影響を及ぼすことが知られています。 神経変性疾患の世界では、特にパーキンソン病などのシヌクレイノパチーで、腸から病気が始 […]
以前、p-tau181が血漿サンプルで測定可能で、かなりアルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)特異的なバイオマーカーになり得る [1, 2]、という話(こちら)をしました。 また、別のタウリン酸化サイト、p-tau217を脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)で測定したところ、p-tau181よりも感度・特異度が優れていた [3, 4] […]
進行性核上性麻痺(Progressive supranuclear palsy, PSP)は、 核上性注視障害、姿勢反射障害による易転倒性、認知症などを主症状とする慢性進行性の変性疾患で、 病理学的には、4リピートタウの凝集体(tufted astrocyte)等と特徴とします。 今回、ドイツ・ミュンヘン大学のBrendelらの研究グループは、 PSPのバイオマーカーとして、 18F […]
タウ屋以外の人にとってはちょっとマニアックな話かもしれませんが…… タウP301Sのトランスジェニックマウス [1] やタウオパチー [2] [3] の脳から抽出したタウ凝集体を野生型マウスに接種すると、 レシピエントのマウス脳内でタウ凝集体が伝播していきますが、 合成タウから作製したタウ凝集体を野生型マウスの脳内に接種しても伝播しない [4]、 というのが今まで報告されていました。 &nbs […]
同じアルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD) でも、進行の早い人と遅い人がいるのはなぜ? マサチューセッツ工科大学(MIT)/ハーバード大学のHymanらの研究グループは、進行の早い人ADと多いADのサンプルを生化学的に解析し、その理由を追求しました [1]。 同じADでも病気の進行が早かったり遅かったりするのはなぜ? AD進行の多様性について調 […]
アルツハイマー病 (Alzheimer’s disease, AD) では、アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ) プラークと神経原線維変化 (neurofibrillary tangle, NFT) が病理学的な特徴です。 NFTは、過剰にリン酸化したタウが、神経細胞内で凝集して生じますが、 剖検脳の解析(Braak et al., JNEN, 2011; Braak e […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)や前頭側頭葉変性症(frontotemporal lober degeneration, FTLD)で主要な病的タンパクとして注目されているタウが、細胞間を伝播して脳内を広がっていくことはコンセンサスとなっている。 今まで、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(Heparan sulfate proteoglycans, HSP […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)のバイオマーカーとして、 血漿中のAβ/タウ/NfLの組み合わせの報告(こちら)、 血漿中のp-tau181の報告(こちら)等、 色々でてきていますが、 今回は脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中のp-tau217が、Aβ PET陽性となる前から上がっていて、CSF中p-tau181よりも特異度 […]
先月のNature Medicineに抱き合わせで発表された、血漿P-tau181に関する報告を2報紹介します。 血漿中P-tau181はADの有望なマーカーとなり得る スウェーデン・Lund 大学からの報告 1つ目の論文はこちら (概要) アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)では、血漿中のタウ181のリン酸化が増加している模様。 スウェーデンのLund大 […]
脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中のタウ、ニューロフィラメント(neurofilament light chain, FfL)、アミロイドβ(Aβ)は、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)のバイオマーカーとして広く使われている。 より非侵襲的な血漿で同じように測定できないだろうか? 英Wolf、蘭Ghanbariら […]
アルツハイマー病 (Alzheimer’s disease, AD) 患者の神経イメージングや、ADモデル動物の解析では、ADによる神経変性は嗅内皮質から始まり、側頭頭頂葉皮質へと広がるとされる。 しかし、マイネルト基底核(nucleus basalis of Meynert, NbM) の変性の方が嗅内皮質よりも早く変性するというデータもある。 マイネルト基底核は前脳基底核に存在する […]
タウオパチーとして分類される疾患(Alzhiemer’s disease, AD; Pick’s disease, PiD; CBD; Progressive supranuclear palsy, PSP; Chronic traumatic encephalopathy, CTE etc.)は、疾患毎に異なるタウ凝集構造を持つ事が分かってきたが、その原因は不明である。 […]
スペインAugust Pi i Sunyerバイオメディカル研究所のLorenaらの研究グループは、ADバイオマーカーと長期的な認知機能低下について検証した。 対象者:認知機能正常者(cognitively and biologically normal, CBN; n = 32) 認知機能評価:Ancient Farming Equipment Test; AFE-T バイオマーカー:脳脊髄液( […]
慢性外傷性脳症(Chronic traumatic encephalopathy, CTE)は、何回も頭部に衝撃を受けた人等に起こる、脳内の神経変性性タウタウオパチーである。 CTEでは、過リン酸化したタウが、脳皮質の浅層(Ⅱ-Ⅲ層)の血管周囲に存在する神経細胞や変性アストロサイト内に蓄積する。 神経細胞の病理は、アルツハイマー病(Alzheimer’s Disease, AD)の神経 […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease)における性差は多数報告されており、一般的には女性の方がリスクが高いと言われている。 マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)のBuckley、Sperlingらは、アミロイドβ(Amylid beta: Aβ)とタウの沈着の性差について調べた。 女性の方がタウが溜まりやすい……模様 […]
睡眠―覚醒のサイクルは、脳間質(interstitial fluid: ISF)と脳脊髄液(cerebrospinal fluid: CSF)中のアミロイドβ(amyloid-β: Aβ)レベルを調節している。さらに、慢性的な睡眠不足により脳内のAβプラーク量が増加する。 しかしながら、ADの神経変性と関連が強いのは、Aβではなくタウ病理と考えられている。 そこで、ワシントン大学のHolthらは、 […]
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease: AD)では、ゲノムワイド関連解析(Genome-wide association study: GWAS)などにより、遺伝的リスク因子が同定されているが、多くの孤発性遅発性ADのリスクは、いまだ未解明である。 コロンビア大学のKleinらは、ADと診断された669人の脳の、背外側前頭前野(dorsolateral prefro […]
アミロイドβ(Amyloid beta: Aβ)とタウの神経原線維変化(neurofibrillary tanble: NFT)は神経回路の障害と認知機能低下に関与する。 Buscheらは、カルシウムイメージングと二光子顕微鏡を用いて、アミロイドマウスとタウマウス、およびそれらのマウスの掛け合わせで、神経活動がどうなるか調べた。 タウはAβの作用を支配して神経回路を障害する Aβは神経過活動を促し […]
アルツハイマー病(AD)は、アミロイドβ(Amyloid beta: Aβ)と神経原線維変化(neurofibrillary tangles: NFTs)を特徴とする。 それに加え、ADでは神経炎症が顕著に起こっており、活性化ミクログリア、反応性アストロサイト、サイトカインの上昇などがみられる。 最近の遺伝学的研究で、自然免疫とミクログリアの活性がADに関与している事がわかってきた。 特に、補体C […]
“Nodding syndrome(うなずき症候群)” は、原因不明の疫病で、東アフリカの自給農業をしている地域の子供達に発症している。 Pollanenらは、北ウガンダのアチョリ族で、NSを発症して死亡したの13歳ー18歳の子供達の脳を病理学的に検証した。 新たなタウオパチー? 臨床所見:全ての症例で頭を垂れる動き(nodding)、認知機能障害、てんかん発作、神経発達障 […]
細胞の老化は不可逆的な細胞周期の停止に特徴的な分泌の表現型を伴う現象で、様々な細胞内および細胞外の要因から引き起こされる。 p16INK4Kという細胞周期停止タンパクは、加齢に伴う組織の変性を促し、動脈硬化や関節炎などに関与することがわかっている。また老化細胞は、老化した脳や神経変性疾患でも検出されているが、その役割は解明されていない。 今回、Bussianらは、タウ遺伝子のMAPTP301S変異 […]