folding-crane

ある日の事、次男 (7歳) が折り鶴をたくさん折っていました。

1つ、2つ、3つ……どんどん作っていきます。

 

「そんなにたくさん鶴を折ってどうするの?」

 

次男に聞いてみると、彼は手を休めずに言いました。

「僕、あんまりお友達ができないから、鶴を作ってクラスの皆に一つずつあげようと思うんだ。僕、折り紙が得意だから、これで皆に僕の事を覚えてもらえるように。」

 



 

アメリカから帰国して半年。

長男 (12歳) 、長女 (10歳) はそれぞれたくさんお友達ができたようで、家にもよく遊びに来ています。

特に長男は、先日友達だけで USJ に卒業旅行に行ったりしていて、確実に友達の幅と行動範囲を広げているように見えます。

 

一方、次男からはあまり友達の話を聞きません。

「僕、アメリカの方が友達たくさんいて良かったな。」

……確かに彼は、アメリカでは「クラスの垣根を飛び越えて学年全員と友達なんじゃないか」というくらい皆と楽しく遊んでいました。

 

もしかしたら、次男の性格は、今のクラスメートからはあまり受けが良くないのかもしれません。

「自分が得意な折り鶴を折って、クラスの皆に配る」

という発想は、そんな状況を打開しようと考えた、彼なりの策なのかもしれません。

 

ただ、このような行動は、アメリカの友達には喜ばれるかもしれませんが、日本の同級生達が同じように反応してくれるかどうかは分かりません。

以前の記事にも書きましたが、長男が小1の時に、折り紙を折っていると上級生からいちゃもんをつけられ、泣きながら帰ってきたことがありました。

「できた!」

彼は、2日以上かかって、クラス全員分の折り鶴を折りあげ、ボール紙で小さな箱を作って、できた折り鶴を詰めて行きました。

「明日持っていって、皆にあげるんだ。皆、喜んでくれるかな?」

 

――喜んでくれるといいな。

私も切に願いました。

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