子供たちがもっと小さかった頃、朝起きると自分ではベッドから出ずに、
「○○ちゃんが起きたよー」
と、ベッドの中から自分が起きたことを大声で知らせてきていました。
そしてベッドの縁に腰掛けて、私が迎えに来るのを待っていました。
私は、朝ごはんやお弁当の準備などをしながら、
「そのまま自分で起きてきてもいいのになー」
などとと思っていましたが、子供たちがニコニコしながら待っているので、特に何も指摘せず、
「おはよう!今日もかわいいね。」
と迎えにいっていました。
彼らの笑顔は、
「お母さんは絶対にきてハグしてくれる」
という、確信めいた期待感で溢れており、
逆に言うと、
「僕/私は、ちゃんと愛されているって思っているよ。忘れないでね。」
と、毎日私に伝えてくれているようにも感じました。
最近は、みんな自分で起きてきて「おはよう」とダイニングやリビングで挨拶を交わすようになりましたが、
そうなってくると、以前、ベッドの中で私が来るのを待っていた頃が懐かしく感じられます。
そんなある日、
私が書斎でPC作業をしていると、特にすることがなくなった次男(6歳)が、トコトコと書斎にやってきました。
そして私の隣に立ち、
「次男くんががきたよー。」
と声をかけてきました。
振り向くと、そこには、以前ベッドの中から私に見せていた、期待に満ちた笑顔がありました。
彼の笑顔からは、「『仕事の邪魔をしないで』と言われるかも」という考えは露ほどもなく、
ただ、「僕がきて嬉しいでしょ?」と言っているように感じました。
「わあ、次男くんがきたの。何して遊ぶ?」
そう言いながら、私はPC画面をロックして彼を抱き上げました。