英語スピーキング

英語による「戦略的スピーキング」のワークショップ第2回目。

このワークショップには、私の他、日本、中国、韓国、ヨーロッパ圏 etc. それぞれ英語を母国語としない国から渡米してきた研究者達が参加しています。

 

第2回目のテーマは、

Telling your Science Story: Framework, Hooks, and Analogies です。

(ウォームアップ)文節のアクセント

先日も紹介しましたが、ネイティブスピーカーが私達の英語を理解できない理由の殆どが、

「アクセントの位置がおかしい」

ということ。

 

ワークショップ第2回目は、音節 (syllable) で強調する場所の共通事項について軽く練習しました。

強調する場所は、

  1. 長く発音する
  2. 大きく発音する
  3. 調子を上げる感じで発音する

を意識するよう言われました。

 

例えば、「immediate」だったら、4音節「im-me-di-ate」となり、

第2音節にアクセントを置いて「im-ME-di-ate」と発音する、という感じ。

 

音節の数やアクセントの場所については、「dictionary.com」でチェックすると良いそうです。

第3回ワークショップでも詳しく練習します。

Framework : フレームワークでストーリーを作る

プレゼンテーションの際、特に重要なのが

「如何に上手にストーリを作れるか」

ということ。

特に、聴衆がその研究分野の専門家ではなく、背景知識が少ない場合はなおのこと

どうやってストーリーを作るか

話の流れ

  • 序盤:研究背景や、研究内容の根幹となる問題提起
  • 中盤:自分が何をしているか
  • 終盤:この研究がどこに向かおうとしているか

接続詞やそれに類するフレーズが大切

Connect ideas:
  • in addition
  • however
  • therefore
  • as a result
  • consequently
  • likewise
  • similarly
  • contrarily
  • on the other hand
Flow/Sequence Ideas:
  • next
  • then
  • after that
  • following
  • moving on to
  • before
  • after
  • while

キーフレーズを色々な方法で繰り返す

  • 鍵となる言葉やメッセージを繰り返す
  • イメージ、例え、ジェスチャーで強調する

説明の方法を変化させる

研究内容を説明するとき、2つ以上の方法で説明できるようにする。

'後ろのポケット' の中にその方法を忍ばせておいて、必要な時に取り出して使えるようにしておく。

直接的に

ポイントを抑え、不必要に冗長な説明を避ける。

形容詞や副詞を多様する

あなたの話に「色」をつける。

Analogy : アナロジーで相手にイメージさせる

Q1. あなたの研究内容を、他の研究者だけではなく、一般の人にも説明できるようになることは、なぜ大事なのか?

Q2. サイエンスの世界では、一般の人達に自分の研究内容を紹介する「アウトリーチ活動」が強く求められる場合がある。それはなぜか?

 

研究を仕事にしようとすると、必ず研究費を調達しなければなりません。

一銭もお金を使わずに研究するのはほぼ不可能といえるでしょう。

 

そのために、あなたは自分の研究内容を魅力的に説明し、

「この研究は投資する価値がある」

と相手に思わせなければなりません。

 

その際、説明する相手は、必ずしもあなたと同じ専門知識を持っているわけではありません。むしろその可能性の方が低いです。

全く違う分野の研究者だったり、企業だったり、投資家だったり、様々です。

そこで大切なのが、

背景知識がない人に同じ情景をイメージさせるための『アナロジー』

です。

 

アナロジーとは、たとえ話や比喩の事。

例えば、

「インスリンは車の給油口の鍵のようなもの。細胞が活動するための栄養を中に取り込むため、細胞の入り口のドアを開ける鍵となるのが、インスリンである。」

のような感じ。

 

プレゼンが上手な人は、この 「アナロジーづくり」に相当な時間をかけるそうです。

 

今回は、TEDMEDのGRISPR-cas9についての説明をみながら、プレゼンターがどのようなアナロジーを多用しているか話し合いました。

Hook : 聴衆を惹きつけておくための仕掛け

聴衆の興味をひき、話の中につなぎとめておくために、みなさんはどのような工夫をしているでしょうか?

「Hook」が重要となるのは、話の出だしの部分。

このスタート時点で、聴衆が「面白そうだな、最後まで聞いてみよう。」となるようなHookがないと、聴衆はあなたの話から離れていってしまいます。

Hookの方法色々

  • ちょっと大げさな質問から入る
  • 驚くような事実を述べる
  • 短いお話をしたり、聴衆に質問することで、聴衆の頭の中にイメージを膨らませる
  • 問題提起をする
  • 自身の状況や経験談を話す

Purpose : 目的を話す

自己紹介をしてプレゼンテーションがはじまったら、「このプレゼンテーションの目的」を話します。

目的を話すためのフレーズ

I'm going to be 

...talking to you about

...telling you about

...reporting

...showing you

 

I'll begin by...

...filling you in on

...making a few observations about

...giving you an overview of

...bringing you up-to-date

 

Then I will...

...highlight the main findins

...talk you through

...make recommendations regarding

...discuss key elements of

プレゼンテーションの準備

今回受けた授業の内容はココまで。

この内容を元に、自分でプレゼンテーションの内容を考え、実際にビデオレコーディングして次回のワークショップでみんなに聞いてもらいます。

ワークショップに参加している人達の研究バックグラウンドは様々。

できるだけわかりやすいアナロジーと、インパクトのあるフックを考え、レコーディングに望みたいと思います。

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