seminar

先日、ラボ内外の人達の前で、セミナーで1時間話す機会をいただきました。

このセミナーで話すのは、渡米直後に日本での研究内容について話して以来、約3年ぶりになります。

今回は、現在リバイス中の研究内容について話しました。

 

たかがセミナー……なのですが、私はプレゼンに対して人一倍思い入れがあるように思います。

これは私の個人的見解ですが、みんなの貴重な時間をそれぞれ1時間ずつもらうわけなので、

「1時間x聴衆の数の分だけ価値のある話をしなければ」

と思うのです。

また同時に、「自分に対する評価は、ほぼプレゼンで決まる」とも思っています。

(↑ この言葉は、前のラボの教授から直接賜りました。)

内容もそうですが、スライドの見せ方や話し方、間の置き方、質疑応答など、かなり念入りに練習しました。

 

以前、英語のスピーキング力をつけるワークショップに参加したのですが、

その時の講師の先生に頼んでプレゼンを聞いてもらい、色々なアドバイスもいただきました。

 

スライドはかなり前から準備していたのですが、

発表の数週間前にプロジェクトの論文が major revision で返ってきて内容を大幅に変更したので、スライドの内容も直前まで修正が必要でした。

夜の読書やお話の時間に付き合えなくて、子どもたちにもかなり我慢をしてもらいました。

「お母さんは今忙しいってわかってるからいいんだよ。寝てると思うけど、お仕事が終わったらちょっとだけベッドにきてね。」

と言っておやすみの挨拶をしにきてくれた子どもたちや、子どもたちが退屈しないよう工夫してくれていた夫には、大変感謝しています。

 

 

そして当日。

準備万全で望んだセミナーは、大成功でした。

自分でも満足のいくものだとは思いましたが、それ以上に周囲からの反応が良く、後から色々な人達が自分の部屋にきて「感動した!凄く良い発表だった。」と褒めてくれました。

ある人は、

「10年以上ここにいるけど、あんなに良い講演を聞いたのは初めて!」

とまで言ってくれたので、自分で思っていた以上に良い内容だったんじゃないかと思います。

 

PI達も、発表中、発表後、そして次の日になっても、会う度にプレゼンの内容について興奮気味に話し、何度も褒めてくれました。

 

 

この研究プロジェクト自体は、最初に上から言われたときは全然やる気が出ずに萎えていたのですが、イヤイヤでも進めているうちに色々な事がわかってきて、ちょっとずつ熱が入ってきた感じです(そうなるまでかなり時間がかかりました)。

また、この施設の豊富なヒトサンプルや in-house 抗体を使用し、関連ラボの様々な分野の専門家に協力してもらってどんどん内容が充実していきました。

PI が講演の締めくくりに、

「あなたは成功者だ。

たくさんのポスドクがこの施設にくるけど、全ての人がこの施設の強みを活かしきれるわけじゃない。

ここまでラボのリソースと人脈を活かし、自分の成長の糧にできた人はそういない。」

とコメントしてくれたのですが、多分それが、私が渡米して学んだ一番大きな事なんじゃないかと思います。

 

家族で渡米してから公私ともに色々な事があり、たくさん泣き、何度もラボを変わろうと思いましたが、やっぱり思いとどまってよかったと思います。

この研究はここでしかできない事でしたし、研究内容以上に学んだ事がたくさんありました。

最初に思い描いていた研究がうまくいっていたら、自分に足りない部分を見つめ直し、気付く機会を逃していたんじゃないかと思います。

 

ここで学んだ全ての事を、帰国後の仕事にも活かしていきたいです。

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