長男は中学に入り、中間テスト、期末テスト……と、いわゆる「定期テスト」が日常に入ってくる事になりました。
テスト勉強とはなんぞや?
私が中学生だった頃を回想すると、中学最初の中間テストはノー勉でした。
「定期テストのために試験範囲を勉強する」
という事を知らなかったからです。
小学校では学校のテストのために勉強する事はなく、時折行われるテストはみんな満点近くとれるように作られていたと思います。
それが中学に入ってから急に「テスト勉強」が必要となり、最初はどう勉強してよいかわかりませんでした。
そんな自分の息子も……やはり、どう勉強すればよいかわからないようです。
「定期テストの前には、計画を立てて、テスト範囲を勉強しておくものなんだよ。」
と言われても、いまいちピンとこないようでした。
そんな彼が出した結論は……
「まあ、宿題やってれば大丈夫でしょ。」
この宿題、学校側が工夫していて、課題を解くとそのままテスト勉強ができるようになっていました。
結局一夜漬けに
「宿題をやっていれば大丈夫」
と言っていた長男。
なかなか計画を立てて勉強する事はできず、テスト数日前になっても、家でだらだらと YouTube などを見て過ごしていました。
結局、テスト前日になって、慌てて学校の課題にとりかかるといった感じ。
「それって、『一夜漬け』って言うんだよ。
中学のうちはまだ範囲が狭いから、一夜漬けでもどうにかなることもあるけど、そのうち範囲が広くなって、一夜漬けでは絶対無理になってくるよ。
計画を立てて、テスト範囲を毎日少しずつ勉強できるようになっておかないと、いつか困る事になるよ。」
私は、自分の学生時代の自戒を込めて話しました。
が、彼は「へー、そうなんだねー。」と聞き流すばかり。
まあ、一夜漬けでもなんでも、彼が自分から勉強するのは今までなかった事なので、大きな進歩と言うべきかもしれませんが。
テストの結果は……
そんなこんなで迎えた期末テスト。
1週間のテスト期間が終わり、「テスト結果を返したので、お子さんに確認してください。」と学校から連絡がきました。
「テスト終わったらしいね。学校から確認するように言われたよ。成績表とかもらったんじゃないの?」
長男に聞いてみると、
「あー……うん。そうだよー。」
と、歯切れの悪い返事。
「成績表にサインしないといけないらしいから、持ってきてくれる?」
「あー…えー…うん。持ってくるけど―…持ってくるけど……びっくりしないでね。」
何をどうびっくりするのか……まあ、彼の試験前の様子をみていれば、概ね予想はつきますが。
彼は、自分の部屋に成績表を探しに行きました。
そして部屋から戻ってくると、手に持っていた成績表を私に手渡す前に、一言。
「僕、やっぱり一夜漬けは良くないってわかったよ。」
……学んでもらえたようで何よりです。