ある日の事、水道につけている浄水器からお水をコップに注ぎ、ごくごく飲んでいると、夫がやってきて言いました。
「浄水器のフィルターを新しくしたんだけど、違い、分かる?」
私が
「んー、わかるような……わからないような……」
と曖昧に返事をすると、夫はちょっとだけ悲しそうに言いました。
夫「いいんだ。君は浄水器で水を濾さなくてもそんなに気にならないんでしょ。」
私「え、そんな事ないよ。浄水器のお水の方が美味しいし。フィルター交換してくれてありがとう。」
夫「いやいいんだ。最近思うんだけど、こーゆー役割分担は、結局、気になった方が担当する事になるんだ。」
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彼が何を言いたいのかと言うと、
「アメリカの水道水に含まれている高濃度の金属イオンやそれによる味の変化を気にしているのは夫の方だけで、私はあまり気にしていないから、いつの間にか夫が浄水器のフィルターを変える役目になった」
ということでした。
実際、夫の言う通りで、
私が朝食器洗う時間がなくてお水に浸けたままの状態で仕事に行く日が続くと、シンクに残った食器が気になった夫がその食器を洗ってくれるようになりました。
うちでは(夫の希望により)毎日フルーツを食べるようにしているのですが、皮むきに時間がかかるので時々怠っていると、彼が朝からフルーツを用意してくれるようになりました。
アメリカの今のアパートは洗濯機・乾燥機が地下にあるのですが、一人で行くとかなり怖いので(特に夜)、「怖い怖い」と言いながら敬遠しはじめると、彼が代わりに行ってくれるようになりました。
言い換えると、
「私がキャパ超えした部分の家事を、それによる滞りを気にした夫が引き受けてくれている」
という感じですが、
それを「役割分担」とも言えるのかもしれません。
普通は、最初に夫婦で役割分担を決めておいて、2人で家事育児を協力する、というのが共働き夫婦のトラブル回避の秘訣だと聞いていますが、
うちは先回りしてよく働いてくれる夫のお陰で、そのような話し合いをせずに自然と役割分担ができていったようです。
……いつもありがとうございます m(_ _)m。