グリアを神経に変えて病気を治す…という論文には間違いがあったらしいーその2 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年12月7日 Original Article 先日、「アデノ随伴ウイルスベクターを使ってNeuroD1を過剰発現させ、アストロサイトをニューロンに形質転換する」という論文の間違いについて取り上げましたが [1]、 今回は「レンチウイルスで同じNeuroD1を過剰発現 […] 続きを読む
グリアを神経に変えて病気を治す……という論文には間違いがあったらしい 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年10月20日 Original Article 以前このブログで、「グリアに遺伝子改変操作を加えて機能性ニューロンに変化させる」という内容の論文を紹介しました。 上記2つはマウスのPtbp1をノックダウンしてアストロサイトをニューロンに変える [1, 2] という方法 […] 続きを読む
タウのオリゴマーはアストロサイトの老化および HMGB1 分泌を促し、神経障害や認知機能障害を悪化させる 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年8月17日 Original Article 神経変性疾患分野では、老化細胞 (senescent cells) への注目が集まっていると思います。 以前、老化したグリアを除去するとモデルマウスのタウ病理と認知機能が改善したという論文を紹介しましたが、 今回は、その […] 続きを読む
アストロサイト-IL-3/ミクログリア-IL-3Rαのクロストークは、アルツハイマー病に保護的に働く 更新日:2022年3月3日 公開日:2021年7月17日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) などの神経変性疾患において、ニューロンだけでなくグリアやサイトカインの役割も次々と明らかになってきています [1]。 インターロイキン3 (Inter […] 続きを読む
LRRK2はミクログリアの神経毒性を惹起する 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年10月28日 Original Article α-シヌクレイン(α-synuclein, α-syn) は、ミクログリアを活性化し、神経障害に関与する事が知られていますが、その詳細なメカニズムについては議論が続いています。 アメリカNIH, NIAのDr. Kim, […] 続きを読む
Aβ抗体の持つ、Aβ凝集阻害機能について検証 更新日:2024年2月7日 公開日:2020年10月23日 Original Article 1999年にSchenkらの研究グループがアミロイドβ(Amyloid beta, Aβ)抗体による、ADモデルマウス脳内のAβプラーク消失と認知機能改善を報告 [1] して以来、現在まで多くのAβ抗体が開発され、臨床応 […] 続きを読む
Single-Nucleus RNAシークエンスの落とし穴 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年10月19日 Original Article 脳内での細胞達の動向をみるために、シングルセルRNAシークエンス(single-cell RNA-Seq, scRNA-Seq)が注目され、 これまで、マウス脳内やヒト脳内での各細胞のheterogeneityについて多 […] 続きを読む
オートファジー関連蛋白欠損(Atg16LΔWD)でAD病理現る 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年9月18日 Original Article オートファジーは、ノーベル賞を受賞された大隅先生らが酵母で多くの関連遺伝子を同定され、 最近では、発生と分化、がんや神経変性疾患、廊下、免疫応答、抗原提示、細胞死、病原体の排除など、実に多くの機構に関与している事がわかっ […] 続きを読む
アストロサイトとミクログリアの共同作業 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月17日 Original Article 死んだ細胞を処理するのは主にミクログリアと考えられていますが、特殊な環境下ではアストロサイトの貪食も確認されていました 1 。 ニューロンが死ぬ時に出す、"eat-me" シグナルの一つにphosphatidylseri […] 続きを読む
健全なミクログリアの鍵はRhoAにあり? 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年7月15日 Original Article 脳内の掃除屋としてのミクログリア。 場合によっては炎症を引き起こし、困ったさんにもなります。 活性化ミクログリアは、その形態を劇的に変化させますが、ここで鍵となるのがサイトケラチンの再構築です。 Rhoa、 […] 続きを読む
グリアをドパミン神経に変えてパーキンソン病を治す 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年6月28日 Original Article 以前、CRISPR-Rxシステムを使ってpolypyrimidine tract-binding protein 1 (Ptbp1) をノックダウンし、 アストログリアを網膜細胞や線条体のドパミン神経細胞(domamin […] 続きを読む
SORL1欠失ニューロンでは初期エンドソームが膨らむ 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年6月16日 Original Article アルツハイマー病 (Alzheimer's disease, AD) では、 アミロイドβ (Amyloid beta, Aβ)の凝集・沈着 タウの細胞内凝集 が2大病理ですが、 細胞内病理の一つとして、エンドソームの膨 […] 続きを読む
グリアをニューロンに変えて病気を治す 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年4月25日 Original Article 脳内のグリア細胞を神経細胞に変化させると、神経変性疾患などで失った神経を補充し、機能改善させる事ができる。 以前、中国の研究グループから、in vitroでpolypyrimidine tract-binding pro […] 続きを読む
PDの黒質ではミクログリアが老化している 更新日:2024年2月3日 公開日:2020年4月19日 Original Article 中脳黒質緻密部のドパミン神経細胞の変性は、加齢と共に進行し、とくにパーキンソン病(Parkinson's disease, PD)に特徴的である。 加齢はPDの最も大きなリスク因子である事から、アメリカ・フロリダ医科大学 […] 続きを読む
大脳皮質にアストロサイトの層 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年3月30日 Original Article 大脳皮質には6層の興奮性神経細胞の層がある。 では、グリアの層は? 特に、アストロサイトは脳内の細胞の50%を占め、神経細胞の機能維持等、色々な役割を果たしている。 英ケンブリッジ大学のBayraktar, […] 続きを読む
ミクログリアが神経細胞を触診し…… 更新日:2022年3月3日 公開日:2020年1月31日 Original Article ミクログリアは、脳卒中、てんかん、精神疾患、神経変性疾患etc.、あらゆる病態において重要な役割を担っている。 ハンガリーのCserépら(Ádám Dénesのグループ)は、マウスやヒトの脳内で、ミクログリアが独特の動 […] 続きを読む
音と光でアルツハイマー病を予防 更新日:2022年3月3日 公開日:2019年4月6日 Original Article アルツハイマー病(Alzheimer's deisease:AD)では、神経活動が異常となり、これがさらにAD病理を悪化させる事が知られている。 ガンマ振動(gamma oscillations)と呼ばれる、神経活動の3 […] 続きを読む
老化したグリア細胞を除去すると、タウ病理と認知機能低下が軽減する 更新日:2024年2月3日 公開日:2018年11月23日 Original Article 細胞の老化は不可逆的な細胞周期の停止に特徴的な分泌の表現型を伴う現象で、様々な細胞内および細胞外の要因から引き起こされる。 p16INK4Kという細胞周期停止タンパクは、加齢に伴う組織の変性を促し、動脈硬化や関節炎などに […] 続きを読む