家族でフロリダのWalt Disney Worldに遊びに来ました。
夢の国で子供達は大興奮。
アトラクションはもちろんですが、至る所で子供達の目を引くおもちゃ達がこちらに視線を投げかけています。
初日エプコットに入ると、長女(7歳)と次男(4歳)は、早速、入り口に売られているピカピカ光るおもちゃ達に、目を奪われました。
「これほしい!買って!」
かなり渋りましたが、根負けして買う事にしました。
「でも、これを買ったら、もう他のは買えないからね。フロリダにいる間に1人1個だから。2人はこれを選んでいいのね。」
と念を押しましたが、
2人は、
「大丈夫。これだけにするから。もう他の欲しいっていわないから、これ買って!」
と即答。
隣で、姉弟の持つ光り物をじっと眺めていた長男(9歳)。
「長男君は、買わなくていいの?」
と尋ねると、
「……僕も欲しいけど、1人1個だから今は我慢する。まだ来たばかりだから……後からもっと欲しいものに出会うかもしれないから。」
との事。
その後、アトラクション間を移動する間、下2人は買ってもらったおもちゃをピカピカ光らせたり、振り回したり、シャボン玉を追いかけたりして遊んでいました。
その姿を横目で見ながら、長男は
「お母さん、僕は我慢するんだ。我慢したら後でいい事があるってことを証明するんだよ。」
と、何度となく話しかけてきました。
結局その日、長男は何も購入せず、ホテルに戻りました。
翌日、ハリウッドスタジオ。
ジェットコースター etc. 様々なアトラクションを楽しんでいた子供達。
下2人は、昨日買ってもらった光り物で遊びながら移動しています。
長男は、Shopの横を通るたびにキョロキョロしていましたが、2人の持っている光り物以上のシロモノは見つけられないようです。
「やっぱり僕もあの光る杖とかにすればよかったかな。」
と呟きながら歩いていました。
……と、突如、その視線がある広場に留まりました。
スターウォーズエリアの広場の片隅で、同い年くらいの子供達が、リモコンでアンドロイドのBB-8を操作して遊んでいました。
「お母さん、僕はあれが欲しい。」
長男が言いました。
周りを見ると、大人達も大きな箱を抱えて行き来していました。
道行く人に
「そのアンドロイドはどこで買ったの?」
と尋ねたところ、
「これは自分でカスタマイズして作ったんだよ。」
との事。
長男の目が光ります。
……という事で、帰り間際になって、アンドロイドをカスタマイズできるという「Droid Depot」に立ち寄りました。
パーツを選んで組み立て、最後にactivateすると……長男専用のBB-8が完成しました。
「いいなー。僕も同じの欲しい。」
と次男が駄々をこねていましたが、
「僕はこの為にずっと我慢してチャンスをとっておいたんだよ。だからいい事があったんだよ。遊ばせてあげてもいいけど、僕のだから、僕が一番最初に遊ぶよ。」
と長男が諭すと、この2日間彼の我慢を見ていた次男は、それ以上何も言いませんでした。
専用のボックスに入ったBB-8を大事そうに抱えながらDroid Depotを後にすると、
「お母さん、やっぱり我慢したらいい事があったよ。」
と、彼は姉弟に聞こえないよう、耳元にそっとささやいてきました。