日本行きの飛行機の中。
トランジットのカナダ行きの飛行機はまとまった席がとれず、私は一人席、夫と長男(12歳)は少し離れた席、通路を挟んだ隣の席に長女(9歳)と次男(7歳)が座っていました。
怒涛の荷物整理で疲れていた私は、飛行機が飛び立つや否や、すぐに眠りこけてしまいました。
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「Would you like something to drink?」
CAさんの声で私は目が覚めました。
「あ、要ります。ジンジャーエールをください。」
私は慌てて答えました。
「スナックは要りますか?」
「あ、それもお願いします。」
私がそう答えてスナックを受け取ると、通路の向こう側から驚いた顔が2つ。
長女と次男が、「えー!スナック食べてもいいの?」と小声で聞いてきました。
「え、別に食べていいんじゃないの?」
私が当惑して答えると、CAさんが笑顔で説明してくれました。
「子どもたちにも食べていいよって言ったのだれど、『We have no mony』って言って断られたの。タダだから大丈夫だって言ったのだけれど、『お母さん寝ているから、起きたら聞いてみる』って言われてね。」
どうやら子どもたちは、お金がかかるかもしれないと思って、飲み物もスナックも遠慮していたようです。
「これはサービスだから貰っても大丈夫だよ。」
と言うと、
「え、そうなの!?やったー!?」
と言って、二人とも嬉しそうにジュースとスナックを選んでいました。
「Your kids are so cute and nice!」
ドリンクサービスをしながら、CAさんは、私が寝ている間の子ども達の様子を笑顔で話してくれました。
「二人とも凄く良い子達だねって言われたよ。」
私が子どもたちに伝えると、二人は
「えへへ。」
と照れ笑いしながら、美味しそうにスナックを頬張っていました。