memorial-symposium

故Co-PIのメモリアルシンポジウム前夜。

招待されたプレゼンテーター達が集まって食事会が開かれました。

昼間はオサレ服でマウスと戯れ

「何を着ていけば……」

と、朝から悩みました。スーツ?ドレス?普段着?

よくわからなかったので、とりあえずキレイめの2ピーススカートにして、いつも通りラボに出勤。

「服にマウスの匂いがついたらどうしよう……」

などと考えながら、キレイめな服のままで、朝からマウスのケージ整理や、最後の灌流をしていました。

会場には著名人の数々……

そんなこんなでラボでの一日を過ごし、夕方、白衣を脱いで食事会の会場へ向かいました。

私達のラボから招待されたのは、私と、ブレインバンクのディレクター J の2人だけ……緊張します。

 

少し遅れて会場に到着すると、人々は飲み物を片手に話に花を咲かせていました。

論文等でよく名前を拝見する人達……インターネット上で写真を見たことはありますが、その人達が飲み物片手に談笑する姿を見て、私は

「生きてる……動いてる……」

といった感想。

アイドルグループの推しに初めて直に会った時の感覚とか、こんな感じかもしれません。

普通の人だけどね、と言われ

私がオロオロしていると、J が気を利かせて、一人ひとりに私を紹介していってくれました。

最初に紹介してもらったのは、私が何度も読み込んだ、Science誌のとある論文の著者。

「有名なあなたにお会いできて光栄です。」

と話すと、

「そんな有名じゃないわよ。普通の人よ。」

と笑顔で返されました。

 

……確かに、私が勝手にスター扱いしているだけで、当の本人達は自分達が特別だとは思っていなさそうです。

普通に自分達の仕事をしてきて、後から名声がついてきたけど、当人にとってはあまり関係のない事かもしれません。

私も普通に知られていた

J は私を紹介する際、「○○の論文を書いた人だよ。」と紹介していました。

すると驚いたことに、そこにいた人達はみんなその論文を知っていました。

「ああ、あの論文の。」

「あの論文はすごく良かったね。」

など、内容について普通に話をしてくれました。

 

私は最初少し戸惑いましたが、

「これがサイエンスの世界なんだな。」

と思いました。

みんな、階級や役職などではなく、論文の著者/読者として普通に接してくれ、私は心地よく会話を楽しむ事ができました。

食事が始まり

食事が始まり、私達は故Co-PIの事というよりは、最近のお互いの仕事の話や考えている事などの話に花を咲かせました。

私の近くに座っていたイーライリリーのNo.2の人の話によると、最近、肥満を抑える薬が開発されて、それがかなり有望なのだとか。

食欲調節ホルモンのメカニズムに着目して開発されたその新薬は、食事をとると自然にお腹いっぱいになり、過食を防ぐ事ができるそうです。

私は

「体のメカニズムを利用して実用性の高い薬を作っていく、という仕事も面白そうだなー。」

と思いながら話を聞いていました。

ほろ酔いで帰宅

予定されていた時間は午後9時まででしたが、会は10時くらいまで続き、最後に写真を撮って解散しました。

私の就寝時間はいつも9時くらいなので、最後はちょっと眠かったですが、とても良い経験になりました。

「明日も素敵な一日になりそうだな。」

と思いながら、私はUberで帰宅しました。

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