英語による「戦略的スピーキング」のワークショップ第3回目。
英語による「戦略的スピーキング」のワークショップ第1回目を受けました。 このワークショップには、私の他、日本、中国、韓国、ヨーロッパ圏 etc. それぞれ英語を母国語としない国から渡米してきた研究者達が参加していました。 …
このワークショップには、私の他、日本、中国、韓国、ヨーロッパ圏 etc. それぞれ英語を母国語としない国から渡米してきた研究者達が参加しています。
第3回目のテーマは、
Clear Pronunciation & Describing Data です。
どうやって自分のサイエンスをストーリー仕立てにするか
このワークショップ3の前に、参加者たちはそれぞれ8分間のプレゼンテーションを作成し、事前に提出していました。
私も提出し個別指導を受けたので、その内容は別記事で紹介したいと思います。
ここでは全体的なポイントのまとめ。
ストーリの流れ
- 始め:自分の研究の大きなコンテキスト/問題点を話す
- 途中:自分が今何をしているか話す
- 終わり:自分の研究がどこに向かおうとしているのかを話す
接続詞や接続するフレーズを使う
アイデアをつなげる
- in addition
- howerer
- therefore
- as a result
- consequently
- likewise
- similarly
- contrarily
- on the other hand
etc...
アイデアの流れ
- next
- then
- after that
- following
- moving on to
- before
- after
- while
etc...
鍵となるアイデアやフレーズを色々な形で繰り返す
キーアイテムやメッセージを繰り返す
聴衆に持って帰ってもらいたいメッセージは何か
メッセージを強調する
図、例、ジェスチャーを使ってメッセージを強調する
説明の方法を変える
自分の研究内容を説明する際、2つ以上の説明方法を考える。
「類義語」や「他の例」を自分のバックポケットに忍ばせておき、必要な時に取り出せるようにしておく。
直接的に
的を得た説明を心がけ、冗長な説明を避ける
形容詞や副詞をつける
ストーリーに「色」をつけるための修飾語を多用する。
データ説明:視覚的情報にコメントをつけるイメージ
イントロダクション:what is this?
- This graph shows...
- This diagram outlines...
- This information demonstrates...
- This table depicts...
- These numbers indicate...
- This line represents...
ハイライト
最も重要な部分をハイライトしておく。
ポインターで説明するだけではダメ。
- Let's take a look at the...
- ...graph in the upper left corner
- ...image in the center
- ...the bottom right hand corner
場所を表すフレーズを使って、自分のメッセージを覚えてもらうようにする。
その際、自分の「声」がポインターとなる。
- upper/lower
- left/right
- corner/center/middle/side
コメント:なぜコレが重要なのか。なぜ聴衆はコレを見なければならないのか。
データの中からハイライトしている部分を説明するとき、「なぜこのデータが重要なのか」をしっかりと話す。
解釈:この結果からどのような結論が導き出されるのか
- As you can see...
- What this shows us is...
- We have concluded that...
聴衆が聞き取りやすい、クリアな発音
ネイティブからみて聞き取りにくいと感じる発音方法や、発音は合っていても聞き取りにくい話し方について練習しました。
音節とアクセント
毎回確認していますが、ノンネイティブの人達の発音が「わからない」と感じる最も大きな要因は「アクセントの位置が異なる」という事。
前回の「戦略的スピーキング②」でも紹介しましたが、
英語による「戦略的スピーキング」のワークショップ第2回目。 このワークショップには、私の他、日本、中国、韓国、ヨーロッパ圏 etc. それぞれ英語を母国語としない国から渡米してきた研究者達が参加しています。 …
音節 (syllable) や強調すべきアクセントの位置について、 「dictionary.com」を参照しながら確認していきました。
強調すべき箇所は、
- 長く発音する
- 大きく発音する
- 調子を上げる感じで発音する
音節のストレス箇所の一般的ルール
音節が2個の単語 | |
---|---|
ルール | 例 |
名詞と形容詞は第1音節を強調 | (名詞) PRESent, EXport, CHIna, TAble (形容詞) PRESent, SLENder, HAPpy |
動詞は第2音節を強調 | (動詞) to preSENT, to exPORT, to deCIDE |
2単語の組み合わせ | |
---|---|
ルール | 例 |
複合名詞の場合、第1音節を強調 | LAB manual, CLASS room |
複合形容詞の場合、第2音節を強調 | old-FASHioned, under-VALued |
複合動詞の場合、第2音節を強調 | to underSTAND, to pick UP |
接尾辞/接頭辞 | |
---|---|
ルール | 例 |
接尾・接頭じゃない部分を強調する | unHAPPy |
接尾・接頭は強調したらダメ | CAREful CAREless unCARing |
けれども、文脈によって「戦略的に」接尾・接頭辞を強調することもある | Unstressed prefix:This chapter is about endo-THERM-ic reactions. Stressed prefix: Last week, we talked about EN-dothermic reactions. This week, we’ll move on to EX-othermic reactions. |
ルール:接尾辞の直前にストレスを置く場合 | |
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接尾辞 | 例 |
-ic, -ical | GRAPHic, geoGRAPHic, geoLOGic |
- ian, -ion, -sion -tion | oPINion, vegeTARian, NAtion, |
- ial, - ual | fiNANcial, artiFIcial, indiVIDual |
- cient, - tient | sufFIcient, imPAtient |
- ious, -eous, - uous | mySTERious, simulTANeous, |
- ity, - ify | possibILity, CLASsify |
- itive, -ative | rePETitiv, inFINitive, RElative |
- itude | MAGnitude, SOLitude, ATTitude |
- logy | biOlogy, archeOLogy |
- grahpy | geOgraphy, autobiOgraphy |
ルール:接尾辞にストレスを置く場合(長く伸ばす場合/iy/フランス語のスペリング) | |
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接尾辞 | 例 |
- ee, - eer, - ese | refugEE, carEER, voluntEER, ChinESE |
- ette, - esque, - ique | cigarETTE, silhouETTE, techNIQUE |
ルール: 接尾辞の2音節前にストレスを置く場合 | |
---|---|
接尾辞 | 例 |
- ize (verbs) | aPOLogize, CRITicize, RECognize |
- ate (verbs) | Operate, aPREciate, eXAgegerate |
- ary | SECretary, conTEMporary, voCABulary |
今回は、音節の練習に加えて「Thought Groups」について勉強しました。
「Thought Groups」とは、「意味のまとまり」という意味。
発音自体は合っていても、だらだらと原稿を読むように話していたり、変なところで間をとってしまうと、途端に聞き取れなくなってしまいます。
反対に、意味のまとまり毎にスラッシュを入れて区切って読むと、相手はそのチャンクを理解して、より内容をイメージしやすくなるのです。
e.g.
✕ わかりにくい:If you speak very / quickly and never pause a native / speaking listener will have a hard / time understanding you.
○ わかりやすい:If you speak very quickly / and never pause / a native speaking listener / will have a hard time understanding you.
今回、Though Groups が如何に重要かについて、講師の先生の実体験を話してくれました。
先生は、以前メキシコに旅行に行った歳、プリペイド式の携帯電話を購入したそうです。
その電話はコンビニで料金をチャージすることができるのですが、その際、店員さんに電話番号を伝える必要があるとのこと。
先生は10桁の電話番号(5579282911)を伝えました。
ところが店員さんは、先生の電話番号を全く理解できません。
先生はネイティブスピーカーで、英語の発音は完璧なはずなのに、なぜ店員さんに伝わらないのか?
口頭で説明しても埒が明かないと考え、先生は紙に電話番号を書いて店員さんに渡しました。
その数字を見て、店員さんは「あー!」と納得した顔をし、数字を書き直しました。
つまり、アメリカでは電話番号を 3-3-4 と区切って読みますが、メキシコではそれが 2-4-4 だったとのこと。
このように、言葉のまとめ方「Thought Groups」が異なると、発音が正確であっても相手に伝わらなくなるということです。
Content vs. Function Words
Content Words
「Content Words」とは、そのメッセージの中で一番重要な言葉のこと。
大抵、1Tought Group 毎に1個か2個の Content Words があります。
この言葉を強調することで、聴衆はより映像をイメージしやすくなります。
「Content Words」は、だいたい
- 名詞
- 動詞
- 形容詞
となります。
Function Words
「Function Words」とは、その文を文法的に正確にするための言葉のこと。
- 代名詞(I, we, they)
- 限定詞(some, any)
- 前置詞(at, to, near)
- be動詞(be, have)
もうおわかりだと思いますが、各Thought Groupsのなかで、Content wordsを
- 長く
- 大きく
- 上げ調子で
発音します。
Focus Words
「Focus Words」とは、Though Groupsではなく、1つの文章の中で最も重要な単語のこと。
それは文のコンテクストによって変わります。
例えば、
という質問が合った時に、
NorthではなくWestだと言いたいときには、「West」がFocus Wordsです。
一方、North Philadelphia にあるのは Upenn ではなく Tempe大学だと言いたい場合は、「Temple」が Focus Words になります。
数字の発音
ここは時間がなくてできなかったのですが、個人的に興味深い内容だと思うので、書き留めておきます。
後日、自分の認識が合っているかどうか先生に確認したいです。
データ説明において、ターゲットナンバーを正確に発音することは最初のステップとなります。
英語の勉強で、数字はかなり早い段階で習う事柄なので、簡単に思える人も多いかもしれません。
けれども、長い数字、パーセンテージ、小数点などの発音が正確でないノンネイティブの人達がいるそう。
-teen と -ty
これ、私も結構困っています。
例えば、15 は fifteen、50 は fifty ですが、会話の中でこのような数字に遭遇すると、結構な確率で「15? or 50?」と聞かれ、「ten and five」とか「five zero」とか補足することになります。
これらの発音ポイントは、「上げる」か「下げる」かということ。
多分、
- -teen は語尾を上げる
- -ty は語尾を下げる
ということだと思います。
長い数字 e.g. 5,673, 284
長い数字の読み方はもちろん知っていると思いますが、問題は、「どこにイントネーションを置くか」ということ。
そして、何個の「Thought Groups」があるか、ということです。
どの部分を「上げ調子」もしくは「下げ調子」で読むべきか、も重要となります。
小数点 e.g. 6,378,827.95
これも「長い数字」と同じ。
- イントネーションを上げ調子もしくは下げ調子で読むべき箇所はどこか。
- 小数点以下をどのように読むか。
- Thought Groups は何個あるか。
パーセンテージ e.g. 15.15%
これも「長い数字、小数点」と同じですが、考えるために書き留めます。
- イントネーションを上げ調子もしくは下げ調子で読むべき箇所はどこか。
- 小数点以下をどのように読むか。
- Thought Groups は何個あるか。