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留学先の州で開催されている国際学会。

学会はまだまだ続きますが、あまり長く家をあけておくわけにはいかないので、私は途中で帰る予定にしていました。

 

けれども帰国する前にどうしても見ておきたいものが⋯⋯PIとCo-PIが描かれたポートレートです。

私は帰国前日、学会を途中で切り上げ、他の卒業生達と一緒に大学へ向かいました。

 



 

その日はPIも学会には参加せず、大学で待っていてくれました。

「よく来たわね!あれから研究室の部屋も色々と変わったのよ。」

 

私達は、PIの部屋でしばらく積もる話をしたあと、二人のポートレートが飾られている建物へ向かいました。

ポートレートは、私が想像していた古い建物ではなく、よく研究会の会場にもなっていて、多くの人々が行き交う建物の中に飾られているとのこと。

「あの建物の中でポートレートを飾るような場所はあったかな?」

私は少し不思議に思いながら、皆と一緒に建物に向かいました。

 



 

1階のエントランスから入ると、真っ先に目に飛び込んだのは、大きな3枚のパネル。

そこには、大学で活躍している研究者達の写真と経歴が紹介されていました。

 

パネルの一つは、去年ノーベル賞を受賞した、Katalin Kriko博士とDrew Weissman博士。

もう一つは、CAR T治療で去年Breakthrough賞を受賞したCarl June博士。

そして、一番入口近くに設置されたパネルには、PIの写真とこれまでの業績が紹介されていました。

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そして上を見上げると、

「おー!あった!」

 

それまで何も飾られていなかった2階の壁に、二人のポートレートがありました。

吹き抜けになっている1階のロビーからよく見えます。

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私達は2階に上がると、アジア人で初と言われるそのポートレートの前で、写真をとりまくりました。

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