ある日の朝、出勤途中で、”UNIVERSOUL CIRCUS"という看板を見つけました。
「サーカス、行ってみたいね。」
という話になり、チケットを購入して家族で行ってきました。
UNIVERSOULの”SOUL”はソウルミュージックのSoulだったようで、出演者もお客さんもほとんど黒人の人達でした。
ノリのよい大きな音楽と、途切れることのないMCにより、会場のお客さん達も一体となって歌ったり踊ったりして盛り上がっていました。
途中、お客さんをランダムにステージに呼んで、ダンスコンテスト(カップル部門、子供部門)が開催されました。
カップル部門では4組のカップルが、子供部門では5歳~10歳くらいの子供3人がステージに上がり、音楽に合わせて即興で踊りました。
音楽が始まると、みんな思い思いに素敵なダンスを披露していました。
こんな場所でいきなりダンスを披露できるなんて凄いな、と驚きました。
黒人の人たちは日ごろからダンスを楽しんでいるからこそ、できるのかもしれません。
サーカスが終わって外にでると、外には動物愛護団体の人たちがプラカードで抗議していました。
世界3大サーカスのリングリングサーカスが、動物愛護団体の抗議を受けて象のショーを中止(その後経営が成り立たなくなり、2017年5月に解散)したのは記憶に新しいと思います。
私達の分野でも、実験に動物を扱う事から、動物愛護団体からの抗議をよく受けています。SfN(北米神経科学学会)に参加すると、毎年のように入り口に動物愛護団体のバナーや、着ぐるみを着て抗議する人達を見かけます。
これは大変難しい問題だと思います。
研究者側からの意見としては、例えば新しく開発した治療法を、いきなりヒトに試して危険にさらすわけにはいきません。まず動物で検証して、少しずつ実用化に向けて進めていきます。
病態を探る上でも、ヒトの体を使って人体実験するわけにいかず、かといって細胞、酵母、線虫などの実験だけでヒトのメカニズムを語る事にも限界があります。
使用する動物の数を必要最小限に抑え、できるだけ苦痛を伴わない配慮をしながら、動物実験をしています。
サーカスの動物を調教するというのはまた別の難しさがあると思いますが、今回のUNIVER SOUL CIRCUSでは鞭を一回も使用していなかったので、動物達にある程度配慮しながらショーに出させているように思いました。
肉体的精神的苦痛を最小限に抑えながらトレーニングできれば、あるいは……
ただ個人的には、動物のショーがなくてもサーカスは十分に楽しめると思います。(以前、シルク・ドゥ・ソレイユのサーカスを見に行った時には、動物のショーがなくても大変迫力があり、大満足でした。)
話は逸れましたが、以前、日本でみたサーカスとはまた一味違ったサーカス(と動物愛護団体)を経験した休日でした。