去年秋に職場が変わり、自宅から特急電車で通勤しています。
この生活になってから、定期券を無くしたり、電車に乗り遅れたりと、時にヒヤリハットな事態に見舞われていますが……先日は、通勤時間の最長記録という、不名誉な記録を更新しました。
……まあ、早い話、「電車の中で寝ていて降り過ごした」だけなのですが……。
電車を降り過ごし……
その日、ガヤガヤとした人々の気配でハッと気がつくと、たくさんのスーツケースを持った人達が電車に乗り込んで来ていました。
「やばい!ここで降りないと!」
と思いましたが、人々の大きなスーツケース達に行く手を阻まれ、なかなかドアまでたどり着けず……。
「すみません、ここで降ります!」
と言いながら、何とかスーツケースをどけてもらってドアの前にたどり着きましたが、「プシュー」という無情な音を立て、ドアは目の前で閉じていきました。
「嗚呼……!!」
落胆の声を上げる私に、「あの人、かわいそう。」とささやく声。
まあ、全て寝落ちしていた私が悪いんですけど。。。
電車は終点までノンストップ
この特急電車、終点は国際空港で、私の降車駅からそこまではノンストップです(だから、毎日大きなスーツケースの人達が乗り降りしているわけで)。
降車駅で降りられなかった私は、そこから約45分間程電車に揺られながら、皆さんと一緒に国際空港まで向かう事になりました。
通りかかった車掌さんに事情を説明すると、「この電車はもういいですが、折返しの電車はその定期券が使えないので、特急料金を頂く事になると思います。」とのこと……そうですか……orz
Google mapで時間を調べると、終点から反対方向の電車を待ち、その電車で折り返した場合、職場に着くのは午前10時半。自宅を出たのは午前6時半……この日は、乗車する特急電車も1本遅れて40分ロスしていたので……数秒ずつの遅れが、最終的に4時間出勤という事態に。。。
「今日は一日何やってんだろ。」
と、朝から一日が終わったかのような気持ちになりました。
海を超えて国際空港まで
座席は既に満席になっていたので、私はそのままドアの前に立ち、職場が遠ざかるのを眺めていました。
そのうち海を超え、国際空港が見えてきました。
飛行機が近くで離陸していきます。
「あの飛行機は海外に飛んでいくんだなー。私もこのまま国際線に乗って、どっか遠くの国に行っちゃおっかなー。」
なんて、ちょっと非現実的な事を考えながら、私は国外へと続く海を眺めていました。