去年職場を異動し、自宅から50km以上離れた隣県に、特急列車で通勤しています。
いつも余裕で乗れたらいいのですが……家族のお弁当を作っているとだいたいギリギリになってしまい、電車に乗り遅れそうになりながら、駅構内を走っています。
そんなある朝、ついに電車を乗り過ごしました。
次の電車は40分後
「嗚呼!」
思い切り走りましたが、後少しというところで、電車のドアが閉まりました。
次の電車は、約40分後……裁量労働制なので怒られる事はありませんが、朝の40分という貴重な時間を無駄に過ごす事になるかも、という悲しさがあります。
「今日は一日ついてないかも。」
と、呟いてみましたが、一切合切、ギリギリに家を出た私の責任です。
せっかくなので、朝ごはん
「どうしよーかなー。あのお店に入ってみようか。。。」
駅のホームには、いくつかお店があり、その中の一つに立ち食いうどん・そば屋さんがありました。
私は朝ごはんを食べずに家を出ていたので、次の列車が来るまで、この立ち食いうどん・そば屋さんで朝ごはんを食べる事に。
外の販売機でチケットを購入して、店の中へ。
「いらっしゃい!」
元気な声に迎えられ、私は温かい空気に包まれました。
出張や通勤のサラリーマンに混ざり、私は、お肉と卵とわかめと天かすとネギがたっぷり入った「全部のせうどん」を注文。
温かいうどんの汁で、凍えていた私の体はポカポカになりました。
幸せ気分で次の列車に
「ごちそうさまでした!」
店長さんにお礼を行って外に出ると、冷たい風がひゅっと頬をなぞりました。
でも体が温まっているので、あまり寒くありません。
「電車は逃したけど、お腹も満たされて体も温まって、なんだかいい気分。遅れた分、頑張って働こう。」
今日一日、いいことがありそうな……そんな気持ちでホームに立ち、私は次の列車が来るのを待ちました。