昨年末に産まれた姪っ子が生後4ヶ月で保育園に通う事になり、彼女のお母さん(実妹)と搾乳の話になりました。
その時、私は彼女に「電動搾乳機」を強く勧めました。
このブログの内容が、授乳中の働くお母さんの元に届くかどうかはわかりませんが、一人でも読んでくれる人がいたらと思い、私の体験談を記しておきたいと思います。
3人の子供達を完全母乳で育てたかった理由と搾乳の必要性
私は、子供3人を完母で育てましたが、子供達は生後2ヶ月から保育施設に預け、仕事をしていました。
母乳で育てたかった理由は、
- 免疫系統や発育など、母乳で育てる事のメリットについての話を多く聞いていた
- 赤ちゃんが母乳を吸ってくれている姿が可愛かった
- 赤ちゃんが夜中に泣いても、添い乳で寝ながら対応できた
- 授乳期間中はいくら食べても太らない
など、赤ちゃんのためと言いつつ、半分以上は自分のためでした。
母乳で育てたい……けれども仕事もしたい……となると、「搾乳」を避けては通れません。
第1子:頑張って手で搾乳
最初の出産のとき、助産師さんから
「できるだけ手で搾乳したほうが、乳腺へのダメージが少ない」
と教わり、第一子は頑張って手で搾乳していました。
ところが、手で搾乳しようとすると、ものすごく時間がかかります。
私の場合は、30分ー1時間/回を、1日2回行っていました。
これでは仕事になりません。
「搾乳器を使えばもっと時間短縮できそうなのになあ……」
と思っていました。
第2子:手動搾乳器を試す
そこで、第二子は、ダメージが少ないとされる、手動の搾乳器を購入して使ってみました。
手動搾乳器はどれがいいか迷いましたが、一番身近に感じていたピジョンの搾乳器を選びました。
この手動搾乳器の使用により、それまでの半分の時間で搾乳できるようになりました。
当時、「搾乳器は乳腺の中の乳管が痛んで、乳腺炎になりやすい。」
と言われていましたが、実際使ってみるとそこまで違いはわかりませんでした。
第一子のときも第二子のときも1回ずつ乳腺炎になりましたが、搾乳器が原因とは思えません。
第3子:電動搾乳器を試す
そして、さらに数年が経ち、第3子が産まれました。
「もっと搾乳時間を効率的に過ごせないだろうか……」
と考え、迷った挙げ句、電動搾乳器を使用することにしました。
私が使用したのは、電動搾乳器の中でも最も評価の高かった、メデラの搾乳器(シンフォニー)です。
片方ずつタイプと、一度に両方同時に搾乳するタイプがありますが、今回の私の目的は「時短」だったので、両方同時タイプを選びました。
また、
- 「今回が最後の搾乳になるだろう。」
- 「電動搾乳器が自分に合わなかったら、購入しても無駄になる。」
という2つの理由から、私は商品の購入ではなく、レンタルを選択しました。
使用して思ったことは、
「怖がらずにもっと早く使っておけばよかった。」
です。
電動搾乳器に決定!
メデラの電動搾乳器は、携帯タイプと、大型機械タイプがあります。
「自宅と職場両方で兼用したい」という人は携帯タイプが便利だと思います。
私の場合は、「そもそも持ち歩きたくない」という気持ちがあったので、大型の方をレンタルして、職場に置いていました。
私のラボには、「搾乳室」なるものは存在しなかったので(そんな部屋が完備されている職場はかなりのホワイト企業だと思います)、暗室を予約し、1日2回、暗室に籠もって搾乳していました。
暗室には、机が置かれていたので、そこに論文とパソコンを持ち込んで、搾乳しながら仕事をしていました。
搾乳後の母乳は、専用の母乳バッグに入れて密封し、終業時間まで冷凍庫に入れて凍らせておきます。
母乳バッグにも色々種類があり、それぞれのお母さんでこだわりがあると思いますが、私はコスパを考えて、「カネソンの母乳バッグ」を使用していました。
お迎えの時間が近づくと、母乳バックを保冷バッグの中にいれ、そのまま保育施設に子供を迎えにいきます。
そこで、保育士さんに母乳バッグを渡して、翌日以降の授乳時に使用してもらいます。
電動搾乳器のメリット
手が疲れない
電動搾乳器の一番のメリットは、「手が疲れない」というところです。
手作業でも、手動搾乳器でも、どちらにしても自分の手を動かさないといけないので、それなりに疲れます。
電動搾乳器なら、機械が搾乳してくれるので、楽ちんです。
速い
とにかく速いです!
速さのイメージは、
電動搾乳器>>手動搾乳器>手作業
という感じ。
電動搾乳器を使うなら、断然両側用をオススメします。
両方一度に搾乳してくれるので、半分の時間で終了します。
両手が自由
メデラでは、搾乳専用の下着が売られています。
これを使うと、両手を離した状態で搾乳ができ、「搾乳しながらパソコン操作」が可能となります。
手作業/手動搾乳器だと、搾乳の時間中、他の事はできません。
電動搾乳器+授乳用下着なら、これが可能となり、搾乳中の時間も充実させることができます。
寝ててもOK
先程、「授乳中仕事ができる」と述べましたが、
実際には、
- 夜間の授乳による睡眠不足
- 暗室
- 搾乳中は眠くなる
というファクターが重なり、搾乳中にいつの間にか眠ってしまっている事も多かったです。
そんなときでも、機械は絶えず搾乳してくれているので、
起きたら集乳瓶の中が母乳でいっぱいになっています。
「睡眠の補充もできて、搾乳も終わってて、ラッキー」
と、なんとなく得した気分になれます。
電動搾乳器のデメリット
コストがかかる
機械はそれなりに高いので、搾乳に費やす費用は、
電動搾乳器>手動搾乳器>手作業
となります。
でも、私は「時間をお金で買う」という考え方に大いに賛成なので、
費用対効果を考えたら、断然、電動搾乳器だと思います。
体に合わない事があるかも
搾乳口のカップには、S、M、Lと、多様なサイズが用意されています。
胸は柔らかいので、だいたいどれかのカップを選べば、自然とフィットしてくれるように思います。
ただ、私はとても使いやすかったですが、人によっては形やサイズが合わない人もいるかもしれません。
乳腺を痛める?
私がずっと電動搾乳器を敬遠していた理由が、助産師さんから「乳腺を痛める」という情報を聞いていたからです。
手作業で搾乳する場合は、乳腺に「陽圧」をかけて搾乳しますが、
搾乳器は「陰圧」をかけて搾乳することになります。
これが、細い乳管を痛めてしまう事がある、と教わりました。
私は結構乳管が細い方だったと思うのですが、そんなに痛みも感じなかったし、困ることはありませんでした。
また、最近は搾乳器も研究が進み、
「赤ちゃんの吸うリズムと同じ搾乳リズム」
というものが追求されています。
これにより、乳腺に余計な負担をかけず、自然に近い状態での搾乳が可能となったそうです。
電動搾乳器のススメ
と、ゆーことで、私は、3人の赤ちゃんを育てる時に、それぞれ
- 手作業
- 手動搾乳器
- 電動搾乳器
で搾乳してきましたが、
最終的には「電動搾乳器」が一番メリットが大きく、「もっと早くから電動搾乳器を使っておけばよかった。」と強く思いました。
もし、当時の私のように色々悩んでいる人がいたら、一度電動搾乳器を試してみることをオススメします。
いきなり買うとちょっともったいないことになるかもしれないので、
まずは1ヶ月くらいレンタルで試してみるとよいかもしれません。