open-access

先日、現在のラボで始めた仕事の原著論文を出すことができました。

個人的にとても勉強になる仕事だったので、多くの人々に読んでいただき、意見をもらいたいと思っています。

 

……と、思いながら最後の Proof を行っていた時の話。

 



 

最終チェック中に、ジャーナル側から

「オープンアクセス(OA)にしますか?」

という質問がありました。

 

私は今まで、

「OAにした方がたくさんの人達に読んでもらえる」

と思って、自分のグラントを持っていた時にはほとんどOAにして研究費から支払っていました。

けれども、こちらにきてからは自分の研究費を持っていないので、ボスにOAにしても良いかどうか聞きに行きました。

 

ボスの答えは、

「うちでは全例OAにしていない」

というものでした。

逆に、

「もしかして今まではOAにしてたの?そうだったら今後は絶対にオススメしない。
まともな研究室なり大学なりだったら、たいていのジャーナルは定期購読しているから、OAにしなくてもちゃんと読んで貰える。
あんな高いお金を払うだけの価値はない。」

と、アドバイスされました。

 

「え……でも……」

と、私はすぐには受け入れ難かったのですが、あまり引っ張るとボスの機嫌が悪くなるので、ある程度のところで引き下がりました。

 

 

「せっかく頑張ってPublishできるのに、OAに出来ないのは残念だな……」

と思いながら、私は渋々

「OAにはしません。」

とジャーナル側に返事して最終チェックを終了しました。

 

 

と、最終画面に出てきた文章を読んで、ちょっとびっくり。

……full text (supplemental information 付き) は、こちらのURLから見る事ができます。
このURLを、共著者や関係者の方々に送ってください。
また、このURLは個人のSNSなどで発信してもOKです。
より多くの人たちに読んでもらってください。

「え?このURL、SNSで発信してもいいの?
ResearchGateでも発信してOKってこと?
だったらわざわざ高いお金出してOAにしなくてもいいじゃん……」



その後、Facebook や Twitter に full text の URL を載せ、多くの人たちから質問やポジティブ・フィードバックを受けました。

そして ResearchGate には、自分でアップロードしていないのに full text が見られるようになっていました。

 

私は、

「ボスの言ってたとおり、(ある程度知名度のあるジャーナルなら)高いお金払ってOAにしなくても、たくさんの人々に読んでもらえそうだな。」

と思いました。

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